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勇者召喚に巻き込まれた後、いきなり死んだ  作者: アキラメル
第二章 動乱のリフィックス
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幕間 殺人事件のあと

待たせてすみませんでした、

今回は二章幕間の前半です。

★その1・殺人鬼が見たもう一つの殺人事件


 私は夜が好き。

 特に月の光が通れないほど曇りの深夜と冷たい雨が降ってる夜です。

 夜になる度、私は初めて自分のことを認識できるようになった。

 あるいは、夜になる度、私はすべてを忘れることができる。私自身の存在も含めて。

 ベッドの上に寝て、ただただ時間が経つのを待っているだけ。


 ですが、同時に私は夜が嫌い。

 夜が来る度、あの人は必ず私をいたぶりに来ます。

 そう、この家の当主であるラック家の当主のことだ。

 私をいたぶるとは言え、私に痛みを与える低レベルなことならまだ良いです。だけれど、あいつはただただ私を自分の欲望を満たすための道具として扱ってる。

 …………主に性欲の方に、ほぼ毎晩毎晩、私はラック家の当主に使われている。

 もっと簡単に言うと、私は一方的にレイプされている。

 こんな日々は何時終わるでしょう……と、あいつに使われてる間に、私はいつもベランダを見つめて、無表情で夜の空を見て、終わるのを待っているだけ。

 だから私は、夜が好きだけど、同時に夜が嫌いだ。


 最初は嫌だった、死ぬほど嫌だった。知らない上に好きではない男に強姦されるたなんて、嫌なのは女としての自然反応です。

 始めは全力で反抗もしてたが、まったく効かなかった。逆に毎晩犯しにくるという結果になっちゃった。

 逃げることは一度も考えたことがないさぁ、だって私の首にこの黒い首輪がつけている以上、私はどこに逃げてもまた此処に連れて戻されちゃうから。

 そのうち私は無駄な反抗にすら諦めた。多分気持ち良く感じるのはあったかも知れない、だけど徐々に感覚を失って何も感じられなくなった。


 (はぁ……慣れたとは言え、裸で太いデブ男に乗られて、やっぱり気持ち悪いしか感じないわね……)

 「へへっ、気持ち良いか、はっはっ、俺もうすぐいっちゃうよ。ちゃんといつものように受け取れっ!」

 (早漏め、はぁ……そろそろ考えることを諦めちゃうか……)


 どうせ私が用済みになったら、呆気なく捨てちゃうだろ?だったらいっそ刃物で自分の命をザクッと終わらせようか?


 「………………っ!!はぁ…はぁ…すっきりした~まったく、上手く進んでいたはずの計画が邪魔されたとは。」

 (計画……ってなに?ラック家は密かになにかをしてたの?)


 確かに今日は、夜になるまで学園から出るのを禁止されたほど騒ぎが起きたらしいね。

 加えて、最近屋敷にふらっと出入りした人々たちって怪しい、特にあの常に黒いドレスを着ている少女と目のクマが酷くていつも傷だらけの少年だな。


 「ヴェノム様には申し訳ないけど、証拠を隠滅しないとこっちが大変なことに。」

 「へ~騒ぎを起こしたのは金ぴか坊っちゃんだけじゃないのか、いいことを聞こえたね。」

 「だ、誰だッ!?」


 私が気づかない内に、ベランダに人が立っています。

 顔はキラキラ輝いてる仮面に隠されたからまったく見えないけど、高さは私よりちょっと高い男だな。

 夜風に揺らせられた白い髪と淡い青色の浴衣、それらに似合わないトリガーとスロットがついてる柄をなぜか男は右手で持ってる。

 んで、男は不気味な笑顔を顔に掛けて、こっちを……正確にはラック家の当主であるデブ男を見ている。

 あの笑顔、私は知ってる。あれは殺人鬼によく似ていた笑顔だ、人を虐めるのが楽しんでる笑顔だ。


 「隠されることをすべて暴き出せ、『鑑定』!これでお前の情報が――ぎやあああぁぁぁあああああ!!目が、目があああぁぁ――ッ!!」

 「真っ黒い姫を警戒するための偽装(カウンター)をオフにするのを忘れちゃった。でも勝手に人の隠しことを見る覗き魔に対して、やっぱり爆発が一番効くだね。」


 がははははッと高笑いしながら、男は手持ちの変な柄を弄り始めた。

 一応私にも人にバレない「基本情報(ステータス)」というスキルを持っているけど、ここは使わない方が良い、自身にとっても、私の目にとっても。


 「あれ?可怪しいな……炎属性のエレプリをスロットに挿し込んで、トリガーを引いたけど、なんで何も起こらないの?」


 赤いエレメンタルプリズムを挿したり抜いたり、何回もやりながら男は独り言をぶつぶつ言ってる。

 その続きにポケットから別の色のエレメンタルプリズムを三本取り出した。青→緑→茶色の順に一々スロットに指して試したけど、相変わらず何も起きていない。

 男が集中してるのを見て、デブ男はこっそりとベッドから下りて、出口に向かってなるべく音を立たずに歩いてる。


 「バレてないと思っているらしいけど、バレバレだからな。犯人を逃すつもりないよオレは。」

 「ひっ、ひぃいいいぃいい!こ、殺さないで!!金が欲しいならいくらでもくれてやるからぁ!!」


 寒いっ!いつの間にか部屋内の温度が急激に下がった。逃げようとしたデブ男は足が凍られて動けないせいで、転んで床に倒した。そして情けなく命乞いをし始めた。

 だけれど、白髮の男はデブ男の命乞いをまったく構っていない。彼はただ軽くため息をしてたあと、四本のエレメンタルプリズムをズボンのポケットに入れた。

 そのあと、彼の手にいきなり紫色を輝いてる、エレメンタルプリズムのように見える物が現れた。白髪の男は躊躇なくそれをスロットに挿して、柄についてる引き金を引いた。


 「試しに魔装化して、エレプリと同じような見た目にした氷結晶を使ってみたけど、やっぱり何もおこ……出たッ!?氷の刃が出ちゃったぞ!?でも…この形状ってエター○ルエッジに似てない!?」


 月の光を反射して煌めいているのは変な柄から出てきた氷の刃。なぜかこれを作り出した白髪の男本人がビックリしてる、まさか予想外のことが起きたじゃないよね?

 パニックから回復したあと、白髪の男はそのままベランダに立って、刃の先をデブ男に向けている。


 「ねぇ、あんたに向けてトリガーを引いたら、一体なにか起こるかってのを、知りたくないか~?」

 「その刃が絶対にこっちに飛んでくるだろ!お願い、俺はまだ死にたくないんだ!ラック家当主の俺がせっかくフラグティオスにで有名な貴族の一員になったんだ、俺はここで死ぬべく人じゃない!俺の全財産をくれてやる、お気に入りな奴隷の女の子もくれてやるから、命だけを勘弁してくだ――あぁ……」

 「……あんたらのせいで、キマイラもどきに食べられたちびっ子たちは、命乞いすらできなかったぞ。さぁ、地獄を楽しみなっ!」


 冷たい語気で言いながら、白髪の男は引き金を引いた。

 そしたら、デブ男の予想通り、刃が飛んできて、逃げようとして立ち上がったデブ男の頭を貫いた。

 一直線に飛んでいって壁に刺した氷の刃は、白い壁のに赤い血の花を咲かせた。赤く染められた氷の刃はすーっと塵となって消えて去った。

 デブ男の死体はバランスが崩して、ぐるっと一回りして背中が壁に向かっているまま倒れた。

 一目も死体を見らず、白髪の男は背を向け、左手の親指を下に指した。

 ラック家の当主であるデブ男は確実に一撃で殺された。それを証明できる証拠として、私の首から黒い首輪がベッドに落ちてた。

 それってつまり……私は解放されたってことですね!?


 「目撃者は全員始末する……と、言いたいだが、さすがにもう疲れた。帰って寝ようっと。」


 と呟いて、白髪の男はベランダから飛び降りた。

 私を、見逃してくれたのか……

 男、白髪、淡い青色の浴衣、左手に氷色のブレスレット……

 クッフフフフぅ、特徴はすべて覚えていた。私が殺そうとする獲物に手を出した代価は高いですよ。


 「さぁ~って、今夜は機嫌がいいから、一人だけ殺しちゃおう♪」


 クローゼットから動きやすい服を取り出して着替えたあと、夜にぴったりな黒き全身マントを纏って、お気に入りのピエロの仮面も被って、最後は隠しナイフがあるサイハイブーツを履くと、準備が整った。

 今夜からのターゲットは、白髮、淡い青色の浴衣を着て、あるいは左手に手縄がついてる人にしよ♪

 

 私には過去の記憶がない。

 思い出したいけどなかなか手掛かりがない。

 それも当然ですよね、名前すら覚えていないもん。

 私が唯一覚えているのは、だれかを探しなきゃっということ。

 あの人は手にはブレスレットがついてる。誰だか分からないけど、私の過去を知ってる人かも。

 多分……あの白髪の男が私が探してる人かも。

 もう一度会いたいな~……会ってバラバラにしてあ・げ・る♪

 過去がないとは言え、今の私には仮の名前があるの。

 私はアズレール、アズレール=ラック。四ヶ月前にラック家に引き取られた、過去が覚えていない少女。


 ――こうして、群青色の髪を持つ少女……殺人鬼は、自由になった。



★その2・ライガードとレオリエスとウィズ+αの面談


 深夜なのに、いきなり呼び出された。

 今日はやっと娘たちに再会したけど、まさか同時にキマイラらしい獣の大軍が現れたなんて、いくら騒ぎが終わったばかりとはいえ、俺は娘たちの側に居たい。

 容赦なく部屋から追い出されたけど……娘たちも反抗期に入ったのか……

 エラとエルにとって恋愛はまだ早いぞ!あの子たちをどっかの馬の骨に渡してたまるか!!

 お父さんは認めん!娘たちをだれにも渡さんぞッ!!


 「親ばか丸出しだにゃ。どう見てもあの子たちに嫌われてるじゃにゃいか。」

 「向き合いたくない事実を言うな!これからゆっくり関係を直すんだから、もう一度パパと呼べるように仲良くなるから!!」

 「はいはい、寝言は寝てからにしよね。」


 今は猫なのに、相変わらず毒を吐くだな。

 最近はよく普通の黒猫の姿でふらふらしていたけど、実はこいつ、尻尾が二本持つ黒猫のビースデアなんだ。ついこの間、なぜかツカサという偽名で闘技大会に出場したばかり。

 やはりレオリエスはあいつしか懐かないか……いい加減、他の仲間たちに心を開いたら?


 「やーよ、汗臭い筋肉ダルマに心を開くなんて、生理的に無理にゃ。」

 「じゃあなんでディケイに懐いてるの!?」

 「懐かしい匂いがあるから、それとあいつの頭と体温はにゃの好みだから。」


 いつも自分を野生に帰らせたビースデアは何を考えているのか、ドラニディのオレには理解できん。

 で、確かに待ち合わせ場所は北エリアにある、ウィンラング魔法学園に繋がるコネクトブリッジの入り口だよな?


 「やー、久しぶりだね。元気してるか?ライガードとレオリエス」


 コネクトブリッジで俺とレオリエスを待ってるのは、私服はもうこの一着しかないかと疑われるほど、白い「サイカ」の花柄がついてる執事服を着ていて、顔は中性的で、ウィズという女性。

 確か初めて会った時からずっと執事服を着ていないか?だけど白い「サイカ」の花柄がついてるのは最近のことかな……

 月の光のせいか、髪型がローポニーテールにしたウィズの金髪は輝いてる。


 「にゃほ~ウィズ、数日ぶり~」

 「おー、ウィズ、あんたこそ元気してるかい?」

 「元気してるさぁ~ライガードとレオリエス、早く行くよ、他のみんなは君たちを待っているんだぞ。」

 「全員って、他のやつらもリフィックスに来たのか?」

 「いえ、リフィックスにいるのは僕たち三人しかない。雪女(フロティスト)のレイカと翼人(ウィンスアード)のルシアは通話の水晶石で参加する。だが、夜魔(ヴァンサウル)のヴィーと妖精(エルフェナ)のフィナとフェンは相変わらず行方不明なので、また欠席だね。」


 三ヶ月に一度、俺たちはこうやって通話の水晶石を通じて、会議を……ちょっと違うな、それぞれが保管している「欠片」について報告する。

 前回はエラとエルたちの家出によって欠席したけど、なんだか久しぶりだな。

 レイカにも感謝の言葉を言わなきゃ、あいつのおかげで俺はやっと娘たちを見つけたんだ。

 それより、ヴィーとフィナとフェン、三人はあの日以来、連絡するのがまったくできなくなった。ヴァンサウルの町とエルフェナの森にも姿が見れなくなった……あの三人は一体どこでなにをしてるんだろ?


 「さて、このまま学園の理事長室へゆっくりと歩くのも一つの楽しみだが、二人に待たせるのも悪いから、僕の空間魔法で行こう。」


 指パッチンしただけで、コネクトブリッジの下に居たはずの俺たちは、気づいたらウィンラング魔法学園の理事長室に転移した。

 座標が設置していなくても、一度その場に行ったことさえあれば、彼女はいつだって空間魔法で目的地へ転移できるんだ。

 机の上に置いていったのは……まだ全員が居た頃の集合写真か……


 「やっほ~りえたんだ、おっひさ~!またいつうちに遊びに来る~?」

 「にゃほ~るーたん、近いうちにそっちに行くから、待っててニャ~♪」

 「私は……やはりあなたたちのテンションについていけませんわ……」

 「そんなことを言って、れいたんもまだまだ若いからさぁ~居ないゔぃたんとふぃなたんを含めて、また一緒に女子トークしよ~よ」

 「ちょっと僕は!?どうして僕だけ取り除いたの!?僕も女の子ですけど!」


 一人と一匹は二つの水晶石と勝手に盛り上がっている。なんという非現実的なシチュエーションだ……

 でいうか、フェンがいないんだ!?早く参加しに来いよ!どうしよ……俺も欠席したくなったわ……


 「女子会はあとで時間を決めよ、まず僕から報告する。今日、リフィックスはフラグティオスからの襲撃を受けた。死傷者はおよそリフィックス人口の四分の一で、最も被害を受けたのは西の商業エリアで、南の貴族エリアだけまったく被害を受けていなかった。」

 「フラグティオスのやつら、すでに動き出したのか……また戦争を起こるつもりか?」

 「同時に、フラグティオスは勇者を召喚したらしい。」

 「あぁ、それは確かなことだ。俺とレオリエスはすでに闘技大会で勇者らしき人と接触した。」

 「そうだにゃ。しかもにゃぜか勇者らしき人から別の欠片の存在を感じた。」


 え?そんなのあったっけ!?全然気づいてなかった!


 「ですよね、あの時ライガードは娘たちに嫌われたと言われて、ショックしてたもんにゃ。」


 ちっ、違うんだ……あれはウソを付いたディケイが悪いんだ!

 本当にウソだよね……?だれか、ウソだと言ってくれ!!


 「最後にもう一つ報告がある。なぜかフロティストで保管してる欠片を持っている少年と、ヴァンサウルで保管してる欠片を持っていて魔王を自称してるヴァンサウルの少女がリフィックスで現れた。」

 「少年?その人は白髮の少年ですか?」

 「はい、その通り。ちなみに、その少年は闘技大会でフラグティオスが召喚した勇者らしき人と戦った。」

 「あはははぁ……あの人だったら、大丈夫ですよ。」

 「だにゃ~ツーちゃんは欠片を悪用しないとにゃとレイカが保証する。」


 白髪の少年って、ディケイのあんちゃんのことか?

 確かにアイツなら大丈夫だろ。だけど、娘たちと仲が良すぎのが問題だ。俺はそれが許せないんだ!!


 「んじゃ、続いて俺の番だ。俺は報告ではなく、ウィズ、あんたへの質問だ。」

 「僕への?いいよ、何が訊きたい?」

 「知り合いから聞いたけどさぁ……うちの娘たち、ミスエラとミスエルは……あんたが経営している奴隷売り場で発見されたらしいぞ。それに関して説明してくれないか?」

 「ちょっとは落ち着いて、親バカさんー!」


 怒りを抑えきれない俺は凄まじい殺気を放っているが、レオリエスはそんないつ暴走しても可怪しくない俺をネコパンチで止めてくれた。

 でいうかネコパンチなのに……すげー痛いんだけど……


 「ごめん、ライガード。エラちゃんとエルちゃんがこっちにいるのを知ったのは、つい昨日のことだった……」


 俺は拳をボキボキ鳴らして、できるだけ怒りを抑える。

 ウィズは……ウソをしていないのようだ。


 「確かに、三ヶ月前に部下から、『闘技大会の優勝賞品として相応しいドラニディの奴隷を手に入れました、しかも二人です!』と報告が入ってきたけど、僕は昨日まで一度もその二人のドラニディ奴隷に会ったことがない。」

 「じゃあ……どうして今まで見に行ってなかったんだよーッ!?」

 「それは……この数ヶ月、僕はずっとヴィー、フィナとフェンを探しに行ったが……言い訳にはなれない……とにかく、部下の過ちは僕の責任にも等しい。だからライガード、本当にごめん。とりあえず、その部下には近々処分を与えるつもりなので、これで良いか?」

 「ああっ、分かった。だがもしまた同じことが娘たちに遭ったら、その時、俺は容赦なくあんたの売り場を潰すからな。」


 似たようなことが二度と起こらないため、今度こそ俺はエラとエルを守りきってみせる!

 それに、これは、俺とアルメニアとの約束だ。


 「で、他に質問、あるいは報告があるか?」

 「はい~!はい~!るーは質問があるの~!りえたんとれいたんが話していた白髪の少年って、だれぇ?気になる~」

 「えっと……あの人は……」

 「るーたん、絶対面白くにゃるから、リフィックスに来てツーちゃんを会いに来いよ。」


 女子三人がまた女子トークを始まったか……これは長くなりそうだ。

 落ち込むなって、女子グループにカウントされていないのはいつものことじゃないかウィズ。


 「ふっ、ふんっだ!僕は別に落ち込んでいないもん!ところでライガード、エラちゃんとエルちゃんをうちの学園で体験入学させてみない?」

 「ウィンラングへか?良いよ。エラとエルにとってはいい体験になるかもしれんな。」

 「じゃあ明日、彼女たちを一回ここに連れてきて、先に学園を参観できるから。」

 「おぉ、明日よろしくな。で、話したいのはそれだけじゃないだろな?」

 「ヴィーが居そうな所が判明した、レイカと一緒に調査しに行って欲しい。場所はフラグティオス南部、王城を中心にした城下町だ。」


 これは随分いやな所に居るだな、ヴィーのやつって……

 あんな所で一体なにをしてるんだろ?

 まぁ、丁度良い機会だから、隙が有ったらフラグティオスの地下に封印してる欠片を奪い取ろか。


 「出発の日は二週間後、体験入学が始まる日だ。」

 「…………勘弁してくれよ、せっかく娘たちとの仲が直せるチャンスができたのに……」

 「ちなみに、偶にイベントがあって、親の方にも出席する必要があるから、もし信用できる人が有ったら、その人を仮の保護者として指名してもいいぞ。もちろん、僕も協力してエラちゃんとエルちゃんの世話を見るからさあ。」


 思い当たったのはレオリエスで、俺もやつに頼みたい。だけどなぜか最近アイツは人型になってくれないのが困る……

 リフィックスでは他に頼れる知り合いがないし、本当にどうしよ……

 ………………あっ、そうか!こういう手もあるのか!


 「どうやら頼れる人選が思いついたらしいね。ん?レオリエス、そっちはもう終わったのか?」

 「にゃあ~終わったよん~で、にゃんでライガードはニヤニヤ笑ってるの?ただでさえマッチョのせいで気持ち悪いのに。」

 「まぁ~ほっとけ~それより、ビースデアで見つけたお土産があるんだ。」

 「タマゴ?雪柄がついてる真っ白いタマゴ?珍しいにゃ~」

 「ビースデア領内で、偶々見かけた密猟者たちから奪い取ったタマゴでね。レオリエスだったらこのタマゴに興味があるかなと思ってさぁ。」

 「多分面白いにゃにかが孵化しちゃうから、先にありがとうを言うね、ウィズ。」


 結果、報告会は二時間を掛けて終わった。

 そのあとはただ久しぶりに会ってなかったみんなと雑談して、同じく親になったレイカに説教されて、酔っ払ったウィズは僕も一応女子なのよ!といつものようにレイカやルシアやレオリエスに文句してた。

 およそ深夜四時かな?俺とレオリエスを除いて、他のやつらは全員寝込んでしまった。

 起こさないように俺はレオリエスと一緒に窓口を通って静かに理事長室から去った。

 なぜかレオリエスは真っ白いタマゴを背負っているが……まぁ、多分ウィズからのお土産だろな。

 ふ~はぁ、眠い……ちょっと寝たらまたウィズに会いに行かなちゃ……

久しぶり……ではないですね。


二章の幕間は合計四つがありますが、

二つの幕間ですでに一話の長さになったので、二話に分けてあげます。

残り二つの幕間は、三章の二話目と同時に進行しているから、

次回の更新は、先に完成したほうをあげます。


期待しないように、待っていてくださいね。

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