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4話 到着

本日4話目。

楽しんでいただければ幸いです。

ハウンドの襲撃の後は、特に何事も起こらず、夜が明けた。そして、その後3日間の旅も順調に進み、イレイシアと隊商は無事に街についた。今回、イレイシアが乗合馬車に乗る街は、王都から見て南西の方角にある「レルア」。これといった特産品はないが、王国南部の村の産物と、森から獲れる魔物の素材が集まる、商人と冒険者の街だ。街の規模としては、王国では中の上といったところだが、イレイシアの住んでいた村に比べれば遥かに大きい。


「イレイシアちゃん、10日間ありがとうねぇ。若くて、才気溢れる子と話すのは楽しかったよぉ。」

「グラハさん、こちらこそありがとうございます。様々な学びがある、有意義な旅でした。それに、カルネルさん、護衛のみなさんも、安全な旅をありがとうございました。ご商売、頑張ってください!」


イレイシアたちは、街の門を抜け、グラハたちが寄るという商会の近くで、別れを告げた。イレイシアが乗る馬車は、2日後に街を出るので、イレイシアは街に少し滞在することとなる。イレイシアは、日が高いうちに宿を見つけてしまおうと、街の中を歩きだした。


イレイシアが、まず最初に向かったのは、街の中でも比較的規模の大きい食事処だった。昼を過ぎた時間帯で、客は少なく、イレイシアは落ち着いたカウンター席に座ることができた。手の空いている料理人が、カウンター越しに、イレイシアに話しかけてきた。


「お嬢ちゃん、注文は何にする?今は見ての通り、客がいない時間だからね。ゆっくり食べていきなよ。」

「あ、ありがとうございます。でしたら、この『野菜たっぷりミルクスープ』と『自家製セルラウォルナッツパン』をお願いします。」

「お、うちに来るのは初めてだろうに、それを選ぶとはなかなかお目が高い!ちょっとまってな、今用意するから。」


イレイシアは、笑いながらありがとうと言う。イレイシアが注文し料理はどちらも、メニューに大きく、おすすめと書かれていたからだ。奥に引っ込んだ料理人を待っていると、しばらくしてから料理とともにカウンターに戻ってきた。


「お待たせ、お嬢ちゃん。ミルクスープと自家製パンだよ。こっちのスープは、上質なベーコンの油を使って炒めた野菜に、自家製のサイラをミルクで溶かして作ったんだ。そして、こっちのパンは、セルラ地方の特産品のクルミを仕入れて、王国産の小麦と、果物からとった発酵種で作ったんだ。どっちも熱いうちに食べな!」


イレイシアは料理人に礼を言うと、早速食べ始めた。スープは、肉の出汁と油の甘み、そして柔らかい野菜の甘みとサイラの塩気で、コクがあってやわらかいミルクベースによく合っていた。パンの方は、とても柔らかく、素材の甘みがよく感じられ、非常に美味しかった。旅では、手間のかかる発酵などできず、村では方法を知る人がいなかったため、ここまでやわらかいパンは食べられなかった。イレイシアは、初めての食感に打ち震えて感動した。


イレイシアが味わって食べ終わると、料理人はお茶を出してくれた。イレイシアは、お茶を飲みながら、受験のことと滞在のことについて話すと、料理人はいくつか評判のいい宿を紹介してくれた。宿の場所も教えてもらい、感謝して、代金を払い店を後にしようとすると、頑張ってねと声をかけられた。イレイシアはそれに笑顔で返し、村を出てから出会った人は、みんないい人ばかりだなと思った。

お読みいただきありがとうございます。

今回も一応飯テロ回です。

よろしければ、ブックマーク、評価等々お願いします。m(_ _)m

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