5の間:創造と襲撃者
ワープができなくなっている今、
無理に強い場所へ行くのは避ける方がいいと考える。
だが、俺はなんとかなんとかしてこの子の手助けをしたいと思っている。
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「少し分かりにくかったかな」
まあ正直あまり分からなかった
「まあ、分からなくても仕方ないだろう。エアリエルはまだここに馴染んでないのだろう?」
まあ来て何日かしか経ってないしな。俺の理解能力の低さというより、ある程度の人でもあまり変わらないと思う。
「じゃあ簡単に説明するね? えっとね、使徒は確かに何かに卓越した人の事をいうの。だから普通は弱くても強くても普通にいるはずなの」
そう。そこは分かってはいるのだが...
「転送と創造に関しては別なの。1人ずつしか存在しないの。...だから転送がいなくなったって事は世界のバランスがかなり乱れる事になるの」
まあ、それはそうだろう。わかりやすくいうとバスとか電車とか飛行機とか船が無くなるかんじになる。
「元々は転送も創造も使える人はいたの。使える規模は小さいけれど。でもある事件において使徒以外は全員死んでしまったの...」
その事件の内容は聞きたいのだが...聞いてもいいのだろうか。
「えっと...その事件っていうのは...」
「隕石落下と考えられてるの」
え!?隕石落下!?ずいぶんヤバイものが落ちてきたな。それで全滅というのも分からない訳ではない。だが...転送の使徒ならば隕石落下を阻止出来たのでは?
「転送の使徒はその時なにをしてたの?」
「それが...転送の使徒は同時期に暗殺組織から狙われていて...それでできなかったの。その暗殺組織は全員倒せたんだけどね。」
「となると...意図的に隕石落下をしたと...そう考えるのが楽だが」
おそらく誰でも分かることだろう。計画的に落下が起きたとすればそれほどの力をもったものがいたという事にもなる。つまり、それをも倒せた転送の使徒って...最強じゃね?
「というかその転送の使徒には部下的なのはいなかったのか?」
「まあ、部下というより弟子しかいなかったからね。それが転送が使える人にあたるんだけどね。」
久々に口を開いたオベロンがそう述べる。
「そういう事か。...ちなみに転送と創造はライバル関係にあったという事はあったの?」
率直な疑問。もしライバル関係にあったとすれば、別に隕石落下を創造してしまえば簡単に滅ぼせるわけだし。
「まあ。ライバルというより。標的。分かりあうことはほぼ不可能と思われてる」
「その創造の使徒の弟子?みたいなのはいたんだよね?そいつらはどうなったの?」
「それが...転送の使徒の屋敷で全滅しているのが発見されたの。...殺ったのは転送の使徒。」
「やっぱりか。つまり暗殺組織というのは、創造の使徒達って事か。でもなんで暗殺組織っていったの そのまま創造達が狙ったって言えばよかだったのに」
「...えっとねそれは、..」
「────っ!、」
急にオベロンの仮想世界が揺れる。
「まずい!どこからか攻撃を受けている!...くそっ『ゲート』が開かない!このままでは、助からない!」
「えっ!?...エアリエルって何か魔法使えない?私の力じゃ到底なにも...」
「え!?魔法!?...分からない。できっかもしれない...。けど、」
「あ、エアリエル自分の属性が分からないの?それなら...よし、エアリエルは...無属性!?大魔法以外なら全属性使えるじゃない!?」
「まじで!?そんなにすごいの!?じゃあ何か魔法を、教えて!でも、その『ゲート』ってやつを壊せるくらいの!」
「そうね。...『クザン』ならできるかも...。エアリエル!クザンって言ってみて!」
「おーけーおーけー!俺の、今後の輝きと初魔法を祝って!」
「クザン!」
次の瞬間、この仮想世界は崩れていく。
エアリエルの一言によって。
「やばい!世界の断片が落ちてきてるし...敵らしき人がなんか結構いる!」
「大丈夫。私に少し任せて。」
「精霊よ、私達に助けの力を。そして害となるものを永遠の氷塊に!」
「氷花!」
世界の断片は、氷漬けになり空中で静止している。
「今のうちに!ついてきて!」
───チリン
何かの音がした。おそらく...鈴の音が
「...なんだ......?」
「なにしてるの!早くこないと、また落ちてくるよ!」
「ごめんごめん!今行く!」
結局あの音はなんだったのだろうか。
直接脳内に話しかけられている、そんな気がした
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「うぉぉぉおお!疲れたあぁあああ!」
超絶息切れしてる俺氏
「確かにここまで疲れるとは..特にエアリエルは魔法を使ったあとだったからなおさらだろうね...」
「まじでそうだよ...てか、ティタニアは疲れてないの?」
「普通に疲れた...でも魔法使ってたらもっと疲れてたと思う」
え?魔法使ってたじゃん?氷花だったかな それで助かったわけだし
「魔法じゃないの?あれ」
「うん。私は氷の使徒だから。魔法とは別に当たり前の様につかえるの。力も消費しなくて済むの。でも力が足りない時は大気中の精霊の力を借りてるの」
「そういうことか...すげえなそりゃ」
「エアリエルも凄かったよ。魔法 あんなの中級魔法とは思えない」
「そなの?、そんなに強かったの?よく分かんなかったから」
「無属性って言うだけでももうすごーく貴重だし珍しいの それに無属性の人は大魔法は使えないけどそれを越す桁外れの技が使える場合があるの」
「例えば?」
「そうだねー。...『極夜』が多分かなりえげつない魔法かな」
「どんな技なの?」
「えっとね、指定範囲ならそこのもの全ての所有権を略奪することができるの。主にそうゆう場合光とか音を場合が多いの。 だから天気概念が消えたり音が発生すらしなくなったり」
「え!?なにそれチートじゃん!?そして前例があります的な言い回しなのがすげー怖いんだけど!?」
「うん...でも、それは大魔法で使える人もいるの...限られた天才だけだけどね。でも、無属性所持者の方が範囲も効力も圧倒的に強いの」
「その無属性がえげつない事は分かったっていうかそんなチート能力所持者が俺ってやばくない!?しかも使徒の力も持ってたりしたら...」
「...ある意味、世界の脅威にしかならないわね」
「引っ越してきたばっかりで脅威扱いとか、回覧板とか渡しずらすぎるよ!?」
「かいらんばん?が何かは知らないけど、こんご狙われるかも、しれないから気をつけてね」
「お、おう」
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「ところで2人共」
「「ん?」」
同時に返事をしてみる
「魔法の事も確に今後を考えると大切ななことだが...大事なことを忘れてない?」
そういわれると、なにかあったのような?無かったような?...
「あ...襲撃者...」
「あ、すっかり忘れてたけど...その襲撃者に関して心当たりとか...あるかんじ?」
考えこむオベロン。見えたのは一瞬だったからよく分からなかったのだろうか。
「それが...どうもあの服...見覚えがあるんだよね...」
「というと?」
「創造達の服が...というよりマークが同じだったんだ」
沈黙。創造というのはおそらくあの創造達の事をいっているのだろう。
「...でもそれって、全滅して...あ、使徒が死んだわけではないからいてもおかしくは無いのか...」
「それは...確かに使徒が残っていれば、弟子という形で残すことができる。だがしなかったはずなんだ。...というよりできないはず...」
「え、なんで?」
「その事件以来、両者とも昏睡状態におちいったから...」
昏睡状態...ということは弟子が作れるはずがない...
「だが昏睡状態となった原因がまだ不明なんだ。一部では、眠りの使徒、および安楽死の使徒と考えられている。」
「うげっ...安楽死とか...おっかねえなぁ、そんで、弟子を作ったというのはいったい誰になるんだ...?」
「...それが、全く分からないんだ...」
確かに。矛盾があるんだ、昏睡状態の人が弟子は作れない。そして、そのはずなのに今の襲撃者は創造達...
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謎が深まるばかり
襲撃者 そして 創造との関係性
脳が、考えるだけしかできない時になにかをすることは不可能...
だが
考える事はできるのだ...




