待ーってますよー
”私は誰とも違っていた”
”人の気持ちが理解出来た。比喩ではなく感情を読むことができた”
”誰もがきっと私を羨ましがるだろう。他者の気持ちを読めたら苦労せずに済むと妬むだろう”
”だけど、私だけは知っている。他の誰にもないものを持っているからこそ、誰にも理解されないであろう苦労を知っている”
”私の世界は誰にも共感されない。だから孤独を紛らわせるために誰かに縋りついていたかった”
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「ウェヒヒヒ。じーっけんは見事にせいこーしまーした」
暗闇の中、モニターの光だけが男を照らす。
「スイさーんはおいしそーになーってましたー」
モニターに映っているのは甲板の上、スイが飛び立つ瞬間の映像だ。ステラのいたるところに取り付けられている監視カメラの映像が男を囲うようにして置かれたモニターたちに映っている。
「でーすがー、やーっぱりわたーしは本物のほーがいーんですねー」
本来なら艦橋でしか見られない映像。しかし男がいるのは艦橋ではない。
ステラの司令部は眠らないエリアだし、常に誰かがいる。
暗闇に一人いる男が、艦橋にいるわけがなかった。
「待ーってますよー。イリーナぁー」
丸メガネがモニターの光を反射し、怪しく光る。
男の名前はネオン・アルデハイド。通称、教授だ。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
次回は明日午前8時更新予定です。




