↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国ゲームで18歳の武将を作成したら、戦国時代に転移していた~秀吉の立身出世スキルと製造業スキルで成り上がる~  作者: にゃがまさ
織田家仕官編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
16/25

山の動物たちが教えてくれた砦【後編】

野盗たちが、俺たちを取り囲む。


その数――五十人。


刀を持った男たちが、次々とこちらへ近づいてくる。


「正男様!」


五兵衛が刀を構えた。


「大丈夫だ」


俺は周囲を見回した。


正面に野盗。


背後には砦の壁。


左側には崩れかけた建物。


そして右側には――。


「なつき!」


「なに?」


「そっちの建物、壊せるか?」


俺が指差した。


「やってみる!」


なつきは、くろの背中から身を乗り出した。


「くろ、お願い!」


「モォォォ!」


くろが方向を変える。


「おい、逃がすな!」


野盗たちが追いかける。


「五兵衛、左だ!」


「分かりました!」


俺たちは左側へ走った。


野盗たちは、なつきとくろを追っている。


俺たちの存在を、一瞬忘れている。


「正男様!」


「そのまま走れ!」


俺たちは建物の裏側へ回った。


そこには、細い通路があった。


「ここなら……」


俺は足を止めた。


通路の先には、崩れかけた石垣。


その手前には、大きな岩がいくつも転がっている。


敵は多い。


だが、ここは狭い。


五十人が一斉に攻めてくることはできない。


「五兵衛」


「はい」


「ここで迎え撃つ」


「ここで、ですか?」


「ああ」


俺は棒を握り直した。


「五十人を相手にする必要はない」


「え?」


「一度に戦える人数を減らせばいいんだ!」


五兵衛が周囲を見る。


そして、俺の意図を理解したようだった。


「なるほど……」


「ここなら、前に出てこられるのは数人だけだ」


「正男様らしい作戦ですね」


「それって、褒めてるんだよな?」


「すみません」


五兵衛が苦笑した。


そのときだった。


「モォォォォ!」


なつきの声が聞こえた。


「どりゃああああっ!」


ドゴォォン!


建物の壁が大きく揺れた。


すると、建物の一部が崩れ始めた。


「逃げろ!」


「壁が崩れるぞ!」


野盗たちが慌てて逃げる。


そして――。


ドドドドドッ!


大量の土と木材が、通路の一部を塞いだ。


「よし!」


俺は拳を握った。


「なつき、こっちだ!」


「分かった!」


なつきがくろを走らせる。


野盗たちは、崩れた建物のせいで二手に分断された。


「敵が分かれたぞ!」


「向こうにいる!」


「追え!」


数十人がなつきを追っていく。


残った野盗が、こちらへ向かってきた。


「来るぞ!」


五兵衛が刀を構える。


「分かりました!」


野盗が一人、通路へ入ってくる。


「死ね!」


刀が振り下ろされる。


俺は横へ飛んだ。


ヒュッ!


刀が目の前を通り過ぎる。


「危ない!」


その瞬間。


ゴンッ!


俺の棒が男の腕に当たった。


「ぐあっ!」


男が刀を落とす。


五兵衛が、その男を押し倒した。


「一人!」


「次が来ます!」


二人目。


三人目。


狭い通路に、次々と野盗が入ってくる。


だが、一度に一人か二人しか入ってこられない。


「押せ!」


「こいつらを倒せ!」


野盗たちが怒鳴る。


俺は後ろへ下がる。


五兵衛も下がる。


そして――。


「今だ!」


俺は地面に落ちていた岩を蹴った。


ゴロゴロゴロッ!


岩が野盗たちの足元へ転がっていく。


「うわっ!」


「足が!」


何人かが転ぶ。


「五兵衛!」


「はい!」


五兵衛が刀の峰で、転んだ男たちを次々と打ち倒していく。


ゴン!


ゴン!


ゴン!


「これで三人!」


「まだまだ来ます!」


「分かってる!」


そのときだった。


上空から鳥の鳴き声が聞こえた。


「チチッ!」


俺が顔を上げる。


さっきの鳥だ。


鳥は砦の奥を飛んでいる。


そして、何度も同じ場所を旋回している。


「……あそこか?」


俺は鳥の動きを見た。


「五兵衛!」


「はい!」


「あの先に何かある!」


「分かりました」


「道を作ります」


五兵衛が走り出した。


五兵衛は迫ってきた野盗の一撃を、紙一重でかわした。


そのまま相手の横をすり抜ける。


「水輪流――流水閃(りゅうすいせん)」


五兵衛の刀が、野盗の脇を斬り抜けた。


五兵衛は止まらない。


まるで岩を避けて流れる水のように、次の野盗へと向かっていく。


五兵衛が走り抜けたあとに、野盗達はバタバタと倒れていく。


正男は五兵衛の後を必死についていく。



そして辿り着いた。


「これは……」


そこには、大きな倉庫があった。


中には、木箱が大量に積まれている。


「食料ですかね?」


五兵衛が木箱を開ける。


「米があります!」


「なるほど……」


俺は周囲を見る。


砦に野盗が五十人。


そして、この大量の食料。


ここは一時的な隠れ家ではない。


「こいつら、しばらくここを拠点にしていたんだ」


「ということは……」


五兵衛が周囲を見る。


「他にも何かあるかもしれません」


「探すのは後だ」


俺は入口を見る。


「今は、野盗をどうにかする」


そのとき。


「正男!」


なつきの声が聞こえた。


「こっち!」


俺たちが振り返る。


なつきが、くろに乗ってこちらへ走ってくる。


その後ろから――。


「待て!」


「捕まえろ!」


大量の野盗が追ってきていた。


「なつき、こっちだ!」


「分かった!」


なつきが方向を変える。


俺は周囲を見た。


倉庫。


積まれた木材。


狭い通路。


そして、追ってくる野盗たち。


俺は考えた。


その瞬間。


頭の中に、聞き慣れた音が響いた。


━━━━━━━━━━━━━━━━


【戦術思考】


周囲の状況から、戦術を立案します。


【敵】


・野盗:約50人

・狭い通路では動きが制限される

・こちらを追っているため、周囲への警戒が薄い


【味方】


・俺

・五兵衛

・なつき

・くろ


【戦場】


・倉庫がある

・倉庫には木材が積まれている

・敵を狭い通路へ誘導できる


【分析結果】


・正面からの戦闘では不利。

・狭い通路へ敵を誘導することで、敵の人数による優位を抑えられます。

・木材を利用して敵の進行を妨害し、敵を一か所に集中させることで突破しやすくなります。


【戦術案】


①敵を狭い通路へ誘導する。

②木材を崩して敵の進行を妨害する。

③なつきとくろが敵を引きつけ、敵を一か所に集中させる。

④その隙に俺と五兵衛が反対側から進入する。

⑤敵の前後を塞ぎ、逃げ道を奪う。


━━━━━━━━━━━━━━━━


これならいける。


「なつき!」


「なに?」


「そのまま走ってくれ!」


「どこまで?」


「俺が合図するまでだ!」


「分かった!」


くろが走る。


ドドドドドッ!


野盗たちも追いかける。


「今だ!」


俺は倉庫の横に積まれていた木材を蹴った。


ガラガラガラッ!


木材が崩れる。


「うわっ!」


「何だ!」


野盗たちが足を止める。


その瞬間。


「なつき!」


「うん!」


くろが方向を変えた。


野盗たちは、狭い通路に詰まった。


「今だ!」


俺と五兵衛が反対側から走り込む。


「挟み撃ちです!」


「逃げ道を塞ぐ!」


五兵衛が刀を構える。


俺は棒を握った。


野盗たちは前にも後ろにも進めない。


「くそ!」


「動けねえ!」


「押すな!」


「何をしてる!」


完全に混乱している。


「なつき!」


「任せて!」


なつきが鍛冶槌を振り上げた。


「どりゃああああっ!」


ドゴォォン!


地面に鍛冶槌が叩きつけられる。


「うわあああ!」


野盗たちが尻餅をつく。


「今だ!」


俺たちは一斉に動いた。


俺は棒で野盗の手を打つ。


五兵衛は刀の峰で肩を打つ。


なつきは鍛冶槌を振り回して、野盗たちを吹き飛ばす。


くろは巨体で道を塞ぐ。


「逃げられないぞ!」


「くそっ!」


「こんなはずじゃ……!」


次々と野盗たちが倒れていく。


やがて――。


「降参だ!」


一人が叫んだ。


「俺たちは降参する!」


「俺もだ!」


「武器を捨てろ!」


刀が次々と地面に落ちていく。


カラン。


カラン。


カラン。


砦の中が静かになった。


俺は息を吐いた。


「……終わった?」


五兵衛が周囲を見る。


「そのようです」


なつきは鍛冶槌を肩に担いでいる。


「勝った?」


「ああ」


俺は頷いた。


「勝ったな」


「やった!」


なつきが笑う。


「くろも頑張った!」


「モォォ」


くろも満足そうに鳴いた。


その瞬間。


頭の中に、あの表示が浮かんだ。


【戦術の成功を確認しました】


「……よし」


俺は小さく呟いた。


「戦術を2回考えたことで、すでに20」


「そして、実際に成功したことで40」


「合計60」


「正男?」


なつきが俺を見る。


「どうしたの?」


「いや……何でもない」


俺は砦を見回した。


今回の戦いで分かったことがある。


数が多い相手でも、まともに正面から戦う必要はない。


地形を利用する。


敵を分断する。


一度に戦う人数を減らす。


そして――。


味方の強みを最大限に使う。


「戦術って、こういうことか……」


俺は呟いた。


「何か言いました?」


五兵衛が聞く。


「いや」


俺は首を振った。


「これからのために覚えておく」


そのときだった。


「正男!」


なつきが砦の外を指差した。


「動物たちがいるよ!」


俺たちが外を見る。


そこには――。


鹿。


鳥。


リス。


そして、何頭もの山の動物たちが集まっていた。


「……まだいるのか」


動物たちは、こちらを見ている。


なつきが近づく。


「どうしたの?」


鹿が一歩前へ出た。


「キュッ」


なつきが耳を澄ませる。


「……うん」


「何て言ってる?」


俺が聞く。


なつきは、しばらく動物たちを見ていた。


そして――。


「この山には、まだ野盗がいるって」


「何?」


俺の表情が変わった。


「この砦だけじゃないのか?」


「うん」


なつきが頷く。


「もっと山の奥にいるって」


俺は砦を見る。


五十人もの野盗がいた。


それでも、全部ではなかった。


「……なるほど」


俺は空を見上げた。


山の動物たちは、俺たちに危険を教えてくれた。


そして、この山にはまだ何かある。


「正男様」


五兵衛が声を掛ける。


「どうしますか?」


俺は少し考えた。


「まずは、この砦を調べる」


「はい」


「それから、残りの野盗についても調べる」


「分かりました」


なつきが笑う。


「あたしも行く!」


「もちろんだ」


「くろも!」


「モォォ!」


俺たちは顔を見合わせた。


こうして俺たちは、山の中にある古い砦を制圧した。


だが――。


これは、この山で起きていることの始まりにすぎなかった。


━━━━━━━━━━━━━━━━


【鈴木 正男】


年齢:18歳

身分:織田家家臣

石高:50石


統率:74

武勇:28→30

知略:84

政治:87


【兵科適性】


足軽:C

騎馬:D

弓:C

鉄砲:A

水軍:D


【スキル】


危険予知:Lv.5

危険回避:Lv.1

5S:Lv.5

改善思考:Lv.5

標準化:Lv.5

品質管理:Lv.5

工程改善:Lv.5

生産性向上:Lv.5

安全意識:Lv.5

【NEW】戦術思考:Lv.1

立身出世


【経験】


危険回避:60

戦術思考:60


【実績】


現場改善:4回達成


【現在の改善対象】


戦用の荷車


【改善状況】


未着手


━━━━━━━━━━━━━━━━


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。