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89本目

皆さん、お元気ですか?

俺は元気です。

更新が滞っちゃって申し訳ない!!

「トオル、そろそろ行くぞ。覚悟はいいか?」


母さんが俺に訊く。


俺たちは魔王との最終決戦のため、終わりかけのやつらの宇宙へ来ている。


対魔王最終決戦用機動戦艦ゼウスに乗り込んで。


ゼウスは別の平行宇宙でも航行可能な今のところ唯一の機動戦艦で、科学技術者である母さんとペッボレゲセ人が共同開発をしたものだ。


内部に初のホワイトホールエンジンを備え、俺たちサイボーグの霊子的活動のエネルギー供給源となっている。


ゼウスがあれば、俺たちは別の宇宙でも高次元知的生命体であるブラフマーと融合して、超兵器となることが可能だ。


ゼウス内のブリッジにて、別宇宙の様子を見る。


やつらの宇宙の寿命は近く、星々の距離が近いせいか明るい。


星と星がぶつかり爆発が至るところで起きているからかもしれない。


必死に俺たちの宇宙に活路を見出だして、やつらが侵略してきたのもわかる。


わかるが、宇宙を構成する霊子を変換して俺たちを滅ぼそうとするのは看過出来ない。


だいぶ仲間はやられてしまった。


滅びゆく平行宇宙から侵略してきたアスーラと名乗る魔人たちの力は強力だ。


特に四天(リゾーマタ)という最強の魔人たちにより、ペッボレゲセ人の技術提供で試験的に開発されたサイボーグの仲間たちも半数に減っていた。


今はもっと出力を安定させるために、敵の技術も取り込んで第二世代を開発中とのこと。


何でも第二世代は、魔人たちと同様に魔法が使えるようになるそうだ。


そうなると、戦況はだいぶこちらに有利になることだろう。


だが、第二世代の開発を悠長に待っているわけにもいかない。


既に地球とも協定を結んでいる宇宙連合の惑星が数百と破壊され、更に数十の惑星がやつらの霊子変換装置により居住不可能となり実効支配されていた。


今のところ地球は無事だが、それもいつどうなるかわかったものではない。


そこで俺たちは敵の支配者である魔王を直接倒すことにしたのだ。


やつらの世界は魔王による独裁的な決定により政治的な動きをしているようなので、魔王を倒せば我々への攻撃は鈍るに違いない。


魔王の居場所を探し出すのに随分と苦労した。


やつがいるのは、惑星ほどもある超巨大な敵の旗艦イルルヤンカシュだ。


それを割り出すのに、随分と仲間が死んだ。


イルルヤンカシュを外部から破壊することは、今の我々の技術では不可能だが、内部に潜入することは出来るはず。


既にゼウスとイルルヤンカシュの距離は1億kmまで接近している。


これ以上は敵のレーダーに引っ掛かってしまうだろうから、ここからは自力で行くしかない。


こちらの戦力は俺を含めて20人。


全員ここまで生き残った精鋭ばかりだ。


特に最強七人(アルケー・セプテム)と呼ばれる、規格外の力を持つメンバーもいる。


そのうちのひとりが俺の母さんであり、今作戦の最高責任者で最強七人(アルケー・セプテム)のリーダーだ。


母さんがみんなに指示を出す。


「各チームに別れて、それぞれの方法でイルルヤンカシュに潜入せよ。今から30分以内にゼウスを管理する数名以外全員出撃だ」


「「「了解!!」」」


俺は母さんとリルレ、テトナと同じチームだ。


いわば最強チームで、他のチームは俺たちが魔王に到達するためにあらゆる手段を行使してもいいことになっている。


そして、別に俺たちよりも早く魔王の元に着いたのなら、魔王を撃滅しても構わないというおおざっぱな作戦だが、それぞれが単体で惑星を破壊出来るくらいの能力をもっているので、あんまり細かくなくていいのだ。


俺たちのチームは、ゼウスからイルルヤンカシュに向けて超速レールガンによる精密射出で接近することにした。


それが一番めんどくさくなくていい。


時速100万kmで進むので、約4日でイルルヤンカシュに到達出来る。


俺たちは直線だが、他のチームは小型の宇宙船を使って先に回り込み敵を攪乱させるようだ。


まさか人間弾丸で飛んでくるとは敵も思うまい。


「なあ、トオルぅ~~~。あたしと一緒に行こうよぉ~~~」


2mもの身長のテトナが後ろから覆い被さるように抱き付いてきた。


レールガンで射出した際に、微妙な軌道修正や敵の攻撃を避けるのに、俺とリルレのみが持つ荷電粒子砲の能力が必要だ。


必然的に、テトナと母さんは俺かリルレにくっついて射出されなければならない。


「離れろテトナ。お前はわたしと一緒だ」


「はぁ? ふざけ…ちょ、ま!!」


リルレが俺からテトナを強引に引き剥がし、左舷のレールガンへと引っ張っていく。


「さ、我々も行くぞ」


「うん」


俺は母さんとだ。


くっつくのだから、親子の方が気まずくなくて済む。


最近やたらとみんな俺にくっついてくる。


今や地球人の男が俺しかいないからって、俺も年頃だし対処に困ってしまう。


右舷にあるレールガンに素のまま弾の代わりに入る。


「リルレ、準備はいいか?」


『こっちはいつでも大丈夫だ』


母さんの問いにリルレが答える。


「よし、射出!!」


強烈なGとともに俺たちは宇宙空間に射出された。


仲間の小型艇も次々と出発して追い越して行く。


みんな生きて帰れればいいが…。


これまで随分と仲間を失ってきたが、そればかりは慣れることはないし慣れてはならないのだ。


死んだ仲間の分まで俺たちには責任がある。


何としても俺たちの宇宙を守らなければならない。


俺は流れ行く終末を迎えた別宇宙の星々の中で、そのためならば魔王を躊躇なく殺せると確信していた。

とうとう過去編が唐突に始まりました~。

トオルと魔王の謎を解いていこうかと思ってます!!

お楽しみに~。

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