↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
41/52

第38幕

「それではすぐに行って参りますね!」


僕はフューリ様、お手伝いさん、そしてフューリ様の積み木遊びの相手として屋敷に残ることになったユキナを一度眺めてそう言った。


「本当によろしいのでしょうか?私たちはあなた方にフューリ様を助けていただいたお礼をしたくこちらの屋敷へ来ていただいたのです…これでは私たちは助けていただいてばかりになってしまいます。」


何やら複雑な表情を浮かべて僕にそう言うお手伝いさん。

僕はお手伝いさんのその考えを否定する。


「人助けは英雄の仕事ですから!」


ガッツポーズを片手に僕はそう答えた。

子供の頃から朝早く起きてご近所さんの軒先の掃除、遅く帰ってくるお父さんに代わり食材の買い出しなどもしていた。

僕は絶対に人の為になる事を絶対に否定的に捉えたりはしない。


「あ、そうだ!ちょっとお兄ちゃん!コレ、コレやってー!」


果たしてどうしたのだろうか。フューリ様が右手の小指を僕に向けてそう言った。


「あ!指切りげんまんだね!」


すぐにフューリ様が求めていたことをジェスチャーで理解した僕は自身の右手の小指をフューリ様の小指と絡ませた。


「ハーベストお兄ちゃんの病気、絶対に治してね!指切りげんまん♪」


元からハーベスト様を見殺しにする気など更々ないが、希望を持った瞳でフューリ様に指切りげんまんをされたことで心の中で改めて自分に喝を入れた。


「それでは行ってきます!」


僕はそれだけ改めて皆に言った後、瞬間移動でその場を後にした。






「なんだか懐かしいなぁ」


僕はビヤルドの街への入り口を見ながらそう呟く。

本当はメビウスのダンジョンを少しずつ攻略していき、ある程度強くなり冒険者としてのイロハを学ぶことができたら一回帰ってこようかと思ったのだが気がつけばメビウスのダンジョンはなんやかんやで攻略しちゃったし、何より家族がこの家を出る前より2人も増えた。

きっとお父さんは驚くだろうな。僕だって驚いてるし。


「とりあえず薬屋のおばちゃんのところへ行ってフラマメの漢方を買ってきた後に少しだけ家に顔を出そう!」


そんな事を考えていたのももつかの間、街に入ってすぐ、僕は衝撃的な場面を目撃してしまう。


「…エデルという人間について知っている事、全て吐きなさい。逆らうのであれば…殺しますよ」


街の中央広場。綺麗な造形美の噴水が中央にあり、普段はビヤルドの住人達の憩いの場となって穏やかな雰囲気が流れるそこでは今、血が流れていた。


「知らねえよ…なぁ兄貴」


「あ…あぁ知らねえ」


一人の男は腹に攻撃を喰らったのかお腹を押さえて地面にうずくまり、もう一人の男は一見か弱そうに見える小さな少女に胸ぐらを掴まれている。どちらもすでに虫の息だ。


「仮にそのエデルとかって奴のことを知っていたとしてもお前のような怪しい奴に話すことなんてねぇよ!」


あれ?あの顔見覚えがあるような。多分…というか絶対あの人達…


「カインとトールだよな」


最後に会った時よりだいぶ雰囲気とかが変わっていたのではじめは分からなかった。

頭に麦わら帽子をかぶり褐色に焼けた肌、土がこびりついた服。以前までは見られなかった仕事に勤しんでいる証がしっかりとあり、きっと僕がこの街から離れている最中にしっかりと農業に勤しんだということはすぐに分かった。だが今はそんな衣類や肌の至る所に普段なら付着するはずのない赤色の血を付けながら、カインたちは何故か僕を探索している少女に対して口答えをしている。


「あなた達、ノエル一族と言ったかしら?どうやらあなた達はあのエデルという人間について詳しく知っていそうね。でも知っている事を話そうとしない…。早く教えてでないとグラリオッサの名の元…殺す」


少女はまるで氷のような冷たい瞳で右手をノエル達兄弟に向けながらそう言う。


「ま、まずい!」


僕は直感で少女がノエル達を冗談無しで本気で殺そうとしていることは瞬時に察した。

僕はすぐさま広場を覆うようにして現場をとりかこんでいた野次馬を吹き飛ばしてしまわないような最小限の力かつ自分の持てる最速クラスのスピードで移動しそのスピードを維持したまま高速で少女の足をひっかけて転ばせた。


「僕の友達に手を出してんじゃないよ!」


僕はドスンとハデな音をたてて地面に叩きつけられた少女にそう吐き捨てた。


自然と口から出た言葉だった。場が騒然としたのは言うまでもないがとりあえず間に合ってよかったと思いたい。

僕は二人を急いで担ぎ少女の攻撃範囲外へと下ろしてからサポナビさんの協力の元、二人にHP自動回復と外傷を癒す効果を持つ自己回復のスキルを貸与した。

そのおかげもあってか5秒も経たない間に二人が負っていたあれだけ深かった傷が完全完治した。


「嘘みてぇだ。あれだけ深かった傷が…おいあんた!助かったぞ!…っておい!お前エデルじゃねぇか!」


「兄貴!俺らは助かったんだ!…っておい!エデルじゃねぇか!確かバスパの街に行っていたんじゃねぇのか!?」


さすが兄弟なだけあって驚き方とかもとても似ている。

昔から二人は僕のことをずっとバカにしてきていたちょっとだけ憎たらしい男達ではあるけれど、やっぱり死んでほしいなんてこれっぽっちも思わない。


「とりあえず危ないから早くここから逃げるんだ!」


僕は二人にそう促すとすぐに現状を察してくれたのか周りの野次馬達を一斉に引き連れてこの広場をすぐさま後にしてくれた。


「痛かった…擦り傷ができちゃった」


ゆらりと服についた土を払いながら少女は立ち上がった。


「与ダメージ倍増のスキルを纏って足をひっかけたのに擦り傷しか負ってないって…」


僕は全身から冷や汗を流していた。その理由は至極単純だ。




●名前 開示不可

●職業 開示不可 グラリオッサ大幹部

●HP 開示不可 SP開示不可

●レベル 開示不可

●スキル 開示不可 開示不可 開示不可

闇魔法極



「なんだよ…これ」


ほぼ全ての項目が開示不可と出てしまっていたのであった。こんなことが起きるとすれば理由は一つ。

絶望的なまでに僕と少女の間には力の差があるのだろう。


「私に傷をつけたということは…あなたがエデルね」


「その通りだ!」


アイテムボックスから久しぶりに赤の剣を取り出し、構えながら僕は戦闘態勢に入った。

しかし少女はいつまで経っても僕に襲いかかって来ようとしない。

それどころか


「え!ちょ…なんで泣いているの!?」


さすがの僕も慌ててしまった。

なにせ突如として少女がその場に崩れ落ちるように泣き始めたのである。


「ずっと…ずっと会いたかった愛しのエデル」


そんな言葉と共に






●名前 エデル

●職業 モンスターテイマー

● HP 18714/18714 SP 12321/15443

●レベル 72

●スキル 自己回復 与ダメージ倍増

被ダメージ半減 プラズマフレッグ

瞬間移動 HP自動回復 状態異常無効

王の威圧【大】軍隊指揮 認識超強化

風魔法極 炎魔法極

●特殊スキル 学びLV2

●テイムモンスター 子神狼


●名前 神狼 フル

●HP 18714/18714 SP 12321/15443

●レベル85

●スキル プラズマフレッグ ????

???? ???? 自己回復 与ダメージ倍増 被ダメージ半減 瞬間移動 認識超強化 HP自動回復 状態異常無効 王の威圧【大】軍隊指揮 風魔法極 炎魔法極


●名前 金豪鋼鉄竜 ドレイク

状態 【人間】

●HP 18714/18714 SP12321/15443

●レベル73

●スキル 風魔法極 炎魔法極 極炎のブレス 鋼鉄化 自己回復 与ダメージ倍増 被ダメージ半減 瞬間移動 認識超強化 HP自動回復 状態異常無効 王の威圧【大】軍隊指揮 風魔法極 炎魔法極




●名前 ユキナ メンデル

●職業 魔法戦士

● HP 1992/1992 SP949/951

●レベル 22

●スキル 火属性魔法 闇属性魔法 無属性魔法 ???? ????






PVが30000を突破しました!!嬉しすぎて涙です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。