表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/47

皇女遊宴【終宴】


「堅苦しいのは苦手なんで気楽に行こうぜ姫!俺のことはアルって呼んでくれ」


キスした手をスッと持ち替えて手を引くアルフレッド


「じゃあアタシのこともリコで!」


いきなり歩き出すアルに付いて行くリコ


――本当に…この人が来てくれて助かった…きっと悪い人じゃなさそう…


「ははっ、姫は逆にそんな馴れ馴れしくしちゃダメだろ〜第五皇女は変わってるな〜」


アルが楽しそうに笑う

手を引かれるままついて行くと…


「せっかくの遊宴を楽しもうぜ」


陽気な音楽が鳴り響き楽しそうに会話を楽しむ人達で溢れかえっていた


「ちょっと待ってて」


リコを置いてあった椅子に座らせるとすぐに飲み物と軽い食べ物を持って戻ってきて隣に座る


「悪いな姫ークロードに酒は飲ませるなと言われてんだよ〜」


グラスを差し出すアル


「えっ、クロード?!」


綺麗な色した飲み物が入ったグラスを渡された


「とりあえず、乾杯!」


カチンとリコの持っていたグラスに自分のグラスを軽くぶつけるアル


「乾杯!」


リコは甘酸っぱいジュースを飲む


――完璧にこの人のペースに持ってかれてる…けどなんか、心地いいというか…元気になるというか…


リコはアルのペースに飲まれて悪い気はしなかった


「実はクロードに頼まれて姫をずっと探してたんだ」


「えっ…」


「アイツに頼まれ事なんて産まれて初めてなんじゃないかって驚いて思わず引き受けちまったけど…これは良い貸しができたわ」


ニヤリと笑うアル


――また…クロードが…


「シアンがある程度話したら1人になると思うからそしたらクロードが戻るまで見てろって言われたけど、嫌な予感がしてさ、探してみたらあんな事に…怖かったよな?遅くなってごめんな?」


申し訳なさそうにするアル


「ううん!むしろ本当に助かったよ!」


ニッコリ笑うリコ


「リコはいい子だな。姫だったらあんな怖い目にあったら泣いたって怒鳴りつけたっていいのに」


ポンとリコの頭に手を乗せて優しく撫でる


――さっきから…このクラスで人気者ポジションみたいな明るいアルは絶対モテると思う…

キュンってするポイントがいくつもあった

ピンチを助けてくれたり心配して優しくしてくれたりと…


ドキドキしながら頭を撫でられるリコ


「シアンは大丈夫。良いように使ってるやるの」


ふっふっふ。と悪く笑うリコ


「使うってシアンには気をつけた方がいい!アイツのクロードへの執着は以上だから…あの二人の関係知ってるか?」


「…ううん」


「この国では右大臣と左大臣は《王の両腕》と呼ばれて王の次に地位が高い。王の利き手の右手、つまり右大臣の方がより優秀なんだけど、シアンはクロードの隣に並ぼうとずっと子どもの頃から教育を受けていてな…左大臣になれたことは良かったが今もなお、クロードの横に相応しくあろうと、ああやってクロードに害を及ぼすと判断したら平気で消そうとする…」


「アタシ…とんでもない人に目をつけられたのね…」


――なるほどね…どうりで相応しくないとか…クロード、クロード言ってたわけね…


「そういうことだ…だから関わらない方がいい。等のクロードはシアンの事は仕事仲間としか見てないから、周りでそういう事が起きてるなんて全く興味もなければ気づいてもいない…」


「アイツまぢで呑気ね!こっちは首締められたんだけど!!」


ムカッとクロードの顔を思い浮かべて怒るリコ


「ははっ、クロードを悪く言う奴を初めて見たよ」


楽しそうに笑うアル


「えっ…」


「アイツは昔から完璧だったからな、非の打ち所がない」


「昔から知り合いなの?」


「俺とクロードは生まれた時から宮殿育ちで年が近いからよく俺がちょっかい出しに行ってて、まぁアイツは厳しい教育受けたから俺みたいに呑気には生活できてなかったけど、昔からよく知ってるよ」


フッと思い出すように笑うアル


「宮殿育ち!?」


「そう、俺は一応王族でその中でも魔力が強い家系で、俺の親父も近衛隊隊長をやっていた、クロードは神力を代々受け継ぐ家系だから父親も右大臣で宮殿に住んでたんだ」



――な、なるほどね…すごいね王族…血が受け継がれていくんだね…クロードは厳しく育てられたって言ってたけど、右大臣になる人なんてそうなるよね…


今日はクロードがどれだけすごい人か、アタシなんかと関われる存在じゃないというのを物凄く痛感する日だなぁ…


リコが考え混んでいると…


急に人が騒がしくなり始めた


すると…


また儀礼の石段に人が集まる


「また何か始まるの?」


「ああ、今度は第二皇女の舞が始まる」


――えっ!


また、周りの火が消されて、石段の火だけ灯してあり明るく照らされる


――うわぁ…綺麗…と可愛いが混じってる…


第二皇女が石段に立つ


紫の長い髪をアップにしてにして薄い水色の踊り子の衣装がスタイルの良さを強調する

白い肌に大きな紫の瞳は少し幼さも残っていた


音楽に合わせて舞を始める

リコの儀礼の舞とは違ってもっとテンポも早く派手な動きだった


――すごい…あんなキレはアタシには一切なかった…

しかもあんな早いテンポついていけない…


舞が終わると拍手に包まれて第二皇女が丁寧にお辞儀した


「すごい綺麗だったね…かっこよかったし…」


リコが呟く


「リコの舞も綺麗だったよ、それにその白い衣装も良く似合ってる」


優しく笑うアル


――なっ!!!///

今日一番言ってほしい言葉ランキング第1位と2位をダブルで!?///

アルはなんて乙女がわかってるの…アイドルみたいじゃん!!ファンになりそう!!イケメンだし!


「アル!カッコいいーー!!///」


リコは赤くなる両ほっぺを両手で押さえてアルに言う


「ふっ、なんだよ急に」


はははと笑う笑顔もキラキラ輝いていた


会場はさらに賑やかになり音楽に合わせて男女でペアになりダンスが始まった


「へーこんな催し物もあるだね」


リコがじっーと見ていると

アルが立ち上がりリコの前に立つ



「今宵一番の美しい姫、私と踊っていただけませんか?」



座るリコに向かって少しかがみ左手を右胸にあてて、右手を差し出す

アルがさっきとは違う綺麗な笑顔で言った


ポッと赤くなるリコ


――ま、またのこのイケメンは!!///

サラッとこんな事やって!!///キュンキュンする!!

けど…


「あっ///アタシは無理!!踊り方わかんないの!!」


アワアワして答えるリコ


「…初めてダンスを断られたぞ、リコ」


ムッとした顔でリコを見るアル


「ち、違くて!!これはカウントされないから大丈夫!だってわかんない人を誘ったから!!」


と焦っていると


グイ


「こういうのはテキトーでもいいんだってー」


そのまま手を引いてダンスの輪に入る


「ちょっ!ちょっと待ってアル!!」


「俺に合わせてリコ」


笑って手を引かれてアルに操られる

音楽に合わせてリコはぎこちない動きをしていると…



グイッ


「ちょっ!!///」


ポスッ


いきなり強く手を引かれてあまりの強さに思い切りアルの胸に飛び込むリコ


「悪い悪い力加減が上手くなくてな」


はははと笑ってリコの肩を支えてそっと起こす


――なんて心臓に悪いダンスなの!!///

しかも、アルの…このはだけ過ぎてる胸に飛び込むのアタシには刺激が強過ぎる!///



アルに合わせて何となく踊るリコ

だんだんコツを掴んできて楽しいかも!と思っていたら…


グイッ


「まって!!///」


ポスッ


またアルの胸に飛び込むリコ


「ははは、どうしてもここはこうなるな」


楽しそうに笑うアル


「アルの力が強いんだよ!///」


リコの肩を持って起こす


「リコが羽のように軽いから」


サラッと笑顔で言うアル


「またそう言うことをサラッと言って…///」


また踊り始める


「アルは近衛隊って王様を守ってるの?」


少し喋る余裕が出てきたリコ


「うーんまぁそうなるけど、宮殿には1人で城守れる奴がいるから、最近は冥王の残党達を狩りに外に出てる事が多いかな」


――冥王の残党…前に王様が言ってた…

結界が張れないから人々を襲ってるって…けど、アル達が倒してくれてるんだね…


「城を1人で守れる?」


「クロードだよ…神力の前では俺の魔力なんて足元にもおよびません」


はぁーとため息をつくアル


「そんな事ないよ!クロードは風しか使えないよ!アルは何を使うの?」


リコがアルにターンをさせられて聞く


「俺は王の神力が込められた剣を使うんだけど、炎が出るから炎を使うって事になるのかな」


「えー!炎!?カッコいいー!!風より全然すごいじゃん!!神力より強いんじゃない!?」


キラキラした目でアルを見上げるリコ


その顔を見てアルがふっと笑い口元が緩む



グイッ


「えっ!!///」


ポスッ


またアルの胸に飛び込むリコ


「今度は手を引くタイミングを間違えてるよアル!///」


――さっきと違うところでいきなり手を引かれたから全然反応できなかった///


リコがアルから離れようした瞬間


スルッ


リコの腰に腕が回る


「ちょっと…///えっ?///」


リコはアルから離れられなくなりパッと顔を上げると…



「今のはわざとだ」



スリっとリコの頬を空いてる方の手で優しく撫でた

さっきまでの笑顔とは違い意地悪く笑うアルにドキリと心臓が鳴る


「なっ…///」


――何言ってんのアル!///キュンキュンさせてる天才か!!///


「こんなとこをクロードに見られたら八つ裂きにされるんだろうな」


楽しそうに笑うアル


すると…


ペシッ!ペシッ!



布で叩かれたような音がする…


「絨毯!!!」


リコの腰に回しているアルの手を自分の角で叩く絨毯がいた


――いつのまに!!


「おいおい…お次は絨毯って…リコはほんと何者だよ」


笑い出すアル


アルから離れると絨毯がスッとリコをすくうようにして自分に乗せた


「えっ!!なに!?」


「リコには驚かされる事ばかりだ…王以外を乗せるなんて…」


驚いてリコを見るアル


「けど、待て絨毯!」


「どこ行くの!?」


止めるアルと驚くリコの話を聞かずフワフワと浮き上がる


「えええ!?…アル本当にありがとう!!また今度会いに行くねー!!」


諦めてリコが絨毯の上から手を振る


「ああ!またなリコ!」


優しく手を振るアル


少しすると大量女子達囲まれてダンスを頼まれていた


「ふふ…やっぱりモテるのねアルは」


その光景を上から見ていたリコが笑った





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ