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13話 受験

受験・・・!思い出したくないことばかりですね。

楽しんでいただければ幸いです。

「しかし、久々に来たが、やはり賑わっているな。商いの街と言われる、レルアやシーザエを超える活気やもしれないな。」


周りを見回しながら、ほぅ、とため息をついて、ミルアが言う。イレイシアが、来たことがあるのか尋ねると、ミルアは微妙な顔で、一応故郷だしな、と答える。どうやら、シャーラも初めて王都に来たようで、イレイシアと一緒に、街の活気と規模に驚いていた。

先頭の方で馬車を先導していたらしい、役人の指示で少し待っていると、往来をかき分けて、片眼鏡(モノクル)をかけた若い金髪の男が歩いて来た。


「皆様、馬車での長旅、お疲れ様です。私は、南部方面の方々の案内を担当する、学園教師のクーライです。よろしくお願いします。」


若い男ーークーライが挨拶をすると、面々からパラパラと挨拶の応えがある。クーライはふと、ミルアに目を止めて、おやっ?と言う顔をしたが、すぐに視線をずらした。イレイシアは軽く会釈をしたが、シャーラは緊張のためか、反応が薄かった。


クーライによると、試験は1時間後に始まるとのことで、一行は会場となる学園に案内されることとなった。学園への道中で、試験についての細かな説明がなされた。試験の第1段階は、一般教養科目と、計算等を含む思考科目の2科目で行われる。その合格者は、当日中に身体能力や、魔力に関する様々な潜在能力、その他身につけている技能、そして人格面について計られる。もしここで、何か特別問題があれば、入学を拒否されるが、大抵は第1段階を通ることができれば、合格である。数年に一度、やらかす奴が出てくるけどね、とクーライはにこやかに言う。見た感じ君たちは大丈夫だろうけど、とも。イレイシアは、試験の前からそのような発言をしていいのか疑問に思いつつ、説明を聞き終えた。

入学試験では、字を読み書きできずとも、学園の先輩が口頭で試験を行う制度があるため、受験の障害は過去に比べ、だいぶ減っている。また、合格なら書類が、不合格なら本人が、次年の各地方の監督官の挨拶回りについていくこととなる。当日も、アフターケアもばっちりの実施体制である。


他にも、合格後の級分けや入寮の動きなど、さまざま説明を受けていると、やがて学園に着いた。会場は、大きな講堂と教室に分かれており、ミルアやイレイシア、シャーラといったような字が解る受験生は、講堂へと通された。講堂の入り口で、数字の書かれた紙を受け取った。どうやら、受験票に相当するものらしい。席は特に決まっておらず、3人はイレイシアを真ん中にして、右にシャーラ、左にミルアといった形で座った。試験前だからといって、特にすることもないので、3人はたわいもない談笑をして時間を潰した。シャーラは既に緊張していたが、試験開始間近になると、残りの2人も流石に多少は緊張した面持ちとなった。試験開始時間となり、複数の学生を伴って入って来た中年の教師が問題を配布する。一般教養科目の試験時間は1時間、思考科目は1時間30分となっており、教師が開始の合図をすると、受験生は一斉に筆を動かし始めた。


(あれ?なんだろう。過去問よりだいぶ簡単な気がする。村長が渡してくれた過去問は、古い問題だって言ってたし、最近は簡単になって来ているのかな。)

(やっぱり、明確に難易度が違う。過去問より簡単だ。でも、問題数は多くなってるっぽいな。入学の難易度を下げて、学園で学ぶ量を増やして、王国全体の学力を底上げする狙いでもあるのかな。昔見た新聞でも、現国王は文化的な政策を重んじているって書いてあったしね。)


イレイシアは、そんなことを考えながら、30分程度で解き終えてしまった。時間が余って暇になり、何回も見直しをする。一から解き直してもみた。イレイシアが、頑張って時間を潰していると、教師が終了を告げる。解答が回収され、小休憩がとられた後は、思考問題が開始された。思考科目は、簡単な計算問題や、論理的な思考を試す問題、日常的な現象の説明問題などが出た。イレイシアは、40分ほど時間を余して解答を終え、見直しを始めた。

お読みいただきありがとうございます。

受験中のイレイシアたそは、昔の私です。(自慢?)

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