第三話 オツの港町と新女王下聖騎隊④
羽ばたきの音が晴天の空を震動させている様だった。
「1、2、3……13体。そこまで多くないかな。」
ストナが大空を見ながら笑って言った。
「ストナはドラゴン倒した事あるの?」
「ドラゴンはないわ、でも、あれはドラゴンとまでは言わないわよ。どちらかと言うならワイバーン種よ。ブレスもなければ、ドラゴン程の力も無いわよ。ワイバーン種なら数体倒しているわ。」
「空とんでいるワイバーンをどうやって戦うんだよ。」
「決まっているでしょ、撃ち落として降りてきたところを叩くのよ。さっきも言ったど、ブレス系攻撃がないから必ず降りて来る。その時が本当の戦いよ。」
「なるほど、倒せない事もないのか。」
ワイバーンが少しずつ近づいてきた。
先頭のワイバーンが戦闘直下までやって来た。上から何が閃光の様に地面へ吸い込まれる様に落ちた。
刹那の静けさが僕達の中を吹き抜けた。
轟音と閃光の落下地点から禍々しいマナの炎が溢れ出した。それと同時に落下地点あたりから豪風が吹き荒れた。僕は立っているのがやっとの事だった。
豪風がおさまると落下地点の地形が変形していたのだ。その地点全体が削り取られたかの様に窪地ができていた。モンスターとスルニール兵のせめぎ合いが一瞬のうちに両者共の姿形をなくさせた。
「ストナ、ブレスは使えないじゃないかよ。」
「知らないわよ。スキル?」
僕達が言い合っていると、後ろからオーウィズの声が響いた。
「ナギトマナ寄せ開眼であのワイバーンを確認しろ!」
その声で僕はマナ寄せ開眼を使った。ワイバーンは特に何もない竜族だったが、そのワイバーンの上に闇のマナに包まれている人が立っていた。それはバンパイアではない。間違いなく人だった。
「誰か上に乗っている。バンパイアの類ではない。人だ。」
オーウィズが僕の横に近寄ってきた。
「マナの属性は分かるか?」
「闇だけど。」
「あいつはカラコロ厶だ。」
「え?一番二番隊の隊長は聖騎士資質だろ。闇の属性ではないはず。」
「資質変化?」
「そんな事聞いた事ない。それにオーウィズだって信じてないから疑問符だろ。資質変化でもそんな事があったら、スキルだって全封印になるわけだし、そもそも生まれながら属性の変化する事があるのか?」
「バンパイアになって属性が変化したとか……。」
「バンパイアではないよ。彼のマナは普通に闇のマナを纏った戦士だ。」
そのワイバーンが僕達の方へと飛んできた。
「ストナ、降りてこないワイバーンはどうやって倒すんだよ。」
「さあ?」
「さあって、無責任だろ。」
「私だって知らないわよ。そこのグリイ!弓で撃ち落としなさい。」
命令?グリイはストナの一言にカチンと来たような表情をちらつかせたが、冷静を取り繕ってストナへ答えた。
「この部隊に弓の名手はいない。よほどの腕がないとあそこまで上空を飛ばれたら、どうしようもない。」
それはその通りの回答だ。しかし、どうにかならないのか。このままではここにいるメンバー全員があの攻撃の餌食だ。
「そうよ。この炎帝御輪なら炎の攻撃を無力化できるじゃないの?」
「多分だめ、闇の炎だ。良くて50%軽減だ。あの攻撃力では50%でも致命傷だよ。それに全員分ない。ここのメンバーのほとんだが消える。」
「オーウィズ!考えなさいよ。あなたが頭でしょ。」
はっきり言って絶体絶命だ。あの闇の炎をどう防ぐか。あの攻撃をどう耐えるかだ。マナ返しでも返せても衝撃波がどれほどになるのか想像もつかない。衝撃波死なんて事もありうるかもしれない。しかも、ここから逃げる事も隠れる事もできない。どうする。どうする。
僕達決断する前にワイバーンいやカラコロムは先ほどと同様の閃光攻撃を仕掛けてきた。闇炎のマナが一気に地上へと降りそそいだ。
考えるな。やるしかない。
僕は剣を構えた。閃光の先のマナに集中する。マナは僕達の中央の地面へと放たれた矢の様にまっすぐな軌道で落ちてくる。
考えろ!いや!考えるまでもない。マナ返し以外に方法はない。失敗も許されない。
見ろ!見ろ!見定めろ!
マナの核をマナの中心を!マナのすべてを!
切り返せ!切り返せ!マナの真髄を!
落ちてくる真下に僕は待ち構えた。
ギリギリまで、見定めるんだ。
それなりのスピードで落ちてくるのに、何だが世界がゆっくりと感じた。火のマナと闇のマナが交じり合わない様に回転しながら落ちて来ている。このマナが混ざり合った瞬間に爆発が起こるのだろう。不思議な感覚だった。火と火薬が混ざらずに落ちて来ている様だった。これはスキルなのか?不思議なマナの玉だった。火と闇のマナにそれぞれ核(中心部)がある。これを打ち返せば、マナ返しは出来る。なぜが分からないけど、自信がある。ここがこのマナ攻撃の弱点だ。
ただ、僕には分が悪い。ふたつのマナを一瞬で打ち返さないといけない。多段攻撃のスキルのない僕では一撃で両側のマナの核を打ち返さないといけない。そんな事が出来るのか?一瞬だけ、2つのマナが僕から見て重なる時がある。マナの回転に周期性がある。マナの回転動きさえ読めれば、返せるはずだ。僕はこの眼を信じるしかないのだ。
通常の『開眼』は相手の動きから数秒先を読む技。『マナ寄せ開眼』はマナの動きから数秒先の行動を読む技だ。しかし、今求められているのはマナの動きから次のマナの動きを読む必要がある。
どうやるのか?
気合!凝視!それ以外の言葉は思い当たらない。
見ろ!見ろ!
マナの核が回る。次のタイミングでマナを返す!
と言うか、次のタイミングしかない。最初で最後のチャンスだ!
3!
2!
今だ!
『マナ返し!』
僕は剣でマナの核を同時に当てるように振るった。
タイミングは問題ない。返す方向も完ぺきだった。僕のマナは全く逆の方向、カラコロ厶が乗るワイバーンに向って飛んでいった。
相手にマナが届く前に僕の身体全体、つま先から脳内まで潰されそうな激痛が走る。
衝撃波だ!
全身全霊が巨大圧縮機械で押しつぶされる。
だめだ、耐えられない!
「聖回復!」
ストナが僕の背中を押す様な感覚と共に身体中の痛みが消えた。
「ストナありがとう。」
僕は目の前のストナを見ると、その前方に完全に焼け焦げて転がっているワイバーンとその前をゆっくり歩いてくる黒き鎧をまとった騎士がいる事に気が着いた。
「あれがカラコロ厶!」
「そうみたいね。完全に闇の騎士だわ。」
鎧の合間から闇のマナが溢れて出している。マナ寄せ開眼を解除している状態でも視覚で確認できる程のマナである。僕達は再び陣形を整える。オーウィズの周りにスルーニルの兵士が囲み、僕を中心にストナとグリイ、ラーナキュアル。僕の後ろにバキアが戦闘体勢の状態で構える。
カラコロ厶は一歩一歩ゆっくりと近づいてくる。その足音は闇の忍び寄る様な異様な音がした。鎧がきしむと言うより、暗闇の悲鳴の様に聞こえた。
僕は再びマナ寄せ開眼を使い、相手の動きをうかがう。カラコロ厶の動きに合わせて2つの陣形はハの字になり、両サイドから挟み撃ちに出来る体勢へ陣形を変える。
ただ、上空には数体のワイバーンが飛翔している。一部は下へと降りてスルーニル兵が相手をしているが、いつカラコロ厶に加勢してくるか分からないから油断も出来ない。
均衡状態が暫く続いた。
カラコロ厶のマナが動いた。何か来る!
カラコロ厶は剣を左右に振り回した。ゆっくり、そしてスピードを上げ、再びゆっくりと。それが数回続いた時、剣からマナが放出された。
「暗闇系のスキル!」
このスキルは食らった相手に視覚障害を付加するスキルだ。目の前が暗黒となり、暫く視力を失う。
通常この手のスキルは魔法使いが何かの攻撃に付加する場合が多い。魔法使いが次攻撃へと移る前に暗黒の解除等がされる場合があるので、あくまで付加と考えるか。優秀なチームならその瞬間を他のメンバーが突く。
しかし、騎士か使えば、そのまま攻撃へと移れるのでこの上ない有益な能力だ。
カラコロ厶は左右に振り回していた剣を止め、上限に構えて大きく振り下ろす。マナが剣先に集中する。
「来る!」
剣が振り下ろされると同時に黒い暗黒が僕達襲った。マナ寄せ開眼で奴の動きを見る。こっちに来る!やはり狙いは僕だ!
カラコロ厶の僕めがけて直線的に迫ってきた。
炎帝御輪のおかげで視界遮断はされなかった。しかし、空間全体が闇のマナで覆われて数メートル先しか前が確認できない。2段の闇攻撃である。
右に剣を振り上げる。この構えとマナの動きから直接攻撃型のスキルだろう。おそらく多段斬りだ。
来る!
「火炎烈風!」
僕とカラコロ厶の間に入り込むかの様にグリイがカラコロ厶へとカラコロ厶の攻撃を仕掛ける前に大技をぶちかました。グリイの剣がカラコロ厶の胴へと炸裂する瞬間にカラコロ厶はマナを解き、防御に回った。グリイは攻撃の圧力で数メートル吹き飛ばした。
「剣技は並だな!このくらいの攻撃避けられない様では、スルーニルでは師団長クラスには成れないぜ!」
グリイはそう言うとカラコロ厶を追うように次の一撃を食らわせる為にカラコロ厶の方へ飛び込んで行った。
グリイとカラコロ厶の戦いが始まった。剣技的には同等。スキルにも差はない……。
しかし、あの上空から降ってきたマナの攻撃は何だったのか?
不気味な空気だけが漂っている。
僕達はオーウィズと合流して陣形を整えようとしたが、スルーニルの兵の半数以上が暗黒の状態異常が続いていて視力を失った状態が続いている。
炎兵鳴輪をしていなければ、5割近くの確率で暗黒の状態異常に掛かってしまう。
オーウィズを取り囲んでいるスルーニル兵には一人だけ回復士がおり、彼が状態異常回復魔法をかけ回っている、しかし全体が持ち直すにはもう少し時間が掛かりそうである。
全体の戦況もあまり芳しくない。こちら側有利の空気はゴブリンオーガの出現とワイバーンの襲来、更にはカラコロ厶の爆撃によって変わってしまった。さらに部隊全体が細々に分裂されて動きも悪い。
オーウィズも一度体勢を整え様と色々と画策しているが、うまくいかずにジリ貧状態が続いている。
とは言え、こちらも強敵に襲撃されているので、あまり余裕もない。
「なんとか出来ないの?総大将でしょ。」
「ストナ姉、今は見守るしかないよ。マトゥキやテルマーは無事だ。彼らがうまくモンスターを挟み撃ちしてくれるのを待つしかない。」
「そういえば、ジェラルは?」
オーウィズも言葉を詰まらせた。先程のカラコロ厶の閃光攻撃以来眼前にいた第7師団は半数近くが視界から消えた。師団長のジェラルもその時以来姿をみていない。幸い数人の分団隊長が指揮をして部隊をまとめているので、大きな崩れはしていない。
今は無事を願うのみ。
再びカラコロ厶とグリイの戦いに動き見えた。カラコロ厶が先程の閃光を使う気配を感じた。
「やばい。」僕も少し駆け足にグリイ達へと近づいて行く。ここで放たれると同じ様に壊滅させられる可能性がある。
「グリイさん、あいつさっきの技を使って来ます。」
「わかっている。それ以上近づくな!奴の狙いはお前だ。下手に前に出れば、相手の思うツボだ。こっちも新スキルがあるんだぞ!それをくれてやるぜ。」
そう言うと、グリイは剣を槍の様に構えた。グリイの剣にもマナが集まる。
「火炎繊槍」
「魔閃導火炎」
2人の閃光系攻撃がぶつかり……。
いや、違う。
カラコロ厶の閃光がグリイの足元に向って放たれた。そしてグリイの火炎繊槍はカラコロ厶の脇腹を突き抜けた。
この状況だけならグリイに分がある様に思えそうだが、この戦い完全に分が悪い。カラコロ厶の閃光は僕達の足元で核と核がぶつかり合い、巨大な爆発と共に足元へと襲って来た。
「みんな逃げて!火炎放射が下から来る!」
僕の叫びとほぼ同時に地表が盛り上がり、亀裂が数十メートルに及んだ。その亀裂から闇のマナが漏れ出したと思った瞬間に爆発する様に地面と一緒に数メートル空へと吹き飛ばされた。
その空中で闇の炎に取り囲まれる様に包まれた。闇の炎は僕達を完全に焼き尽くす様身体中へとまとわりつく。その後、炎に包まれたまま、身体は上空から弧を描くように落下して地面に叩きつけられた。
一瞬気を失った様な感覚に襲われたが、意識を保ち、起き上がった。
カラコロ厶の方へと剣を構えて牽制し、周りの仲間を見渡した。カラコロ厶はグリイの攻撃が利いている様で直ぐに襲って来る様子はなかった。ここで襲われれば、完全に敗北だけに助かった感がある。あと、炎兵鳴輪を渡しているストナ、オーウィズ、バキア、ラーナキュアル、グリイと2名の隊長格の兵士は無事である。少しずつ起き上がって体勢を整え始めた。
しかし、それ以外のスルーニルの兵士は大半が黒焦げでマナの力がない。たぶん命を落としたのだろう。
グリイも僕の前で立ち上がった。
「グリイさん大丈夫ですか?」
「ああ、完全にやられた。多くの部下を失った。あいつは俺様がやる!」
そう言うと、グリイはカラコロ厶の方へと行こうとしたが、足が途中で止まった。
「グリイさん、足、折れてますよね。」
「心配要らん!この身を賭してもあいつを倒す。」
「ま、待って、ストナに回復を!」
僕はストナの方を見たが、ラーナキュアルが彼女を起こしている、ストナもダメージを負っている。
スルーニルの回復士は生きているかも分からない。
ただ、このままグリイを無駄死にさせる訳にはいかない。
「ナギト、もし、この戦いが終わった時は、もう一度俺様と対戦してくれ。約束してくれ!」
「約束します。しますけど、今は無駄死にです。せめて回復を!」
「無理だ向こうもこっちの状況に気づいた。ナギトおまえは下がれ、ここで俺様が食い止める。」
「止めて下さい。」
僕の会話に関係なく、カラコロ厶は腹を何かで止血してこっちに向って来た。
まずい!
その時だった。東方向から矢が飛んできた。
矢はカラコロ厶だけに向けられて飛び、カラコロ厶はその矢を撃ち落とすが、止まらない矢の応酬にカラコロ厶は西方へと引いて行く。
カラコロ厶が引くと同時に角笛が鳴り渡る。
馬音と唸り声が辺りにこだまする。
西方から強いマナの力が迫って来るのを感じた。このマナは……。
僕は少し安堵した。「助かった。」心の声が漏れ出した。
マーロンとカールである。反乱軍であるマーロン達が援護に来てくれたのだ。
マーロンとカールが一騎の馬に乗ってカラコロ厶に向って突き進んだ。カラコロ厶が攻撃体勢に入った。彼の剣にマナが集まる。
やばい!またあの闇と炎の閃光攻撃だ!
しかしここからではマーロンに助言する事も出来ない。どうする。2人が気を引いている間に僕が攻め込む。先程の攻撃の傷で僕自身もうまく身体が動かない。
でも、僕がカラコロ厶の方へ走り出す前にカラコロ厶はマーロン達へと攻撃を仕掛けた。
閃光がマーロン達の手間に向けて投げ出された。再び閃光が地面へと潜り込もうとした時、カールのマナが網の様になり、その閃光をすくい上げた。閃光はカールの網の中で爆発した様だが、その爆発音も衝撃波も一切外部に出てこなかった。
カラコロ厶が放った瞬間にマーロンは馬から飛び上がった。そして、カールの網スキルの反動を利用してカラコロ厶の方まで一気に飛び込んだ。カラコロ厶との距離が数メートルまで来た時に「聖閃光」を使ってカラコロ厶をこ引き裂いたのだった。
気づくと、戦況は援軍のおかげもあり、ほとんどのモンスターは倒されるか逃げ出し始めていた。
終わったのだった。
長い戦いの幕開けが僕達の勝利で……。
僕はマーロンの方へと走っていった。身体中が痛かったが不思議と力がわき出ていた。
「マーロンさん。」
「おう、ナギトか、無事で何よりだ。」
マーロンは一瞬僕の方を見たが再び視線をカラコロ厶の死体の方へ落とした。マーロンの視線を追うと、そこには不思議な光景が存在していた。
「こ、これは?」
そこには誰かも分からない死体がマーロンの聖閃光で切り刻まれた状態となって横たわっていた。
「誰?」
カラコロ厶は身長180以上の長身。筋肉質ではあるが細身のイメージがある。しかし、ここに転がっている死体は多く見積っても160以下、体格も小太りと言っていいほどだ。誰としか言いようがない。僕達は誰と戦っていたんだ?
「こいつはハラホン。王下聖騎隊一番隊の隊員。俺と同じで貴族出身、聖騎士資質を持つ由緒正しきローゼルの一族の者だ。」
「で、でも、僕達はさっきまでカラコロ厶と戦っていたと思っていたのに。」
「どうやら、カラコロ厶に化けていたのだろう。」
「化ける?そんな事……。」
その時、後ろからカールが現れた。
「お、ナギトか。無事か?」
カールは僕達の見ているハラホンの死体を眺めて言った。
「やっぱり、あの噂は本当の様だな。」
「噂?」
「リリラ女帝がキンデルダル第四王下の身体を使って魔王を復活させようとしているって話だ。」
「そんな事が……。」
「誰かさんが魔王の身体を石にしたからな。」
「そ、……、それはカールさんだって仲間ですよ。僕一人のせいにしないで下さい。」
マーロンがハラホンの死体に近づいて身体を触った。身体の周りに闇のマナが漏れている。マーロン手が近づくとそのマナがマーロンの聖属性のマナに反発する様に身体の周りから消えて行った。そして、マナが消えると、身体が砂の様に崩れだした。
「あいつら、キンデルダルの身体強化のために実験してやがるだ。ハラホンをカラコロ厶の様に作り出して、実験台にした。この戦いもあのリリラの実験に過ぎないのかもしれない。」
そこまで言うとマーロンは力強く拳を握りしめた。
「許さない。」その声を上げたのはマーロンではなく、カールだった。
「何であろうと、王下聖騎隊に牙を剥いた連中を赦す訳にはいかない。」
2人の視線は聖京都の方へと向っていた。リリラを睨むかの様に。
北方の聖京都の空が闇に覆われている様に思えてくるのであった。




