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10年前から‥‥‥

「アース ウインド!!!」


誰かが叫ぶと、ブレイク王の前の地面から、砂?いや土の壁がそそり立つと、その壁に空気砲の塊が


「ドォン!」


と、音と共に壁にめり込む。


ブレイク王は冷や汗を流し、立てないでいますよ。


ミリア姫は、いったい何が起きたのか分からない顔をしますが‥‥ブレイク王が無事で胸を撫で下ろしてます。


僕は傷んだ左肩を押さえ、周りを見渡すと‥‥‥‥


「アルベル‥‥‥?」


「間に合ったみたいですね、ブレイク王」


アルベルが言うと、アルベルの横に膝まついて、両手を地面につけていたチィーユが立ち上がります。


「フゥゥ、大丈夫ですか?皆さん」


そう言うチィーユに、マーが僕の頭に乗り

左肩を負傷して肩を押さえてる僕を見て、


「それって光に対しての嫌味?」


チィーユが僕の方を向くと‥‥‥


「あっ!これは失礼しました。クスッ」


えっ?今チィーユ鼻で笑いましたよね、ね。

僕何かチィーユにしました?


そんな僕らを見ていたデーブルは、余裕があるのか、ニタニタした顔で


「‥‥‥アルベル様、何故この様な場所に?」


「お前を止めに来たに決まっている!」


「私を止めに?どうしてですか?貴方もブレイク王を憎んでいたはず」


デーブルはまだニタニタした顔でアルベルに言います。


「私はブレイク王を殺すつもりはない!私は‥‥‥ホクトリアを‥‥‥私の生まれ育ったホクトリアを救いたい‥‥ただそれだけだ!」


アルベルはそう言います。


けどですね、二人の内容を聞いていたんですが‥‥‥話が見えないんです。

ただですね、一つ話に引っ掛かることがあるので、二人がいい争っている間にブレイク王の側に行くと、(あっ、僕の傷は既にリペアとヒーリングで治ってます)


「ブレイク王、もしかして何ですが‥‥‥アレム大国との和平交渉は‥‥‥ホクトリアが絡んでいるのでは?」


ブレイク王は腕を組んで考えると、仕方ない様な顔をして頷きましたよ。


つまりは10年前からのアレム大国との和平をブレイク王が模索していたのはホクトリアをどうにか助けたい為だったんですね。


一つの国で考えるより、二つの国で考えた方が良い案が出る。それかアレム大国内の妖精付きがホクトリアの死にかけた土地を何とかしてくれるかも。


「‥‥‥だそうだよ!アルベル!」


「‥‥‥10年も前から‥‥‥ホクトリアの事を‥‥‥ブレイク王」


アルベルは、ブレイク王になんて事をしてしまったんだと地面に沈み落ちます。


「私は‥‥‥私は‥‥‥ブレイク王に」



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