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戦国ゲームで18歳の武将を作成したら、戦国時代に転移していた~秀吉の立身出世スキルと製造業スキルで成り上がる~  作者: にゃがまさ
織田家仕官編

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隠された巨大施設【前編】

俺は門の向こうを見る。


巨大な木造建築。


「正男」


なつきが小声で呼んだ。


「ん?」


「あそこ」


なつきが門の横を指差す。


そこには、小さな建物があった。


見張り台のようだ。


「人がいる」


俺は目を細める。


確かに、屋根の上から男がこちらを見ている。


「まずい!」


五兵衛が刀に手をかける。


だが、俺は手を上げて止めた。


「待て」


「正男様?」


「まだ気づかれているとは限らない」


男は遠くを見ている。


こちらには気づいていないようだった。


「門を守るための見張り台か……」


俺は周囲を見る。


門の左右には高い木が生えている。


正面から近づけば、確実に見つかる。


「別の入口があるかもしれない」


「探しますか?」


「ああ」


俺たちは門から少し離れ、周囲を調べ始めた。


なつきは地面を見ながら歩く。


くろも鼻を動かしながら周囲を嗅いでいる。


しばらくすると、なつきが立ち止まった。


「正男」


「どうした?」


「こっち」


なつきが手招きする。


俺たちが近づくと、木々の間に細い道があった。


「道?」


「うん」


草が踏み倒されている。


しかも、最近使われた跡がある。


「こっちからも人が出入りしてるみたい」


五兵衛がしゃがみ込む。


「足跡があります」


「……十人以上はいますね」


俺は道の先を見る。


「門を通らずに出入りできる道か」


「なら、ここから中へ入れるかもしれません」


五兵衛が言った。


俺は少し考える。


「よし。この道を使おう」


俺たちは慎重に細い道を進んだ。


しばらく進むと、木々の向こうに建物の裏側が見えてきた。


巨大な建物だ。


近くで見ると、さらに大きく感じる。


壁には小さな窓がいくつもある。


「まるで工場だな……」


思わず呟く。


「こんな山奥に、こんなものを作るなんて」


五兵衛も驚いている。


「しかも、武器を大量に作っている」


俺は建物を見る。


ここまで来て、ようやく一つの疑問が浮かんだ。


「この場所は、誰が作ったんだ?」


「野盗でしょうか?」


「それにしては規模が大きすぎる」


「誰かが支援している?」


俺が呟いた、そのときだった。


「正男様」


五兵衛が指差した。


建物の裏側に、小さな扉がある。


扉は完全には閉まっていない。


「入れそうですね」


俺は扉を見る。


「どうします?」


俺は少し考えた。


そして、くろを見る。


「くろ、お前はここで待機だ」


「モォ……」


なつきが、くろの首を撫でながら言った。


「仕方ないよ。扉が小さいから」


「いい子で待ってて」


「モォ」


俺は扉を見る。


「慎重に行こう」


五兵衛が刀を抜いた。


俺も手にしていた棒を握り直す。


なつきは金槌を構えた。


そして、五兵衛が扉をゆっくり開ける。


ギィ……。


小さな音が響いた。


俺たちは中へ入った。


中は暗かった。


外から見たよりも広い。


壁際には木箱が積まれている。


「また武器か?」


俺が近づく。


木箱の一つを少し開ける。


中には矢が入っていた。


別の箱には鉄の部品。


さらに奥には、弓の弦に使うと思われる材料まで置かれている。


「ここは倉庫ですかね」


五兵衛が言う。


「鍛冶場だけじゃない」


俺は周囲を見る。


「武器を作るための材料まで、ここで管理している」


製造現場。


そんな言葉が頭に浮かぶ。


材料を運び込み。


加工して。


完成した武器を保管する。


「ほんとに工場だな……」


「工場?」


「いや、何でもない」


俺は倉庫の奥を見る。


そこには、もう一つの扉があった。


「行ってみよう」


俺たちは音を立てないように進む。


扉の向こうから、声が聞こえてきた。


「……次の分はいつ届く?」


「明日の夜だ」


「鉄は足りているのか?」


「ああ。鍛冶場の連中が急いでいる」


俺は足を止めた。


五兵衛も同時に止まる。


「聞きましたか?」


「ああ」


「でも、誰がこんなことを……」


そのとき。


別の声が聞こえた。


「それより、例の場所への搬入は?」


「問題ない」


「そうか」


「今度の分も、全部あちらへ運ぶ」


俺は眉をひそめた。


「あちら?」


五兵衛が小声で呟く。


「この建物の他に、さらに別の場所がある」


俺が一歩後ろへ下がった。


その足が、近くに置かれていた木箱に当たった。


ドンッ!


「……!」


俺は思わず木箱を見る。


「しまった……」


「誰だ!」


男の声が響く。


俺たちは一斉に身を固くした。


「まずい!」


五兵衛が振り返る。


「逃げますか?」


俺は周囲を見る。


倉庫。


木箱。


武器。


そして、俺たちが入ってきた裏口。


「隠れる」


俺たちは急いで木箱の陰に身を隠した。


ガチャッ。


扉が開く。


男が二人入ってきた。


「誰かいるのか?」


「気のせいじゃないか?」


二人の男が倉庫を見回す。


俺は息を殺した。


五兵衛も動かない。


なつきも動かない。


男の一人が、こちらへ歩いてくる。


一歩。


二歩。


もう一人の男が首を傾げた。


男達は顔を見合わせる。


そして、扉の外へ出ていった。


バタン。


扉が閉まる。


俺はゆっくり息を吐いた。


「……危なかった」


五兵衛が小声で言う。


「すまん。ドジを踏んだ」


だが、すぐに表情を戻す。


五兵衛となつきが俺を見る。


「俺たちがまだ知らない別の搬入先がある。手掛かりを探そう」


「はい」


俺は立ち上がった。


俺たちは倉庫の奥へ向かった。


なつきが、突然俺の袖を引いた。


「正男」


「どうした?」


「動物が怖がってる」


「動物が?」


「この建物に、いるみたい」


五兵衛が眉をひそめる。


「何がいるんだ?」


なつきは少し困った顔をした。


俺たちは倉庫の奥へ進んだ。


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