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25.成長の喜び

部屋に戻ってから、ユーコにお箸を使う練習をさせた。今日はスプーンを使って食べたが、お箸も使えるようにと、食堂からお箸を借りてきたのだ。


「お箸、難しい。」


ちょうど米粒の大きさのゴールドをお箸でつまむ練習を繰り返した。ずいぶんと高価な練習材料だ。


「だんだん上手くなったよ。人間、楽しい」


神様はさまざまなものを人間に与えてくれたが、その一つが成長することの喜びである。神様は人間に苦労させるために不完全に造ったのではなく、膨大な喜びを与えるために、不完全に造ったのだろう。


「明日の朝は、お箸で食べるよ」


はじめて見るユーコの上機嫌な笑顔を見たあと、俺達は眠りについた。


・・・


次の日の朝、はじめてお箸でご飯を食べて満足な様子のユーコと部屋でくつろいでいると、早速セバスチャンから使いが来た。


「はじめまして、当主のギルバートです。」


「どうも、リョータです。こっちがユーコです。」


クリスティーナはあれから熱を出してしまい、部屋で寝ているとのことだった。


「詳細はセバスチャンから聞いたが、命を助けて頂いた上、娘の傷まで治して頂き、ありがとうございます。」


「いえいえ、たまたま住んでいたところが近くだっただけです。」


「そうですか、ただ、セバスチャンもどのように治したのかまでは分からないと言うのですが、魔法か何かでしょうか?」


「それはちょっと・・・」


「これは失礼しました。恩人殿に不躾な質問してしまいたした。」


「いえいえ。気にしていません」


「そう言って頂くと助かります。ではこちらをお礼として受け取ってください。」


そう言って重たい袋を渡されたが、中には大金貨が100枚ぐらいは入っていそうだった。


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