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85/93

85本目

最近段々と暑くなってきましたね~。

広くなったデコが汗で光ってハゲが目立つ季節になってきました。

仕事で会った女性が、話してる最中ずっと俺の光るデコを見てたんですよね。

そんなにセクシーかなぁ?

俺のデコ…。

「ヘルメスの修理も済んだことだし、プロメテウスとともに出発するぞ」


博士がみんなをオモイカネ内の食堂に集めて言った。


木星に来て随分と時間を浪費してしまった。


これも、博士とリルレの喧嘩のせいなのだが、まあ仕方がない。


ヘルメスには、博士、リルレ、マミム、姫、フェニ、エオカ、俺、その他オモイカネにいた第二世代(ヴァーチューズ)5名が乗ることにした。


プロメテウスには、ワヲン、キク、コサさん、エク先生、シスとやはりオモイカネにいた第二世代(ヴァーチューズ)5名だ。


力は第一世代(ドミニオンズ)には劣るものの、チャクラに埋め込まれた霊子力エンジンにより安定した戦闘力を発揮する第二世代(ヴァーチューズ)たちが10名もプラスされたのはデカイ。


シスがプロメテウスに乗ることにしたのは、まだ地球を飲み込んだ魔方陣の解析が済んでないからだ。


時間が惜しいので向かいながら解析する。


「博士、地球はどこに?」


「今探る。モード『ハルマゲドン』」


博士が美しく輝き出し両手を上に広く掲げ、しばらく目を瞑って博士は集中し目を開けて静かに言った


「地球は平行宇宙の狭間だ」


「何でそんなところに?」


「恐らくは、霊子がフラットなところの方が地球自体の霊子変換がスムーズにいくためだろう」


「クソッ! 急がないと…」


「よし、それでは全員乗り込んで出発するぞ!!」


それぞれが割り当てられた戦艦に乗り込む。


『キャッキャッキャ、行かせないよぉ~~~』


「ッ!!? 何だ!?」


ヘルメス内が黒い影に被われていく。


「不味い!! 脱出しないと!」


博士の叫ぶ声が聴こえたが、俺は気を失ってしまった。


…。


……。


…………。


「起きなよぉ。なあ、起きろって」


爬虫類のようなぬめっとしたしゃべり方に違和感を感じながら、俺は目を覚ました。


誰だ?


どこかで聴いたことのある声だが…。


俺はなぜか、どこまでも真っ白な空間に横たわっていた。


おかしい。


俺はヘルメスのブリッジにいたはずなのに。


慌てて上体を起こすと、目の前に誰かいるのに気付いた。


その人物は、この白い空間に落とした墨のようにどこまでも黒く禍々しくも美しかった。


針金のように細く2mはあるであろう体躯にギリシャの女神を思わせるような完璧な顔。


だが、女神と呼ぶにはあまりにも邪悪な目をしていた。


「お前………まさか………」


口裂け女のような笑みを浮かべて俺の目を覗きこむ。


「キャッキャッキャ…久しぶりだねぇ」


「テトナッ!!!」


慌てて逃げようとするが、ハゲ頭を鷲掴みされて捕まる。


「待ちなよぉ~~~、つれないねぇ。こんないい女から逃げることないじゃないかぁ」


こえ~~~。


めちゃくちゃ怖い。


ヘルメスのレーザーで宇宙の彼方まで吹き飛ばしたテトナが、何でここにいるんだ?


そもそもここは一体どこなんだ?


ここには俺とテトナだけで、他の誰もいない。


俺を守ってくれるやつは誰も…。


「お前のおかけで散々だったよ。クソを顔に塗り付けやがってさぁ。宇宙空間をさ迷ってる間、ずっとお前のことばかり考えていたんだよぉ」


「こんな美人に想われていたなんて光栄だぜ…。まあ過去のことはさ、お互い水に流さない?」


ニヤァ~~~っと目元を細め、テトナは俺の目を覗きこむ。


怖い怖い怖い怖い怖い…。


ちょっとチビっちゃったんですけど。


「いいともいいともぉ。あたしは寛大で優しい女だからねぇ。水に流してあげるよぉ~~~」


「え、ホント?」


次の瞬間みぞおちにテトナの拳が食い込み、俺はゲロを吐きながら吹き飛ばされた。


「おぶぉえええ~~~ッ!!!」


地面を何回もバウンドしてから止まったが呼吸が出来ず、俺は地面にのたうち回り必死でもがいた。


「かはッ! が……は………」


「あたしの拷問から生き残れたら水に流してあげるよぉ~~~」


ゆっくりとテトナが近付いて来るが、呼吸が回復せずに俺は立ち上がることも出来ない。


このままだと、こいつに嬲り殺されてしまう。


どうする?


どうしたら生き残れる!?


必死で考えろ!!


「お前は浅知恵が回るようだけどさぁ。痛みの中で果たして思考出来るかなぁ~~~?」


テトナが強引に俺を俯せにして、右腕を締め上げる。


全く抵抗出来ない。


非常に不味い状態だ。


とにかく呼吸だ。


ヨガを思い出し、呼吸法と精神集中をする。


が…。


「ぐわぁッ!!!」


テトナが俺の右手の指を1本1本折り出した。


丁寧に丁寧に、俺の指を折っては痛みが増すようにグリグリと関節を回す。


「うがぁッ!! や、やめろぉ~~~!」


「あ~~~、どんどんいい声で鳴いてくれよぉ~~~。あたしを楽しませろぉ」


この野郎!!


絶対ブッ殺す!


ヨガの呼吸をとにかく乱すな!!


必ずチャンスが訪れる。


そう信じるんだ。


今に誰かが助けに来てくれるはずだ。


博士がどこかわからないこの空間を探知してくれる。


とにかく拷問を引き伸ばして、何とか生き永らえるしかない。


右手に残った最後の指が折れる衝撃に耐えながら、俺は歯を食いしばった。

とうとうテトナが再び登場です!!

サトルは一体どうなっちゃうのでしょうか!?

作者も全然考えてません。

どうしようかなぁ…。

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