甘い宴会
「ば、バカ!!なにしてんの!?///下ろして!!///」
ジタバタ抵抗するリコをチラリと見て鼻で笑いまた椅子に座るクロード
リコをお姫様抱っこしたまま横向きで自分の足に座らせる
「ちょっ!!///聞いてんの!?下ろして!///」
クロードがわざと足を組んでリコのバランスを悪くする
「ひっ!」
リコは咄嗟にクロードの肩掴まり
クロードがリコの背中から腕を回し倒れないように支えて
腰に手を添えた
――クロードの手がアタシの腰に!!///これじゃあ身動き取れない!バランス悪いから肩に掴まってないと倒れそうになるし!元々酔いが回ってきててフラフラなのに!///
バランスが悪い為大人しくなるリコ
「素直にしてやろうと思ってな」
顔を赤くしてアワアワしてるリコとは真逆に余裕な笑みのクロード
リコの腰に回していない空いてる方の手でテーブルに肘をついてその手に寄りかかるようにリコを見てる
クロードの体格じゃないと成し得ない体制だった
「もう充分素直だよ!!」
ムッとして言うリコ
――ウソだ。本当に思った事は何一つ言ってない…
あーちょっとヤバい…さっきクロードに捕まって暴れたせいでだいぶ酔いが回った…
ここの世界のお酒が美味しくて同じのじゃなくて、色々な種類を飲んだからそりゃ酔っ払う…
しかも、わざとか離れようとしてると体制がキツイ…
ポスッ
リコは限界が来てクロードの体に身を預けて肩に頭を乗せる
自分の肘を抱いてクロードの胸に寄りかかるように楽な体制を取った
「意外と早かったな」
まるでこうなるのがわかっていたかのように口元が笑う
「体制が悪すぎて…クロードの所為だからね…くっつかれるの嫌なら早く下ろしなさい…」
酔っ払ったリコはぼーっとして言葉に力はなく目がとろんとしていてあまり思考が回っていなかった
「別に嫌じゃない」
――むっ…///
クロードがテーブルにあったグラスを手に取り飲む
「アタシも喉乾いたクロード…」
「ほら、飲め」
クロードが優しい声で言い、自分が持っていたグラスをリコの口元に運ぶ
「ありがと…」
リコは透明な液体だった為てっきり水だと思ったし、遊宴の時クロードは水しか飲ませてくれなかったからてっきり水だと思って…
ゴクッ
「っ!?!?!?まずっ!!」
クロードに寄りかかってたリコが飛び起きる
「喉が焼ける!!さっきまで水しかくれなかったのにこんな強い酒は飲ませるってこの馬鹿執事!!!バカ!!アホ!!鬼!!」
一口しか飲んでないのにリコが悶える
――酔ってて全然気づかなかった!!
その前に、これを平気な顔して飲んでるコイツはなんなの!?酒豪過ぎない!?
「良い反応をするなリコは」
笑いが止まらないクロード
「うぅ〜気持ち悪い…水…」
ポスッ
ダウンするようにまたクロードに寄りかかるリコ
「俺に馬鹿と言うのはこの国だとお前だけだリコ」
楽しそうに言うクロード
リコの少し伸びた茶色の髪をサラリと触る
「こっちからすると…アタシの前だけ馬鹿になるのやめてほしいんだけど…」
ぼーっとして呆れたリコが言う
またサラリとクロードがリコの髪を触る
「リコ、お前はこの髪を地味だと気にしていたが俺はこの髪色好きだ」
クロードがリコの鎖骨あたりまで伸びた髪にキスをした
髪がまだ短い為だいぶクロードの顔が近くてフリーズするリコ
クロードが目だけ動かし上目遣いでリコを見てニヤリと笑う
「そ、そういうのやめて…ドキドキしちゃうから…」
リコはフイッと顔を背ける
「愉快だな、まるで酔うと別人のようだ」
くつくつ笑う楽しそうなクロード
「もう頭が回らないクロード…きっと酔っ払って今の事は全部忘れてるから…掘り起こしたりしないでね」
「そうか、では俺もだいぶ酔っているのかもしれないな…」
顔を背けたリコの顎を捕まえて自分の方に向かせる
「遊宴で来ていたどの女よりも今日のお前は一番美しい」
クロードが綺麗な低い声で囁くように言った
ぼーっとしていたリコがその言葉を聞いて目を見開いて驚く
「俺も酔っているからきっと明日には忘れているがな…掘り起こすなよ」
意地悪く笑うクロード
「脳裏に焼き付けたから!今の言葉絶対忘れないもん!///アタシ酔ってるからお世辞じゃなくて本気で捉えるからね!///」
パッと両手で顔を隠して言うリコ
まったく興味ないと思っていたクロードがまさかそんな事思ってくれてたなんて驚いて、嬉しくて嬉しくて顔が緩んでいたのを両手で隠した
「今日はって事も忘れるなよ」
くつくつ喉を鳴らして笑うクロード
「はいはい、今日は特別時間をかけて綺麗にして貰いましたからね」
リコが不機嫌な声で言う
リコがまた肘を抱いてクロードに寄りかかり、クロードの肩に頭を乗せて
またお酒を手に取って飲む綺麗な横顔をぼーっと眺める
――顔色一つ変わってなくて…酔ってるようには全然見えないんだけど…顔に出ない人なのかな…
「なんでさっき拗ねていたんだ?」
急にクロードが優しく聞く
「だから…帰りたくて」
ぼーっと前に見えるテーブルの上にあるグラス達を見て答える
――うー。頭がグルグルするーさっきの一口飲まされたお酒も効果抜群だよクロード…けっこう回ってきた…
気をぬくと不意に来るお酒の酔いと戦うリコ
「その帰りたい理由を聞いている、俺がいない間何かあったのか?」
急に心配した声になるクロード
「あった…いっぱい…」
リコは思い返しながら言う
シアンに言われた数々の言葉…
第四皇女はクロードの婚約者で2人は愛し合ってるとか…
アタシの執事を辞めさせろとか…
「やはりそうか、何があった」
少し怖いクロードの声
「取られた…」
リコはぼーっとしてて聞かれた事をそのまま答える
「何を」
眉間にシワを寄せて聞くクロード
リコはだいぶ酔いが回って来ていて…
「第四皇女にクロード取られた…」
ムスッとしてリコが口を滑らせた
「………は?」
クロードが拍子抜けて驚いた声を聞いて…
ハッとしてリコは体を起こしアワアワ慌て出す
「ま、間違えた!!えっと…クロードがアタシの執事を辞めてもらえるよう王様に頼むの!!」
大暴走してまったく話の脈略のない事を言う
――な、なななにをアタシは!!///
元々アタシのものでもないだろってそれは考えないように奥底閉まってたのに!!取られて寂しいって思うのはおかしいって思ってたのに!!///
それに話して来いってクロード行かせたのはアタシでしょうが!
け、けど働かない頭でナイス判断アタシ!
まったく脈略はないけど、執事を辞めてもらう方の話のがインパクトあってそっちに食いつけばうまく話しを流せる…
はず…
「取られたと思って拗ねていたのか?」
今日一番の意地悪な笑顔はどこか嬉しそうでリコの頬を優しく撫でるクロード
――流せるはず……ないよね…
こうなったらこれしかない!!
リコはバッと体を起こしてテーブルにあるお酒に手を伸ばす、咄嗟に強くなさそうな綺麗な色した赤い飲み物を手に持って
ゴクッゴクッ
グラスの飲み物を一気飲みしようとする
――さらに酔っぱらって限界アピールして部屋に帰してもらおう!!それしかないもう!!
「何をしている」
クロードは止めようともせずリコを見る
「うぅ〜気持ち悪い…ごめんクロード…吐きそう…部屋に戻るねアタシ…」
苦しむ顔をするリコ
一気飲みしたグラスをクロードに取り上げられて…
「美味かったか?旬のフルーツジュースは」
とんでもない笑顔で言われた




