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甘いご褒美



神力を解いていつもの姿になり瞳の色もブルー戻った

クロードがリコをお姫様抱っこしたまま座ると馬車が走り出した



リコは両腕で胸元を隠す事でいっぱいいっぱいで…



「ちょっと!!///」


クロードが自分の膝の上に乗せて、リコの片足を掴み膝を跨がせて向き合うように座らせる



「これを着ろ」


クロードが自分の着ていた黒いローブを脱ぎ膝の上に座るリコに上着を肩からかけた



「ありがとう…」


大きな黒いローブに腕を通したが案の定ぶかぶかだった

体を隠すようにローブに包まるリコ



向かい会ったまま、また抱き寄せられた



「クロード!///」


リコはクロードの胸に両手をつく

クロードはリコの腰に腕を回して抱き締める



「なんだ」


静かな声で聞く



「なんだじゃなくて、普通に座りたい!///」


――さっきは助けに来てくれたクロードの姿に思わず安心して飛びついちゃったけど、

気持ちもやっと少し落ち着いて来て…流石にくっつき過ぎて恥ずかしくなってきたんだけど///



さっきからずっと抱き合ってる事に気がつくリコ



「ダメに決まっている」


そう言うわりにクロードが少し抱きしめる力を緩めてくたので、そのタイミングでリコはクロードの胸を強く押して離れようする



けどそれだと逆にクロードの顔が目の前に来て…


――ち、近い!!///



顔を赤くして自爆するリコ


けど、クロードはぐったりと疲れた表情でゆっくり瞬きしていた



「大丈夫!?顔色もあんまり良くない…」


クロードの顔は真っ白だった



「神力を使い過ぎた」


クロードは力無い表情でグッタリとしてゆっくり瞬きをする


すると…


――っ!?!?///


リコが顔を赤くしてピクッと反応する




クロードがうつむいてリコのおでこに自分のおでこを合わせるようにして寄りかかった



目をつぶっているクロードは儚げで綺麗だった



「ごめんね…疲れちゃったね…」


合わせていたおでこを離すようにリコがそっとクロードの頬を両手で包む

こんなに疲れて弱っているクロードを初めて見た為自然と手が伸びていた



――第四皇女が高熱出したら神力を使って、その後はアタシを探すのにきっと使ってくれてたはず…



「昨夜からずっと探してた…」


ボソッと呟くクロード


「もしかして昨日の夜からずっと神力使ってたの!?」


流石に驚くリコ




「お前が拐われたんだ当然だろ」


――そんな当たり前みたいに言って…こんなに疲れ果てて…けど自分の命もかかってるもんね…



「クロードに怖い思いさせてごめんね」


――きっとすごくに不安になったよね…



「頼むから俺の目の届くところにいてくれ…」


クロードがスッと顔を動かしリコが包む手のひらにキスをした



「なっ…///」


柔らかい唇の感触にドキリとするリコ

思わずパッと手を離した


その反応を見てクロードの口元が緩む




「褒美は」



口元が少し笑うクロードが眠そうな瞼を開けてリコ見た



――こんな綺麗な顔でそんなちょっと色気ある表情されたらなんかドキドキするじゃん…///



クロードのブルーの瞳から目が離せなくなるリコ



「褒美?」


不思議そうに聞く



「主人の為にこんなに頑張った従者に褒美はないのか?」


クロードが楽しそうに言う


「えっ?えっ…ご褒美…?わ、わかった!何が欲しいの?」


クロードが何が欲しいのかわからず聞くリコ

そして、ご褒美といえば何か物のプレゼントだと勝手に思い込んでいた


――アタシお金なんてないけど、王様に前借りして、ドレスの収入が入ったら返そう…



なんて真剣に考えていたら…



「……欲しいものなど自分で手に入れられる。まさかこの俺に何か買うつもりなのか?」


クスリと笑うクロード



「えっ、えぇーじゃあ何がいいの…」


――そっか…右大臣なんてきっと稼いでるもんね。欲しいものなんて自分で買えるか…えっ、じゃあむしろ逆になにがいいの!?伝説の秘宝探して来いとか無茶難題を押し付けられる!?




「これで良い」




クロードの疲れた顔が意地悪く笑うと…



首を傾けて角度をつけて




リコの唇を奪った




「っ!?!////」


あまりの出来事に顔を真っ赤にしてフリーズするリコ




クロードがリコの顎を上に向け更に角度をつけると…




「ん…っ?!///っ…ぅっ…」


舌が入ってきて驚いてリコが目を見開く


――な、なななな何してんの!?///




「ふっ…ぁ…ぅ…///」


苦しくてクロードの胸を押す、甘い甘い感覚に思わず小さな声が漏れて何も考えれなくなるリコ



「っ…んっ…」


長い間リコの反応を楽しむかのようにクロードが何度も角度を変えて舌を絡めた



――も、もう無理っ……息ができない…


というか、なんでこんな事してるのコイツは!!!



クロードの胸を強く叩く



スッとクロードが離れた




「バカバカバカ!!!///なにしてんの!?ご褒美!?///これが!?///」


暴れるリコを引き寄せて



「第五皇女の口づけだ、この国の男達の憧れであろう」


くつくつ馬鹿にしたように笑い楽しそうなクロードの声




「それは他の皇女の場合で、アタシの場合は違うだろが!!///それなのに意味がわからない!!なに考えてんのこの馬鹿執事!!///」


顔を真っ赤にしてクロードの胸の中で怒るリコ


――皇女の口づけなんて、あんな美女達なんだもん!!きっとこの国の男達にはこの上ないご褒美で、天にも昇る心地だろうけども!!残念ながら第五皇女は他の皇女と比べて貧相な見た目でしょうが!!///最近第四皇女とよくいるアンタが一番わかってて体感してるのになんでこんな事したの馬鹿!!///



「疲れたからもう寝る」



そう言うとリコを抱きしめたまま馬車の角に肩で寄りかかり目を閉じるクロード




「なっ!!寝るな!!起きろ!///」


両肩を掴み目を瞑るクロードを揺らす



「うるさい…」


リコを当たり前のようにグッと引き寄せてそのまま眠った

クロードは相当疲れていたのかすぐ眠ってしまった



「本当にすぐ寝ちゃった…半分寝てたんだね…」



――つまり、さっきのも寝ぼけてした事で、何かの間違いだから!!///全然キスとかそういうのじゃないから!!///というかご褒美じゃなくて嫌がらせじゃんよ!!



と思って内心怒っていたリコだったが疲れ切って眠るクロードの顔を見て本当に必死に探してくれたんだと感謝の気持ちで優しい表情になる



「ありがとう…」



優しく呟きそっとクロードの頭を優しく撫でた

サラサラの黒髪をもう少し触りたくなってしまい繰り返し優しく撫でた



「ああ」


眠ったままのクロードが少し笑って答えた



「はっ!?起きてんの!?///寝ろ!!///」


自分の行動に恥ずかしくなってリコはパッとクロードを撫でるのをやめた



少しでも離れようとすると引き寄せてくる腕

リコは諦めてクロードの胸の中で考え込んだ



――クロードさっきからずっとくっついてるけど、きっと不安になっちゃったんだろうね…もう大丈夫なのに、存在を確かめるかのようにずっと自分の腕の中に入れて安心してるみたいに見える…


寝ているのに緩まないクロードの腕



――というか!!なんで“褒美は?”とか言ってあんな事したのこの馬鹿!!///

しかもなんであんな上手いわけ!?慣れ過ぎでしょ///


さっきの深いキスを思い出して顔が赤くなる



――キスってこっちの世界じゃしたければするものなの…?好きな人同士でする特別な事じゃないのかな…なんか、なんかさっきからアタシすごいドキドキしてておかしいんだけど…久しぶりに会えたからから?それにこんな必死になってアタシの事探してくれたから?



って、何勘違いしてるんだアタシは。

アタシとクロードは主人と従者なんだから…それ以外は何もないでしょ…あるわけないし…自分の命がかかってるから主人を探すのなんて、必死になるのなんて当たり前じゃん

お互いからすれば異世界の人間だからありえないし、コイツがアタシに好意を持つわけない。そんなのわかってるのに、わかってるのに…勘違いしそうになる節が最近多くて…


それに、アタシが一番変だよ…

クロードがいると嬉しくて嬉しく…ずっとそばにいたいって思っちゃって…それに…一番おかしいのは…



どうして無理矢理キスなんてされてんのに嫌がって抵抗しなかったの…



普通イヤでしょ、なのになんでむしろドキドキして…受け入れちゃったの…どうしちゃったんだろうアタシ……変だよ…。




その後はリコも色々あったからか疲れていてプツリと考えるのをやめた


だんだん眠くなりウトウトし始めるリコ




――クロードの匂いがする…


着ているローブから、目の前の本人からいつもする爽やかなハーブ系の匂いがしてリコはクロードの匂い包まれていた




――アタシけっこうこの匂い好きなんだよなぁ…



とリコもゆっくり瞼を閉じて馬車に揺れながらクロードの胸の中で眠りについた…



二人は幸せそうに馬車の中で身を寄せて眠った



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