表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

60/93

60本目

ふおお~~~!!

とうとう60話目です!

前回に引き続きかなりシリアスな展開です。

この小説…こんなだっけ…!?

どこをどうやって連れて来られたかはわからないが、ずっと引きずられて階段とか段差のあるところは通らなかったので、みんながいるところはこの階である可能性が高い。


とにかく俺は、片っ端から部屋を開けて中を覗く。


すると、探してから5つめの部屋…女王の間に宴会場で接待受けているはずのみんながいた。


全員虚ろな目で幼虫たちに食われているではないか!


「あ~~~、気持ちいいのぉ。あん、はあん、もっと…もっと食べてぇ~~~」


見るとマミムが女王や女王候補に食われている!!


千切れた手足は女王候補たちが。


胴体は女王が食べている。


「ふっざけんなぁあああ~~~ッ!!!」


俺は駆け寄りマミムを力ずくで奪う。


「マミム!! しっかりしろ!!」


「あれぇ~~~、ハゲじゃん。どうしたのぉ~~~? 今すっごく気持ちいいんだから邪魔しないでぇ」


毒で朦朧としているようだ。


このままでは死んでしまう!!


底知れぬ怒りが湧く。


怒りのあまり、目がチカチカする。


『貴様ッ!? 生きていたのか!!』


「てめえら、俺の仲間に…マミムに何てことしやがるんだぁーーーッ!!!」


女王候補が3体立ち塞がる。


例の針攻撃をしてきた。


同時攻撃で避けられないので、一旦飛び退き、取りあえず側にいた姫に群がっている幼虫たちの頭を潰して排除する。


ざまあ見ろ。


『おぉ!! おぉ!! わたしの可愛い子たちに何てことをッ!!!』


姫も虚ろな目をして手足の一部や触角を食べられているが、命には別状なさそうだ。


俺を女王候補たちが追ってきた。


逃げるついでに順番に、俺は頭を潰しながらみんなから幼虫たちを排除していく。


『や、やめんか貴様ぁあああ~~~ッ!!!』


「お前たちが俺の仲間を殺そうとしてるんだろうが!! 殺されても文句言うな!!」


『幼虫たちの仇は討たせてもらうぞ!! 生きてこの星から出られると思うなよ地球人め!』


あー、こいつらは全然話が通じない。


主観しかないバカとの議論は無駄だ。


女王候補たちの数が増え、針攻撃を仕掛けてくる。


いくらタイミングを読めるとは言え、数が多ければ避け続けるのは不可能だ。


幼虫たちはあらかた殺したし、女王はあの体だから動けない。


ここは一旦女王の間から出て、武器になるようなものを探して仕切り直した方がいいだろう。


一刻も早くマミムは助けなければならないが、数が多過ぎる。


出ようとしたときに、出口にマッシャッラーが待ち構えてた。


手に槍を持っている。


『サトル様!? な、何てことを!!』


あー、こいつも一緒か。


いいやつだと思ってたんだけどな。


所詮虫か…。


俺はマッシャッラーに対して身構えると、マッシャッラーは俺の横をすり抜け後ろにいた女王候補の針攻撃を持っていた槍で防いだ。


「お、お前…!?」


『お前たち、何てことをしたんだ!? この方たちは我々ギュナイドゥン人を命を懸けて救ってくれた大恩人だぞ!!』


どうやら、マッシャッラーは雄のせいか女王の洗脳が効かないらしい。


『雄は黙って雌の言うことを聞いてればいいのだ!! 我が子たちを殺した大罪人を殺せ、マッシャッラー!!』


『何を考えてるんだ、ハヌメフェンディ!! こんなことは宇宙連合の規約違反で重大な犯罪だぞ! 薄々は感じていたが、貴様らずっと前から異星の人たちをこうやって食べていたな!?』


『卵を産むためだ。何が悪い?』


『やはりか!! もうこの星は終わりだ。宇宙連合の制裁を受けるぞ。それともか、地球人たちの報復で全員死ぬ…』


『雄の分際で生意気な…。交尾したら雌の餌になるだけの存在が!!』


『俺はもうそんなのはうんざりだ!! 雌とか雄とか何だ!! そんなくだらない考え方がこの星をダメにしている! お前ら雌の餌になんかなってたまるか!!』


そう言ってマッシャッラーは、1匹の女王候補を槍で刺して殺してしまう。


『おおぉ!! 何てことを…何てことを…。反逆だ!!』


女王が背中の羽を擦りだし、何か音を出してる。


すると、普通のモフモフたちや別の女王候補、更に雄たちがわらわらと集まってきた。


こうなっては外に出られない。


俺は戻り、女王候補たちの攻撃をかいくぐって何とか博士に駆け寄った。


博士まで虚ろな感じだ。


博士とリルレはサイボーグで固いせいか、あまり食われてはないが毒のせいで意識が朦朧としているのだろう。


サイボーグである博士がこうなってしまうなんて、俺が刺されたのよりも、はるかに強力な毒だ。


「おい博士!! ぼーっとしてる場合じゃねえ! いい加減目を覚ましてくれ!!」


マッシャッラーが俺を守ってくれている間に、幼虫たちに食われて血まみれの腕を博士の口に押し付けた。


博士が輝き出す。


モード『ソクラテス』だ。


「む…? そういうことか。サトル待たせたな!!」


さすが博士。


状況を瞬時に把握する。


「博士、頼む!! あ、マッシャッラーは味方だ! あとは好きにしてくれ」


「承知」


そこからは一方的な蹂躙だ。


生身の俺にさえ勝てない虫どもが、パンドラロックを解除した第一世代(ドミニオンズ)に勝てるわけがない。


あっという間に、女王と数匹の女王候補、マッシャッラーとどうやらマッシャッラーの味方である雄数匹を残し、皆殺しにされる。


『き、貴様らぁ~~~!! 貴様らぁ~~~!!』


『もう止めておけ、ハヌメフェンディ!! お前たち女王や女王候補がいなくなったら、ギュナイドゥンは滅びるぞ!』


『わたしは常に一族の繁栄のためにこの身を捧げてきた。いい卵を産むためには…お前たち雄や女王候補を作るためにはどうしても知能とカロリーの高い餌が必要となる…。マッシャッラー、お前だって異星人の犠牲の元に産まれたんだぞ!!』


『そんなことは技術でどうにかなるはずだ!! 現に代用として霊子を込めた培養肉をペッボレゲセから輸入しているだろう』


『あんなのはダメだ! 生きた餌でないと食べたときの喜びがない!! 毒で動けなくなった獲物をゆっくりゆっくりと貪り食う。毒で快楽に浸る獲物をゆっくりゆっくりと貪り食う。この悦楽!! 満たされる支配欲!! 雌の餌であるお前にはわかるまいのぅ。その喜びがいい子孫を残すのだ』


『もう終わりだ…。ハヌメフェンディ、もうギュナイドゥンは終わりだよ…』


マッシャッラーが女王に近づく。


女王候補が針で攻撃しようとするが、他の雄の槍で防がれてしまう。


そして…。


そしてマッシャッラーは女王の胸を、己の槍で貫いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ