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14本目

俺はとにかくより多い情報を渇望していたが、こいつらからの一方的な情報だけを信じることに急に危険を感じていた。


が、もちろん言ってることが全て真実である可能性もある。


こんな状況で心をフラットな状態に保つことは難しいが、今の自分に出来るベストを尽くすだけである。


今の俺にとってのベストとは、情報量が少なくまだ判断不可能な事柄については、仮の知識としてストックだけしておくことと、実際に見たものに関してはこの世界像のパズルを埋めるためのピースとして扱うこと、そして何より、利用出来るものは何でも利用して生き残るのを最優先にすることだ。


こんなわけのわからない世界で死んでたまるか!


キ、キキキ、キスだってまだなのにぃ!!


それに、もし魔王とやらたちが俺が元々いた時代にやって来て滅亡の危機をもたらすのであれば、俺はより多くの情報を集めて帰り、少なくとも自分の周りの人間たちくらいは救いたいと考えている。


なんなら、自分にとって大切な人たちだけ、この時代に連れてきてもいいくらいである。


あ、人類全て…とか大多数を救うなんてのは無理っす。


昔、グローバルな考えを持つ友人に、俺が内戦のあった某中東国の子供たちへの寄付をずっとしていたので、彼ならばと勧めたら、特定の人たちだけを救うのは救ったことにならないとか言って断られたのだが、俺はそれは大きな勘違いだと思っている。


まず、でかいことの前に出来ることから始めるべきであり、人類全員が出来る範囲の善行をするだけで結局は人類全体が幸せになれるのだ。


とにかく俺は両親を含め俺が友人と思ってる数人くらいは救いたい。


ということは、この時代である程度信頼出来る集団に身を置き、何らかの協力を仰げた方が有利なわけだから、俺自身も何らかの形でその集団に貢献しなければならないだろう。


パンゲア合衆国という国に行ったら、そこに何があって何がないのか見極め、俺の知識を役立てることが必要かもしれない。


う~ん、俺に何が出来るだろうか…?


とにかく次の行動はパンゲアに行ってから考えるか。


パンゲアまであと半日らしい。


人類の未来都市がどんなか楽しみでもある。


「ねえハゲ、何深刻な顔して考えてるのよ? あんたにそんな顔は似合わないわよ。いつものようにアホ面しなさいよぉ」


くっ、このメス豚!


俺が真剣に今後のことを考えてる最中に、間延びした声でムカつくこと言って来やがって…。


「うるせーな。俺はリルレから聴いた情報を頭の中で整理してるんだよ」


「わたしの情報で何を想像してるのですか? きっと矮小なその脳内でわたしをめちゃくちゃに凌辱してるんでしょ? 何てイヤらしいゴミなのかしら!」


あー、何か疲れるなぁー。


普通の会話がしたい。


そう俺は今、普通の会話ってやつに飢えている。


たまたま道中一緒になったふたりの女は見た目はホント美人だが、中身がポンコツ過ぎてマジで疲れる。


俺は美人なら中身なんか何だっていいなんて思ってたが、それは童貞の妄想だったんだな~。


人間、見た目はもちろん大事なんだけど、中身が大事だって思い知らされたわ、こいつらのおかけで。


ちなみに、今は昼間で俺を真ん中に3人仲良く(?)テクテクと歩いてるところだ。


と、いきなりリルレが俺の腕に抱き付いて来た。


柔らかな巨乳が俺の腕に押し付けられる。


やべー。


こ、股間の豆鉄砲が反応してしまう!


裸ってのは開放感があり気持ちがいいが、反面股間が丸見えで俺のリビドーも筒抜けなのが辛い…。


「ど、どうしました? ゾンビですか!?」


つーか、ゾンビなどの敵(と今は仮定しておこう)が現れても一番足手まといなのが俺なので、3人の中で少なくとも戦闘力最高のリルレに頼られても意味ないよね。


「このゴミ! わたしのおっぱいで何を妄想してたのかしら? さぁ、覚悟はいいですか?」


へ?


い、いや、さっきまで全然違うこと考えてたし、抱き付いておっぱいくっ付けて来てるのそちらなんですが…。


覚悟…って、うん、いいぜ。


童貞、お母さんの方で捨てますね。


俺、サイボーグだとかそんな些細なこと気にしません。


優しくお願いします!!


すると、マミムまでもう片方の俺の腕に抱き付いてきた。


「ちょ、ちょっとお母さん! そんな風ににハゲに抱き付く必要ないでしょ!!」


え?


えぇ!?


何だろうこのシチュエーションは?


もしかして、俺ってモテてる?


人生初のモテ期ですか?


俺のこいつらへの警戒レベルがどんどん下がっていく。


あー、昨日までの童貞の俺さようなら。


俺は今日、39年間守り続けてきた貞操を捧げますね。


あ、何だっけ?


こいつらが俺を騙してるだって?


何かもうどうでもいいかも、そんなの。


美女ふたりに両腕取られてる俺ってめちゃくちゃ幸せもんなんじゃ!?


あー、やっぱ見た目だよね人間は。


あとセックス。


ある意味人間は、子孫繁栄という生物の最大目的のカルマから逃れられないのである。


さて、どうする?


その辺の草むらでしますか?


「せーの…」


せーの?


何それ?


セックスのかけ声?


「「えいッ!!」」


おー、飛んでる飛んでる。


はっはっは。


飛んじゃってるよ、おい。


ねえ、セックスは?


ふたりの美女になぜか放り投げられたハゲが一匹、放物線を描き飛んでいた。

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