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30話 選択

なぜか字数が多い。いや、ほかのなろう作品に比べれば全然少ない方ですけどね?当社比。

楽しんでいただければ幸いです。

翌日、イレイシアたちが学園に行くと、門のところで呼び止められる。


「おはようございます、ミルア・シア・レイリウスさん。ちょっといいかな?」


驚いたことに、声をかけてきたのは学園長リライスだった。イレイシアが、思わずミルアの方を見ると、ミルアは驚きもせず、声をかけられることを予期していたようだった。


「構わない。が、手短にこの場で頼む。始業の準備もあるし、友人との時間を大切にしたいのでな。」


貴族でもあり、この学年の最高権力者でもある学園長より、平民の友人の方が大事だと言われたにもかかわらず、リライスは気分を害した風もなく了承する。

そしていきなり、頭を下げた。


「昨日は我が学園の者がすまなかった。恥ずかしいことに、未だにあのような者がいるとは思わなんだ。知識がなかろうと、そもそも教師として酷い態度であった。申し訳ない。級の移動は受理するため、適した場所でよく学んで欲しい。」

「あぁ、分かった。なに、貴方の意向でないことなど、よく分かっている。そんなに畏まらないでほしい。級の移動、感謝する。」


どうやら、リライスは態々件の教師のことを謝りに来たらしい。昨日のうちに、ことのあらましを聞いていたイレイシアは、驚きつつも納得していた。

ミルアの応えにリライスは感謝し、3人の元を離れていった。3人は再び歩き出したが、しばらくするとミルアがぽつりとこぼした。


「すまない、イレイシア、シャーラ。その、私は・・・。」

「なんでミルアが謝るの?」

「貴族で、そういう世界に、巻き込まれてて・・・。君たちとも、違った扱いで・・・。でも、本当はそんなものいらなくて、だけど、それを言うのはあまりに贅沢だから・・・。」


ミルアの抱える思いに、イレイシアとシャーラは言葉を失う。それは彼女たちにとって、どうやっても埋められず、真に理解することのできない差だった。


「そ、それでも、ミルア、は、と、友達だから。」

「シャーラの言う通りだよ。私たちの生まれ持った立場は確かに違うし、変えられない。だけど、それはすべてじゃない。私は私。シャーラはシャーラ。ミルアはミルア。ただの、ミルア。私たちの友達で、新しい級友だよ。」

「2人とも・・・。ありがとう。本当に、ありがとう。これからも、よろしく頼む。」


しかし、そうだとしても、彼女たちの友情には関係のないことだ。なぜなら、彼女たちは、友人なのだから。


3人は、普段より口数少なく、それでも温かな充足感を共有しながら、教室へ向かう。3人で隣り合って座り、授業の支度をする。ミルアには、相変わらず奇異の視線が向けられていたが、彼女はそんなことを気にしていなかった。

やがてアイリエルがやって来て、ミルアたちに笑いかける。今日も、学園での1日が始まった。


午前の授業は、地理、人文、算術。どれも恙無く終わり、昼にはまた、ニエナとグージアとともに食事をした。そして、午後の最初の授業は魔術史だ。今日の内容は、150年ほど前まで使われていた、魔法という技術についてだった。


「魔法っていうのはねぇ、魔術に比べてぇ、はるかに大掛かりなのぉ。第1次魔法革命でぇ、だいぶ手間は減ったんだけどねぇ。具体的にはぁ、魔力、贄、陣、舞、楽、言霊を以って儀とし、世界の法則の目を盗み、天地を人の掌中とす。って言ってぇ、まぁようするにぃ、大掛かりな儀式で大掛かりな現象を引き起こすんだよぉ。あらかじめ儀式の大半を行なってぇ、それと鍵言を結びつけてぇ、鍵言を唱えるだけで発動!とかもあったんだけどねぇ。」


その後アイリエルは、実際に使われていた小規模な魔法を発動してみせた。魔術ならば、魔力を注ぐだけですぐに発動するのに、やたらと時間がかかっていた。だが、魔法の利点は、現象の規模の上限が大きいことであり、このような小規模な現象は本来の目的ではない。あくまで、それは分かっておいてほしいという話だった。

魔術史が終わり、小休憩に入る。次の授業は選択実習だ。

授業が始まり、選択実習についての説明が始まる。選択実習は、用意されている様々な実習科目から、それぞれの生徒が2つずつ選択し、それぞれ分かれて実習授業を行うというものだ。2つの科目は、週ごとに交代となる。用意されている科目は全部で11個あり、どれも何かしらの職業に関連していた。イレイシアが興味があるのは、魔法学、魔術学、魔導学、冒険、理学あたりだった。ミルアは、冒険以外はどれでもよく、シャーラは医学が気になっているようだった。私って欲張りなのかな?と思いながら、イレイシアは絞ろうとする。それぞれの詳しい説明を聞きながら、3人で相談しつつそれぞれ選択を決めた。イレイシアが魔導学と冒険、ミルアが冒険と医学、シャーラが魔導学と医学だ。因みに魔導学とは、昨日イレイシアが使った器具や魔導書など、魔術の絡む道具を作ったりその原理を学んだりする学門だ。3人は、教室を回っているアイリエルに希望を伝え、選択を終えた。

今日はこの後の授業はないため、終礼を行なったのち、アイリエルの元に行くだけだ。イレイシアは残りの授業時間で、雑談をしたり、実習の資料を読んだりした。

お読みいただきありがとうございます。

青春でした。それはそうと、祝・30話です。10話と20話の時には何も言いませんでしたけどね((

よろしければ、ブックマーク、評価等々お願いします。m(_ _)m

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