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七本槍の道化衆3 (テイルエンドとミルロワールの王女)  作者: 熊野文助


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第四話 迷いの森と一分の残像②

 迷いの森。聖京都に残る昔話のひとつにこの迷いの森が主題となる物語がある。

 ある2人の子供がある森に入り込み、姿をくらました。ひとりの名はライト、もうひとりはレフト。ふたりは双子でいつも仲良し、両親からもらった青い腕輪をライトは右手に、レフトは左手にしていた。

 両親は子供を探し出す為高名な冒険者に助けを求めた。冒険者は森の中を子供探しに奔走するが見つからなかった。諦めて帰ろうとすると、子供泣き声が聞こえる。その声を辿ってもう一度森の奥まで行くと、大きな桑の木の下て泣いているひとりの子供を発見する。子供は名前を聞いても、何を聞いても、何も答えない。その冒険者はその子だけを抱えて森を出て両親の元に子供を返した。

 この森はその時から迷いの森と呼ばれる様になった。


 これが聖京都に伝わる迷いの森の昔話である。


 子供が勝手に入らないように注意を込めた物語だとは思う。ただ、帰って来た子供がライトなのかレフトなのか書かれていない。物語の中には「子供の右手と左手両方に青い腕輪がはめられていた。」と書かれて終える物もある。

 単なるおとぎ話の類だとは思う。しかし、ひとりの少年レフトとレフト・カサブレラが重なってしまう。物語には作り手、語り手の真意がある。でも、この話の真意かうまく伝わって来ない。どことなく謎めいた終わり方である。



 僕達は迷いの森の死狂の館へと入る封印の前に来ていた。死狂の館へ通じる道は以前と同じ様にしっかりと封印がされており、目の前には木がそびえ立っていた。

「ここよね。」

「そうだよ。戻って来た。光の魔吸石はある?」

「ナギトに言われてそれなりに買っておいたけど、こんなに使う?」

「マルマルやエージナさんの様にマナを取り出すスキルが無いと、あまり多くは取り出せないから、量で対応しないといけないから。」

「マルマルか、元気かな?あ、もう死んでるか!」

「ひどい事言うなよ。」

「ひどいって事実でしょ。マルマルが好き好んで蜃気楼の街に残ったのよ。こっちが5年経過で向こうは500年よ。もう半年以上経つのよ。いくら長生きのドワーフとは言え、もう死んでるわよ。」

「その言い方。」

「何よ。真実を言って何が悪いの?今生きていたら、それこそゾンビよ。さあ、バカな話は止めて、マルマル退治に行くわよ。」

「だから、その言い方、それにこの中にゾンビがいるとは限らないから。」

 僕は話を止めて、全員の武器にストナの聖のマナと魔吸石の光のマナをマナ寄せした。

 そしてマナ寄せ開眼で目の前の封印の核をぶった斬った。



 封印が解かれると同時に目の前にゾンビの大群がこっちに向って来た。

「ほら、マルマルよ。マルマル。」

「だから……、マルマルはゾンビになってません。」

 その時奥の方に人のマナを感じた。ひとりはブルドだ。もうひとりは初めての人物。

「奥に2名います。ひとりはブルドです。もうひとりは分かりません。」

 マーロン、カール、ストナがスキルを使って一気に目の前のゾンビをなぎ倒して行く。数千と言っても過言ではないゾンビが3方向へと扇形に消えて行く。

 ものの数分でゾンビの消えて行った。

 


 僕達も3人を追って後に続いた。以前死狂の館のあった場所は前回と同様何もなく、森の中の広場の様になっている。その中央奥、館自体の建っていた場所が少し小高い丘になっており、そこに2名の人が立ってこちらを見ていた。

「マリーゴールド!」

 ラーナキュアルとバキアがほぼ同時に叫んだ。

 ブルドの隣で鎌を構えている女性を指してふたりはマリーゴールドと叫んだのだ。

 マリーゴールドとは聖九華戦姫(ルイーゼ王女護衛隊)のひとりのはず。しかも、ワルトの洞窟で死んだとされている人物だ。

 ラーナキュアルが僕達より前に進み出た。

「やっぱりあなただったのね。」

「バーカ。気づくのが遅いんだよ。でも助かったわ。聖九華戦姫のトップが大間抜けで。ルイーゼ様を当初の計画通り、リリラ様に献上出来た。ありがとう。大先輩。でも本当に哀れ、こんな人がルイーゼ護衛の隊長だなんて。そうでければ、今ごろ皆生きていはずよ。ホントに残念。」

「なんで、なんで、ルイーゼ様がどうなるのか分かってるの?」

「さあ?ま、殺されるでしょう。生かしておく価値は無さそうだから。私は貴族って言う生き物が大嫌い。そうでしょう。バキア。戦力にはならないけど、こっちに来るなら、命だけは助けてあげる。どう?」

「ふざけないで、ルイーゼ様を返して!」

 バキアもラーナキュアルの隣まで進み出て、マリーゴールドへ逆に罵声を浴びせている。

 

 妙な風景である。こっちは7人、向こうは2人。向こうに勝機があるとは思えない。こっちが追い込んだならともかく、向こうから待っていたに近い攻勢だ。もっと大人数で待ち構えていても良かったはずだ。

 何を考えているんだ。

 マーロンも周囲を気にかけている。

 森の静けさが何かの忍び寄りを暗示している様に奇妙な程に静けさを感じた。


 ブルドがオーウィズに一礼をする。

「オーウィズ殿下。最後の忠告です。我々に着きますか?それとも今ここでその人生に終止符を打ちますか?」

 ブルドはあの大剣を僕達、いや僕の方へ剣先を向けた。

「そこの男、リリラ様の宿敵ナギトを殺すなら、リリラ様に助命嘆願をしてあげましょう。」

 オーウィズは短剣を取り出し、逆にブルドへ向けて剣を向けた。

「断る。むしろ、お前に最後の忠告だ。剣を捨てて降伏しろ。」


 静けさの鐘がほんの一瞬森の中に響き渡った様だった。


 ストナが僕の隣に近づいてくる。

「なにか、やな雰囲気。」

 ストナと同じ様に張り詰めた嫌な空気感があたりを包んでいる。

 全員が武器を構えるが、方向が噛み合わない。四方八方を敵に囲まれている感じがする。

 ブルドの笑い声がこだまする。

「皆さん、なかなか鋭いですな。さすがは精鋭部隊。ここでお別れとは大変心苦しい限りです。本当に最後のチャンスです。オーウィズ殿下。そこの男を殺して下さい。」

「断る。」

「そうですか、それなら……、さようなら。」

 ふたりの姿が丘の上から消えた。しかし、この嫌な雰囲気は消えない。いや、一層深く迫ってくるようだ。


 マナ寄せ開眼でも見えない。でも、何か来るそんな感覚がある。四方八方、上空を確認する……。あたりは静けさを保っている。マナの気配は無い。どこだ。ふと、足元を見た。地面からマナの気配が近づいてきていたのだ。

「みんな、下だ!」

 このマナの動きは矢?

 下から矢?

 どういう事?

 考えている場合では無い。

「下から矢が来る。」

 カールの網のスキルで僕達を束ねる様に囲むと同時に矢が地面から一気に天へ登っていった。カールのスキルで守られているが、それでも足元に突き上げて来る矢の感触はうかがえた。数千、数万と言う矢が地表に落ちた。

「どういう事だ?」

 マーロンもカールもこの攻撃に唖然としている。

 下から矢?意味が分からない。誰がどのように?

 落ちている矢が地面にめり込むように消えていく。

「どういう原理だ?」

 マーロンがカールの網の外へと出て一本の矢を拾った。そして、再び網の中へと入って来た。暫く矢を見ていたが、僕に手渡してきた。

「マナ寄せで何か分かるのか?」

 マナ寄せ開眼で見ても何の変哲もない矢だった。矢の先端に土が付いているから、土の中から発射されたのは間違いないのだろう。しかし、地面に何かがいる様にも感じられない。

 すると、再びあの雰囲気に包まれる。

「まただな。気をつけろ。」

 マーロンが再び剣を構える。

 不気味な雰囲気に包まれる。

 足元を、見ているがまだ、マナの感触はない。いつ、どのタイミングであのマナが現れて矢を放つのか全く予想外つかない。カールのスキルで守られているけど、一方的な防御戦であることには変わらない。

 地面に集中する。来ない。

 ふと、ストナの方を見ると、今度は右手側の森の奥からマナの力を感じた。

「右手の森!」

 その瞬間矢が一気に放たれた。下から時は感じなかったけど、この数ではカールのスキルで守られてなければ、避けようがない集中攻撃、一斉射だ。前の森が見えない量の矢じりの応酬である。

 バキアの悲鳴が聞こえる。

 ここまで来ないと分かっていても気持ちの良いものではない。

「何なの?これは?転移陣?」

 ストナの言葉に全員が反応し始める。敵は転移陣の外から転移陣へ向けて矢を放つと転移陣からこちら側へ矢が放たれる仕組みか?

 言われてみればブルドとマリーゴールドの姿が見えない。これだけ一方的な攻撃を仕掛けて来ているなら、高みの見物でも問題ないはずだ。いないのではなく居ることが出来ない。すなわちランダム攻撃に近い攻撃だからなのか?

 そもそも謎は残る。誰がこの矢を射っているのか?聖京都側で転移陣に向って発射している?あの勢い、あの連続性。スキルに近い。発射時のマナを感じられないから絶対的にスキルとまでは言えないけど……。



 右、前方、下、上と規則性の無い攻撃が僕達を襲っていた。

 左手側からの猛攻を終えた後で、オーウィズがつぶやいた。

「ループ魔法か?」

「ループ魔法?聞いた事ないんだけど。なにそれ?」

 ストナも僕と同じ反応をオーウィズに示した。ループ魔法が何であるのか?僕は聞いた事もない。

「聖京都の王下図書館に眠る古文書の中にその記載がある。」

「はあ?古文書?王下図書館って、建ってせいぜい80年よ。古文書っていつの話よ。」

「王下図書館に収められている書物は分類すると3種類。魔王大戦を記した物。国家建国から今に至る物。そして最後は魔王大戦以前の物。魔王大戦以前の物は魔王大戦時に連合軍の誰かが持ち込んだ物だ。中には各国の知識が詰め込まれた書物などもあるが、多くは出処不明の眉唾物の書物群だ。我々一部の王家関係者はこの出処不明の書物群を総じて古文書と呼んでいる。」

「なにそれ、結局根拠もない怪しい書物って事でしょ。」

「ストナ姉の言う通り、怪しい書物だ。その怪しい書物の中に出てくるのがループ魔法と言われるものだ。」

「ループって言うなら、魔法がループするんでしょ。どうやって?」

「推測で言うなら、まず、マナにルールを刻む。」

「ま、待ってルールを刻むって何?どうやって?」

「知らないよ。だから、あくまでも推測。推測。まず、マナにルールを刻む。そして魔法を放つと魔法はルールが尽きるまで繰り返される。と言う具合にずーとループする魔法をループ魔法と呼ぶ。」

「ループ魔法と呼ぶって、誰がそんな事できるのよ。マナにルールを刻む?どうやって?」

「さあ?ただ、1人だけ出来る人物はいる。」

「誰よ。」

「グリーテル・リトダ。」

「いや、彼はもう死んでいるのよ。ここで、ライガが倒したわ。私もこの目で…………。ここで……?」

 ストナが僕の方を見た。

「確かにリトダが最後にいたのもあの丘の上だ。僕達はリトダを倒してこの地を何も調べずに外へと出た。あの時、既に何かを設置していた?」

「あの時、ここでゾンビ化されたのも当時の王下11番隊、矢じりの雨のメンバー。この矢はあの時に……?」

「ストナ姉、地面を見てみなよ。」

 僕達は自分達の足元を見た。折れた矢が何十本と落ちていた。

「矢が落ちているだろ。しかも折れた矢だけ。たぶん矢が折れるまでループする様な仕組みになっている。」

 オーウィズが僕の前にやって来た。

「ナギト、そなたに命ずる。全ての矢を撃ち落とせ。」

 ……

 ……

「無理です。」

「だろうな。」

 だろうな、じゃ、無いだろう。どう考えても不可能だ。串刺しと言うか、木っ端微塵だぞ。

「それなら、マナ返しならどうだ?」

「先程から矢を見てるけど、マナを感じない。マナで動いてないから、マナ返しも効かないかも。」

「そうか。」

 オーウィズは少し考え込んでいた。その彼にカールが近づく。

「殿下、このバリアを解くなら、私が全ての矢を投網で捕まえて見せます。」

「バリアを解くのか。」

「はい、このままではジリ貧です。一般的な攻撃ならマナが尽きるのを待てばよいのですが、リトダとなると、早めに手を打っておいた方が良いと考えます。」

「私もカール案に賛成です。殿下の安全は私が保証します。私の万位十字格子閃でもあのくらいの矢なら対応可能です。」

「分かったやってみよう。」



 カールが網のスキルを解いた。

 上空と下の場合は作戦中止、それ以外は結構する事で話はついた。

 カールが投網で矢を捕まえて粉々にする。残った矢はマーロンがスキルで片付ける。僕とストナとラーナキュアルはオーウィズとバキアを囲むように配置して身を挺して守ることとなった。


 あの嫌な感覚が全身を包む。間違いなく次の攻撃がくる。

 どこだ?

 僕は四方八方に視線を送り、マナの動きをうかがう。

 どこだ?

 なかなか方向が読めない。

 下では無い。上空でも無い。四方八方を確認する……、がまだマナの動きは無い。

「ナギト!まだか!」

「まだ、見えません。」

「気をつけろ!そろそろ来るぞ!俺の感がそう叫んでいる。」

 感。確かにおかしい。タイミング的にはそろそろなのに。どこだ。周囲、足元、上まで確認してもマナの動きは無い。

 ……。

「ナギト!」

 まさか!僕の背中に?

 真後ろを振り向くと、空間の歪みが出来ていた。その歪みからマナが溢れて出来ている。ここから発射される。どこへ?僕にか?

 僕は反射的その歪みに向って剣先をぶつけようとしていた。とっさに身体が動いた。いや、感覚がそうさせたのだろうか。剣を当てる瞬間に「マナ返し」を使っていた。ここでマナ返しを使えば……なんとかなるかも……しれない。そう思っただけだった……。

 矢にはマナが通っていない。単に発射されているだけ。だから、その発射口を押さえればなんとかなると思った。なんとかなると思った。なんとか……。


 ドゥン、ドゥン、ドゥン、ドゥン!

 僕の左肩に無数の痛みが走る。

 矢が次々に刺さる!

 腕が取れそうになる。肩の肉が既に無い。痛みを覚える前に矢が突き抜けていく。

 肩から肘にかけて外側の肉がなくなり、骨が見えている。その骨をも突き通す様に次々と矢が左手側の肉や骨を削って通り過ぎて行く。

 痛みなのか?恐怖なのか?分からない何かが脳裏を突きぬけていく。

 数秒の感覚が何十分にも感じられる。これが死なのかとも思えてしまう。

 その時後ろに引かれる感覚を覚えた。もはや力を入れる気力もなくなすがままに引っ張られた。

 これは引っ張られたのでなく、マナ返しの衝撃波なのか?もう、何が何なのか分からない。

 そのまま倒れる様に後ろへと倒れていく。そして、目の前が暗闇に覆われていった。




 まぶたが重い。

 そんな感覚を覚えながら、目を開けると目の前にストナが僕を覗き込んでいた。

「ストナ、僕は……。」

 僕が話をする前に抱きついてきた。ストナのスキンシップは日頃から少なくはないけど、今日はいつもより力が入っている様に感じる……。いやこれは苦しい……。

「ちょ、ちょっと、苦しいって!」

 僕がストナを起こしながら上半身を起き上げると、皆が僕の方を見ていた。

「ど、どうしました?」

 マーロンが深く息を吐きながら、僕の頭を思いっきり撫で回した。

「ま、無事で何よりだ。」

 続いてカールまで僕の額を指で思いっきり弾いた。

「お前は本当に凄いと言うか、バカと言うか、ズレてると言うか。運が悪いと言うか、運が良いと言うか……。」

 最後にストナが僕の額目掛けて思いっきり頭突きをしてきた。頭に割れる様な痛みが走る。

「本当に後先考えずに突っ走るのは止めてよ。」

 僕は飛んでいた記憶が戻って来た。そして左肩を触って目を下ろしたが、そこには無事に肩も腕もついていた。

 心の中で「良かった」と安堵が漏れた。

 そして、ストナ達から何があったのか聞かされた。


 あの時、僕の背中付近に空間の歪が現れた時、カールがその歪を覆う為に投網で全体を包んだ。それとほぼ同時に僕がマナ返しを使った為に、投網の一部のマナが歪んだ。いわゆる網に穴が空いた状態になった。そこへ四方八方へと矢が飛び出した。網の部分は全て矢を捕らえたが空いた穴から矢が飛び出して目の前にいた僕へと突き刺さったと言う経緯だった。

 えぐれた肩の肉はストナの聖回復で全快した。聖回復は特殊回復系スキルで個人の持つ聖属性の割合分のケガや体力を回復させるスキルである。一般の人は属性を3から4保持している。その為、このスキルでの回復量は50%から25%(複数掛けも出来ない)であり、聖騎士の応急処置スキルとされている。更に言うなら聖の属性を持ってなければ回復すらしない。ただ、このスキルは属性を持たない者には100%の回復させる事の出来る事が分かった。僕にとってストナのスキルは鬼に金棒である。

 ただ、その聖回復でも腕を全て消し去られても回復するのか?頭を全て吹き飛ばされても生き返るのか?たぶん答えは否と思われる。今回の傷は回復出来る最終点だったのではとオーウィズに忠告された。


 ストナが僕の頭に手刀打ちで軽く叩いて来た。

「分かった!無理はしない事!」

「はい。」取り敢えず返事はした。

 オーウィズも僕に僕の落とした剣を渡してくれた。

「ナギト、お前の攻撃力は同レベルの冒険者と比べると飛躍的に高い。なぜだと思う? 」

 突然の質問に首を傾げた。

「強力なスキルがないからだと私は思っている。スキルがないから知恵や状況把握に長け、とっさの判断で最大限の力を出せれる。しかし、逆に防御力は今ひとつだ。炎帝後輪やストナ姉の聖回復に甘んじている。違うか?」

 そこまで言うと僕に手を差し出してきた。そして僕がその手を取ると引き寄せる様に僕を起こした。

「まだ終わりではない。ストナ姉。」

 オーウィズがそう言うとストナが短剣を僕に渡してきた。

「仕上げだ。レフト・カサブレラの案に乗ってみよう。」

 そう言ってオーウィズは丘の方へ歩いて行った。

 僕はレフトから借りた封印の短剣を握りしめた。「ここからが本番だ。」そう心の中で言い聞かせて僕も丘の方へ向って歩き始めた。

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