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48本目

エク先生の部屋に入ると、エク先生はもう起きており、床にあぐらをかいて座っていた。


他のメンバーもみんなあぐらだ。


談笑してたようで、先生の機嫌はいいようだ。


「先生、もうお体は大丈夫なんですか?」


『すみません…。ご心配させてしまいましたかね? わたしもまだまだ修行が足りないようですね~。お恥ずかしい限りです』


エク先生はひまわりのような笑顔を見せてくれた。


あー、この人はホント素敵だなー。


「あんたが汚い真似するからよ!!」


「俺…何かしたか?」


「さすがゴミですね。ゴミ未満の陰毛です。大変素晴らしかったですよ!」


これ、誉められてるの?


「まさかぼくちんが、エク先生にあんな手を使うとはな。確かに武器は使ってないし、不潔な特性を活かしてて、ある意味ぼくちんらしかったぞ。ママ感動」


えーと、誉められてるんだよね?


フェニックスが飛んできて、俺の頭をつついてきた。


『てめー、二度と汚ねえ手で姫を触るなよ!!』


「いてて、何だよこいつ」


『あはは、皆さん面白いですね。さて、サトル様の特性をお伝えしましょう』


「きっと『糞』とかそんなよ!」


バールで襲いかかったクセに、失礼なやつだ。


『あはは…。サトル様の特性は[空]です。これは非常に珍しく、わたしも初めて見ました』


「『空』…?」


「ププー、あんた空っぽってことじゃん! ピッタリよピッタリ!! おっめでとぉ~~~」


お前の頭の中身も空っぽだろが!!


いちいち言い方がムカつくんだよ!


『空っぽというわけではないですよ。[空]はどこにでもあるし、妨げるものがありません。[空]がなければ、何も存在出来ないのです。サトル様は何にでもなれる唯一の存在なのです』


おぉ~~~ッ!


何かよくわからないけど、凄いみたいだ!!


「おいマミムゥ~、聞いたか今の。唯一の存在だってよ。つまり、俺はお前より偉い。そういうことだ」


「きぃ~~~、ムカつくわ!! ハゲのくせに! ハゲのくせにぃいいい~~~」


「かっかっか。まあ、君も精進したまえよ、うんうん」


「あんた夜道に気を付けなさいよね!!」


「ッ!! お前後ろからバールで殴るつもりだな!?」


「さぁ~~~、何のことかしら~?」


そう言って邪悪にニヤリと笑う。


『サトル様凄いです! わたしも頑張りますね~』


姫が可愛く言う。


あー、マミムと全然違う反応じゃん。


こういうの!


こういうのを求めてたのよ!!


「あぁ!? ハゲのこと誉めないでくれる? 調子に乗るから」


何でお前は姫を威嚇するのよ?


『す、すみません…』


あーあ、萎縮しちゃったじゃん。


『皆さん、今日はもう遅いしお疲れになられたでしょ? 食事にしませんか?』


「おー、いいですね!!」


「わたし、お腹ペコペコよ」


知らねーよ、お前の腹具合なんか。


『では、早速用意させますね』


しばらくすると、弟子たちが食事を運んできてくれた。


『どうぞ師匠』


玄関で俺を殴った中年のペッボレゲセ人が、そう言い俺に盆に乗った食事を渡す。


「ちょ、お前その言い方やめろよ」


小声で注意しておく。


エク先生の前だし、超気まずい。


「ねえ、さっきから何なの、師匠って?」


ほじくり返すなよ!


空気読めっつーの。


「何でもねーよ。さ、食おうぜ」


「うん、わかった」


今日のメニューは以下の通り。


・焼き魚

・野菜のスープ

・ご飯

・漬け物


和食に似てる。


素朴な感じだが、素材の旨味を活かしてて美味い。


あー、日本酒飲みてー。


が、ここは修行場なので、もちろん酒などない。


残念だ。


『どうやら、わたしの弟子たちがサトル様に随分とご迷惑をかけてしまったようですね。申し訳ございません!』


頭を下げるエク先生。


「いやいや! 大丈夫ですよ。何か誤解しちゃってますけどね」


『彼らはなかなか自分自身と向き合おうとせず、楽な方へと流されてしまうのです』


全てお見通しか。


さすがエク先生。


まあ、読心出来るエク先生には隠し事は出来ないか。


かえってスッキリするわ。


「何やら外が騒がしかったが、何があったんだ?」


博士が俺に問う。


「まあ、大したことないんだけど、あいつらに喧嘩売られてさ。それで勝ったら弟子にしてくれとか言ってきて…。しかも、俺を魔王と勘違いしちゃってるしさ」


「弟子!? あんたが弟子取るの? ハゲのクセに生意気よ!! あたしが教えてやるわ」


お前は何教えるんだよ?


バールの使い方か?


食べたら、寝る部屋に案内された。


全員で雑魚寝だ。


明日からはヨガの修行だ。


俺の特性の「空」を発揮するためにも、頑張らなくては!


疲れていたせいか、俺は朝までぐっすりと寝てしまった。


次の日、フェニにつつかれて起こされる。


あー、姫に優しく起こされたいなぁ。


俺たちは外に出て、早速先生にレクチャーを受けることにした。

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