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天出雲深夜の観察

「天出雲さんって、一人っ子?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」



『質問は、一度に一つだけ』



「へえ。じゃあ僕と同じかあ。あ、でも天出雲さんはもう自分の〔裏論武装〕を使いこなしてるみたいだけど、何かやってたの?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・〔英雄探偵〕、知ってる?」

「〔英雄、探偵〕?えっと、確か・・・僕らが生まれるちょっと前に起きた大事件、〔世界革命〕の首謀者を、世界各地から集めた〔英雄〕・〔女傑〕を率いて倒した人だよね?名前とか顔は公表されてないから、詳しくはわからないけど」

「うん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その、父さんが」

「うん、その父さんが・・・って〔英雄探偵〕お父さんなの!?お母さんも〔侍〕って呼ばれた〔全段〕クラスの〔女傑〕だよね!?なんか両親超有名人!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・父さん、〔天地闊法(てんちかっぽう)〕って、脚技の師匠」



『スルー!?ま、まあいいんだけど』



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・父さん過保護。だから護身術。だから離婚」

「へえ~、戦い慣れてるなあって感じたのはそういうことだったんだね。その、離婚っていうのも、つまり教育方針の違いってことなのかな?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」

「あ、でも天出雲さんって、お母さんの姓じゃないよね?絶薙だったっけ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・親権、母さん。父さん、寂しがり」

「そっか。どっちかを贔屓(ひいき)しないようにってことだね」



『どんなに間が空いても、待ってれば答えてくれる』



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一虎の」

「ん?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・両親は?」

「ああ、僕の両親は普通だよ。ほら、僕らの生活する施設って、〔ハン核〕っていう、あらゆる〔論派〕の〔裏力〕を抽出出来る物質を使って、人間が空気中に無意識に放射してる〔裏力(ストレス)〕を、全部抽出してるでしょ?それから、抽出したエネルギーを現象に変換して、色んな用途に出力する。もしエネルギーが余ったら〔混論液〕にして保存してるでしょ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」

「父さんは、その〔ハン核〕の整備をするエンジニアなんだ。で、母さんはパートタイマー」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふうん」

「あ、知ってる?〔ハン核〕って、あらゆる〔裏力(ストレス)〕を抽出し、〔裏論〕として展開出来る(ハン)用性の高さを持ってるんだけど、抽出する空気中の〔裏力(ストレス)〕は、色んな人の〔論派〕が混ざってる、つまり不純物が多いんだ」



『人並みに、他人に興味もある』



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」

「色んな〔論派〕が混ざった〔裏力〕は、〔混論派〕って呼ばれる〔裏力(ストレス)〕なんだけど、不純物が多いせいで、それを使った〔裏論〕の出力は〔ジン核〕の(ハン)分以下になるんだ。その〔汎〕と〔半〕をとって、〔ハン核〕って呼ばれるんだって」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へええ」

「元々〔裏力(ストレス)〕は空気中に存在する様々な〔論派〕のそれと混ざりやすい性質があるからそうなるのは仕方ないんだけどね。でも代わりに〔ハン核〕は、誰でも〔裏論〕が使えるようにしてくれるんだ。〔裏論武装〕のように、〔ジン核〕と使用者の〔論派〕を統一する必要がないからね。でもだからこそ、〔論派〕が統一されてる、つまり純度の高い〔裏力(ストレス)〕を供給される〔ジン核〕の出力は、〔ハン核〕とは比べ物にならないほど高いんだけどね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ほおう」



『だから、ちゃんと話も聞いてくれる』



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一虎って」

「ん?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・知ったかぶり?」

「い、いいじゃん!少しくらいひけらかしても!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・腐れ知ったか?」

「いや疑問形でこられても、っていうかなんか悪化してない僕の印象!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かも」



『ちょっとSっ気があって、冗談もイケる。あと、腐れしつこい』



 こうして一虎は、無口・無表情だった天出雲深夜との会話を成立することに初めて成功した。

 しかし途中、ちょっとした問題も起きた。


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