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23.信頼できる者

社会はどうしても使う側と使われる側に分かれてしまう。しかし、全ての人間は高い尊厳を持っている。


したがって、人を預かる立場の者は、預けられた者を神様に預けられたと思い、大切にしなければならない。


せっかく優秀な者を預けられても、粗雑に扱えば、神様に取り上げられてしまう。


「リョータ様。わが主に会って下さいますか?」


「こちらこそ、よろしく頼む」


セバスチャンのようなきちんとした者が60歳になるまで仕えた主というのであれば、信用できる。


また、俺にも欲しいものがあったので、願ったり、叶ったりだった。


・・・


「どうしたんだ? セバスチャンが乗っていないぞ」


「本当だ。見知らぬ者が御者をして、お嬢様が御者台に座っておられる。」


クリスティーナの帰りが遅いことを心配して、町の門まで店の者が迎えに来ていた。


「お嬢様、ご無事でしたか? セバスチャンはいがかなさいました?」


「途中で賊に恐れましたが、私は大丈夫です。セバスチャンは後ろにいます。」


セバスチャンも荷車から、降りて、説明を始めた。


「こちらの2人が命を助けてくれた、リョータ様とユーコ様です。」


クリスティーナの傷は完全に治っているので、にわかには信じられない様子であったが、セバスチャンの片腕がないのを見て、話を信じたようだ。


「旦那様がお待ちです。急いで帰りましょう。」


町の門からも、店までは30分ぐらいは掛かるらしく、俺達はすっかり暗くなった道を急いだ。



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