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47本目

今回はサトルが説教くさいです。

自分で書いてて耳が痛い~!!

『はぁ~~~、見てろ雑魚ども!! このドゥイ様が魔王をぶっ殺してやるぜ、はぁ~~~ッ!!!』


あー、わかった。


こいつら全員井の中の蛙なんだ。


世界のこと全然知らないんだなー。


俺みたいな弱っちいの魔王なわけねえだろ。


でも、やだなー。


こいつ、他のペッボレゲセ人と違って強そうだしな。


まあ、モジャ首相のように見た目マッチョでも弱い可能性あるけどな。


『おい、魔王! これを見ろ!!』


ほっそい木の枝を3本重ねて持つ。


『ほんどりぁあああ~~~ッ!!』


バキバキと枝を折る。


…これ子供でも出来るよね。


確信した。


こいつは弱い。


枝を2本寄越してきた。


『くっくっく、ハンデやるよ。これを折れたら勝負してやる!! はぁ~~~!!』


めちゃくちゃ口くせぇ!!


仕方なく枝を受け取る。


マミムのバールじゃないけど、殺し合いならルール無用で容赦なく襲いかかってくればいいのに…。


どうすりゃ正解かなぁ?


わざと折れないふりするか、折って威圧した方がいいのか悩む。


バカへの接し方に正解はない。


社会性がないからバカで、バカだから社会性がない。


ホントは近寄りたくもない。


社会性がないから、社会を持続しようという意思のあるこちらの言葉はいくら言っても通じない。


だって、社会を保とうという気がないんだから、そりゃそうだよね。


見てると周りの連中も、このドゥイってやつが苦手…嫌いなようだ。


決めた。


俺は弱いけど最強の地球人だし、多分ボコボコに出来るだろ。


痛い目に会うのはこいつの自業自得だし、知ったことじゃないわ。


枝を瞬時に折る。


『『『ッ!!!』』』


全員めちゃくちゃビビってる。


アリの前の象の気分。


ドゥイも平然としてるフリしてるが、ビビってるの丸わかり。


井の中の蛙…お山の大将は、今までその傲慢さで随分周りに迷惑かけたことだろう。


『さ、さすが魔王…。やるじゃねえか!! なら、これでどうだ!? はぁ~~~ッ!!』


ドゥイが両手で小石を持ち上げた。


周囲からどよめきが起こる。


地球人なら子供でも片手で出来るんですけど…。


俺がもう少し大きめの石を片手で持ち上げる。


『す、すげえ! あんな大きな石を…!!』


おいおい。


誰でも出来るっつーの。


『ッ!! さ、さすが魔王…。この俺様が誉めてやるぜ!!』


ドゥイの顔が青ざめている。


「はあ…」


『力はあるようだが、スピードはどうかな? はぁ~~~ッ!!』


ドタドタ俺の周りを走り出した。


亀?


超遅い。


早歩きで追い付いてやる。


『なッ!!』


更に駆け足で、ぐるぐると何回も追い抜いてやった。


『す、すげえ!! スピードとパワーで右に出る者のいないドゥイを圧倒してる!!!』


どんだけレベル低いんだ、こいつらは…。


『はぁ~~~、や、やるじゃねえか! はぁ~~~』


何だかめんどくさくなってきた。


口ドブくせーし。


「オラァッ!!」


俺はドゥイにパンチして、当たる寸前で止めた。


『ひ、ひえッ!! はぁ~~~ッ!!』


ドゥイが腰を抜かしションベン漏らしてる。


あー、何か親近感湧いちゃうなー。


「おい、もうこれで終わりにしようぜ。中に入れて貰うぞ」


俺はやつらを押し退け建物に入ろうとする。


『はぁ~~~ッ!! ま、待ってください!!』


ドゥイが土下座すると、他の連中も土下座した。


え?


な、何?


どうしたの、こいつら?


『し、師匠! 俺たちを弟子にしてください!!』


「で、弟子ぃ~~~!?」


『俺たちはどこに行っても何をやっても中途半端で、そんな自分を変えたいとエク先生のところに来たんです! しかし、来る日も来る日もヨガばっかりで全然強くならない…。俺の見立てだと、師匠は宇宙で一番強い男だとお見受けしました!! お願いです! 俺たちを魔王軍に入れて、鍛えてください』


『『『お願いします!!!』』』


「おいおい、俺は強くなんかねーぞ。悪いこと言わないからエク先生にヨガ習っとけよ。先生をころころ変えるなんて、それこそ中途半端だろ。ひとつのことを長くやれよ」


『エク先生は、あなたに倒された! あなたの方が強いです!!』


あー、マジでめんどくせーことになってきた。


いるよな、こういうやつら。


ちょっと目新しいものに触れると、何でもすぐに手を出して、結局全部中途半端になってしまう。


俺はこう言っちゃ何だが、分子生物学や栄養学は、大学卒業したあともずっと勉強してるし、セミナーとかにも参加したりしてた。


別に俺は本書けたり教授とかになれるほどめちゃくちゃ詳しいってわけじゃないが、ひとつのことを長くやってるから、それなりの知識はあるつもりだ。


どんなやつでも、ひとつのことを長くやればそれなりになる。


あっちこっち手を出すやつは、何にも極められないまま一生が終わってしまう。


そんな人生勿体ないし、時間の無駄遣いだろ。


『はぁ~~~、そんなこと言わずにお願いします、魔王様!!』


『『『魔王様!!!』』』


「俺は魔王でも何でもねえよ。平凡なただの地球人なんだけど…」


『なるほどなるほど…。魔王様ほどの実力者ともなれば、なかなか身分を明かせないのもわかります! そういうことにしておきましょう』


そういうことも何も、俺はマジで普通の地球人なんだけど…。


蔑まれるのも頭に来るが、過剰評価されて持ち上げられるのも嫌なもんだな。


マミムなら喜びそうだが…。


「ハゲー、さっきから何騒いでるのよ? 早く来なさいよー」


おー、ちょうどいいところに来たわ。


「じゃ、そういうことで」


俺はマミムと道場に入った。


『はぁ~~~、師匠!! いつまでもお待ちしてますぞ!』


一生待ってろよ。


「師匠? 何あれ?」


「さあな。エク先生の具合は?」


「さっき目を覚ましたわよ。あんたを呼んでる」


あー、やっと俺の特性ってやつを教えて貰えるわ。


早く修行して、俺もみんなの役に立ちたいものである。


ちょっとワクワクしながら、エク先生のいる部屋に向かった。

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