33本目
初の感想いただきました!
ホントにめちゃくちゃ嬉しいですね。
今日はとことん飲みます。
パニ姫たちが乗ってきた宇宙船をヘルメスに格納して、出発することにした。
惑星ペッボレゲセに行くと言ったら、ワヲンが凄く行きたがったが、まだ彼女たちは地球を守らなければいけない。
ヘルメスは惑星間機動戦艦だ。
いわゆるワープ航法ってヤツだ。
これもペッボレゲセの技術らしい。
ヘルメスに搭載されている縮退炉エンジンにより、人工のブラックホールを形成し、外宇宙に出て、ホワイトホールエンジンを始動して、人工のホワイトホールを形成し元の宇宙に戻るというもの。
これで驚くほど遠くに短時間で行けるらしい。
すげー。
SFじゃん。
俺の言うSFはサイエンス・フィクションじゃなくて、スペース・ファンタジーだ。
だって、ワープなんてファンタスティックじゃん!!
ただ、ブラックホールスポットと呼ばれる、何もない空間に一旦行かなければならないようで、そこまで亜光速で3日かけて向かうようだ。
俺は大気圏を抜けてから、マミムとずっと窓に張り付いて外の景色を見ている。
必要はないのだが、月の近くまで行ってくれて見せてくれた!
もうね、超感動。
嬉しくて漏らしそうになったわ。
月も魔人たちとの戦場になったらしく、大きなクレーターがいくつもあった。
月自体、まん丸ではなく少し欠けている感じだった。
ちなみに、衛星兵器コカビエルの邪魔は入らなかった。
コカビエルの周回機動を計算し、いない空域を高速で抜けたからだ。
また宇宙で戦闘なんて、恐ろしくて身の毛がよだつ。
「ねえハゲ、お腹空いたんだけど…」
確かに腹減ったな。
食料は積み込んであって、ヘルメスにはキッチンもあるようだから料理出来る。
人間はただ栄養を摂ればいいというものではないと思う。
やはり、人の手で作った料理は美味しいし、力を与えてくれる気がする。
いや、これにはエビデンスがある。
オキシトシンという愛情や社会性を司るホルモンがあって、手で触れられたりハグされたりすると増えるようで、料理を作ったり友人と一緒に食事しても増えるらしい。
こいつら社会性低いから、俺の手料理で一緒に食事して、オキシトシンを増やさせないと、俺が被害を被ることになるからな~。
「よし、時間もまだまだあることだし、料理を作るか」
今日の献立は以下の通り。
・サラダ
・鶏のハーブ蒸し
・トマトとジャガイモと魚のスープ
・水餃子
ペッボレゲセのふたりに食えないものはないか訊いたら、辛いもの以外は大丈夫らしい。
まあ確かに刺激に弱そうだもんな。
俺は辛いもの好きで、今回結構香辛料持ってきたのだが、まあ保存も効くしまた地球に帰ってから使うか。
しかし何でも弱いな、あいつらは。
あ、いや、酒はふたりともいけるらしい。
姫はああ見えてペッボレゲセの基準で成人しているのだそうで、酒も飲めるし結婚も出来るそうだ。
えー。
どう見ても幼女なんですけど…。
じゃあ、例のレモンサワーを出してやるか。
俺も飲みたいし。
「おっしゃー、出来たぞー」
「「「おぉ~~~!!」」」
「料理はハゲの唯一の取り柄よね~。ハゲの」
ねえ、2回ハゲ言う必要ある?
「ゴミの作った料理を高潔なわたしが食べる…。わたしの体内から汚していく算段ですね!!」
じゃあ食わなくていいんですけど…。
「ふむ…ぼくちんはママのために一生懸命料理したんでちゅよねー。チュパチュパ」
や、止めてぇえええ~~~ッ!!
もう、それはいいじゃん…。
前世の母親をオカズにしてたなんて、このハゲ一生の不覚!
『む…何だこれは…?』
虚弱マッチョが俺を睨んでる。
あー、こういうやついるよなー。
何でもかんでも文句言うやつ。
俺のこと気に入らないなら食べなければー?
『う、美味い!! こんな美味い料理食べたの生まれて初めてだぁ~~~~!!!』
へ?
『ホントでちゅね。わたちもこんな美味しい料理食べたの初めてでちゅ』
成人幼女もめちゃくちゃ喜んでるな。
俺、別に料理人でもなんでもないけど、すげー嬉しい。
何かこういうのいいなー。
人が喜んでくれると人間嬉しいものだな。
さて、ペッボレゲセのおふたりにはレモンサワー出すか。
他の3人は絶対ダメ!!
あいつらは酒グセ悪過ぎ。
「俺と博士で開発した酒の試作品だ。せっかくだから一緒に飲もうよ」
『…サトル殿、あなたにはホントに失礼な態度を取ってしまった。この通り許してください』
モジャ大臣が頭を下げる。
あ、グッと来ちゃったよ。
ちっと止めてくれよ…。
「いや、俺も何か嫌な態度取っちゃって、申し訳ございませんでした。…もう、お互いいいじゃないですか。飲みましょうよ!」
『いいですね! 今日はとことん飲みましょう!!』
『あー、わたちも飲みまちゅよ。ふたりに負けてられまちぇん!』
3人で楽しい酒宴が始まっ…頭を鷲掴みされて持ち上げられてメリメリいってますけど。
「ゴミ…わたしの分は?」
「わたしも飲みたい飲みたい~!」
マミムが持ち上げられてる俺の腹を殴り始めた。
「や、やめッ! うぶぉッ! ぶえッ!!」
「ぼくちん、何でママにも飲ませてくれないのかしら~?」
俺の両足首を持って、左右に引っ張ってる。
「あぎゃぁあああ~~~ッ!! 痛い痛い痛い痛いッ! や、止め…んぐぉおおお~~~ッ!!!」
何か股間の腱がブチって言ったんですけど!!
こいつらは飲もうが飲むまいが迷惑なことに変わりはないことに気付き、結局全員で飲むことにした。
「では宇宙旅行を祝して、かんぱ~い!!」
「「「かんぱ~い!!」」」
美味い料理に酒。
楽し過ぎる…。
あー、人生これ以上のものいらないよね。
そう思いながら飲み食いしてると、いきなりブリッジの自動ドアが開いた。
「ワ、ワタタ、ワタシを抜きにして、ミンナ楽シシシそうですネ」
ブリキのオモチャのようなロボット…見知らぬサイボーグが入ってきた。
「お、お前…何でこんなところに!!?」
いつも冷静な博士がとても動揺している。
「ハ、ハハハ初めましてサトルさま。ワタシは第一世代テトナと申しまススス」
ドミニオンズだって!?




