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勇者召喚に巻き込まれた後、いきなり死んだ  作者: アキラメル
第二章 動乱のリフィックス
49/52

だが、ツカサは私刑をする

あけましておめでとう。

こちらは今年初の最新話です、少し長いが最後まで見てください。


 夜が訪れて、ひどい騒ぎしかなくて、トラウマになりそうな一日はあと数時間で終わる。

 不気味なほど赤くなった三日月を掛けてる夜空の明るさは、夜行性動物にとって丁度いい。

 特に、殺人鬼や通り魔や誘拐犯などの犯罪者にとって、今夜はめちゃくちゃ良い雰囲気を持っていて、活躍しそうなステージだぜ。

 正直こんな物騒な夜、できればまじで外に出たくない。だって、またあのピエロみたいな殺人鬼に会っちゃいそうだから……

 だけど、今夜限り、オレはアイツの同業者になる。そう、即ち殺人鬼になる。


 待って!待って待って待って――ッ!!早まるな!そう、手に持ってるものをゆっくり地面に置いてくれッ!一升瓶を言ってねえよ!オレが言ってるのはあのめっちゃお巡りさんに連絡できそうな白い結晶体だ!そうそうッ!ゆっくりと地面に置いといて!あと、携帯もだッ!

 危なかった……周りにだれも居ないが、あと少しで誰かに通報されちゃいそうな気がする。

 殺人鬼になるとはいえ、あんな無差別殺人をしているピエロと一緒にすんな!


 ……正直なことを言って、オレはなにが起こったのがまったく分からないんだ。

 心配そうな顔をしてるミスエルに起こされたあと、なぜかネコは気持ちよくオレの頭上で気持ちよく寝てるし、親もどきは跡形もなく消えたし。

 しかも、周りには驚きほど見覚えのない黒い氷がたくさんあった。ライガードのアホも「そんな……ありえないんだ!」の顔してて、ミスエラは……特に何もない。相変わらず話しかけたら意味もなくキレた。

 とりあえず宿の「負け犬たちの逃げ場」に戻って、全員晩ご飯も食べずにそれぞれの部屋に戻った。ちなみにミスエラとミスエルはライガードと別の部屋で泊まってる、もちろん金払いはライガード。

 で、ちっとも眠くないオレはこうして夜を待ってこっそりと外に出た。

 まぁ……確かにオレは「ペガサスは私刑なんかしない」とか言ったけど、今のオレは変な氷の仮面も馬面の覆面も被ってないから、ただのツカサです。ただの名前を失ったツカサ(ニセ)です。

 というわけで、思う存分に私刑をやろじゃぁないか。


 もう……一回誘拐犯(未遂)をやったから、これから殺人鬼になることについてはまったく恐れを感じない。オレもある意味この世界に慣れたかな?

 悪を懲らす正義になるつもりじゃない、自分が正義に似合わないという自覚ぐらいあるんだからな!でいうか、悪を懲らすことができるのは正義だけではない、同じ悪にもできるんだ。

 ……疲れたので、さっさと金ぴか坊っちゃんに痛い目に遭わせて、宿に帰って寝よう。

 あッ!しょうもない話なんだけど、実は目が覚めたあとなぜか自由に黒い魔粒子を操ることができるようになっちゃった。

 すまん……面白い情報じゃなくて本当にすまん!!


 さぁ~ってと、長話になっちゃったみたいなので、そろそろ黙って仕事に行きますか。

 金ぴか坊っちゃんはある意味有名なのがマジ助かった、おかげで居場所も簡単に手に入れた。

 目指す場所は、南エリアにいるゴージャスな屋敷に行こう。



 三十分掛けて、ターゲットの屋敷に着いた。

 いや~フィギュアスケートの経験は無かったけど、コネクトブリッジでスケートするなんてめっちゃ楽しかったな。トリプルアクセルはできないけど、似たような動きができた。

 そしてなんの障害物がない氷の橋で酷く転んだ。

 ……カッコ悪い出来ごとは忘れよぜ。今はすごく困ったな……だってさぁ、なんで門番とか見廻りとか普通にいるんだよ!?いや、ない方が可怪しいか。

 どうしよ……悪になるとは言え、無関係な奴らを巻き込みたくないなぁ。オレが殺したいヤツはあくまでも金ぴか坊っちゃんしかないから、他のやつは……一日だけ口を凍って邪魔させないようにしよ。

 ……ついてに足も凍っちゃおうっと。


 パッと空中から見下して分かるのはこのバカでかい三階建ての屋敷の平面図と、人の配置と行動パターンか。

 入り口は正面の大きい扉しかない。しかもそれはただ庭へ通じる扉、庭には見廻りが四人あるじゃん!

 庭へ通じる扉と屋敷へ通じる扉にはそれぞれ二人の門番が警戒してる、でことは屋敷に入る前に合計八人を仕留めないといけないのか……面倒くさいな、蛇のおじさんはいつもこんな面倒な仕事をしてるの?

 門番たちは動かない、ひたすら正面に気をつけてる。庭に入ったら、左右に大きい噴水池があって、そして二人の見廻りは噴水池を中心にして円形状で歩きながら周囲を警戒してる。残りの二人の見廻りは屋敷をの周囲を回っておんなじことをしてる。

 外見から見ると、門番も見廻りも軽装で、武器は騎士たちが持ちそうな剣。

 だからなんで対人戦の経験が少ないオレに、いつもめっちゃ経験がありそうなやつを配置するの!?ヒーランの時もそうだし。

 壁はレンガで建ち上がったもので、美しくように見えるため壁の上に茂みを植えた。だけど、茂みの中に有刺鉄線が隠してる。つまり壁を乗り越えて侵入するのが無理だね。

 ……っていうのは嘘。直接空から行けばなんの問題もないっしょう。だが金ぴか坊っちゃんのどこにいるのかまったく分からないから、まずは下っ端から情報を貰わないと。


 「あ、あれ?なんだか寒くないっすか?」

 「そっちも感じてる?今夜はこんなに寒いだっけ?」


 そりゃあ寒くなるんでしょう、オレが見えない所から冷気を出してあんたらの周りにいるように操ってるもんね。


 「寒すぎてもう耐えられない!俺、ちょっと暖かいもの取りに行くわ。」

 「じゃ暖かい水持ってくれ。おい、どうした?なにぼっとしてんの?」

 「……………………」

 「……ッ!お前!?なんで凍られてんの!?まさかて――」

 「それ以上喋らないほうが良いんだよ、あと動かないで。じゃないと、うちの氷柱は喉を貫くほど長いんだぜ。」


 面倒だから、これから四人の看守と見廻りをアルファベットで呼ぶよ。とりあえず、先ほど氷漬けされたのは看守Aで、今オレが背中から氷柱で脅してるのは看守B。

 逃げられないように、看守Bの両足もちゃんと凍ったぞ。


 「さぁって、ちょっと時間をかけて会話を始めよか。協力しないと死んじゃうからな。」

 「…………!(頷く)」

 「金ぴか坊っちゃん……えっと、名前は確かリティキュールなんとかだっけ?まぁどうでもいいや、そちらのお坊ちゃんは今何処にいるの、教えてくれないかな?」

 「…………んんッ!!」

 「あっ、氷柱のせいで喋れないのか。」

 「……ッ!隙あり、死ね――ッ!!」

 「はぁ……そう来ると思った。で、目と口しか動かない感想は?」

 

 氷柱を収まってチャンスだと思った看守Bは一瞬で剣を持ち上げて、後ろにいるオレに刺そうとしたかったけど。そうできる前に、オレが先に冷気と黒い粒子で看守Bをしっかりと冷凍した。

 まだ拷問する必要があるから、目と口だけ残した。

 なんでみんな悪あがきが好きなんだろ、オレも好きだけどさぁ。


 「んじゃ、改めて聞こう。お前んちの坊っちゃん、今何処にいるの?ほら、早く答えて、オレはそんなに暇じゃないんだ。」

 「わ、わわ分かったから、どうか命だけを勘弁してくれ!お坊ちゃまならまだ寝てないと思う、旦那様だったら三階でいつものことをしてるかも。俺が知ってるのはそれだけだ!」

 「情報提供あざーす。約束通り命は勘弁してあげる、だけど、ここで氷像になってくれ。安心しろ、一夜だけでね。」

 「……………………ッ!?」


 助けを呼ばれる前に残った目と口を凍った、これで看守A&Bは排除した。あとは庭でウロウロしてる四人の見廻りと屋敷に通じる扉を守ってる二人の看守か……

 あぁーッ!もうっ!面倒くさいから、まとめて氷漬けにしてやるよ!!


 ふぅ~ちょっと時間かかったけど、まぁ結果オーライってことかな?

 広範囲で黒い粒子と冷気をバラ撒いて、やっと庭にいる四人の見廻りと残り二人の看守をまとめて氷漬けにした。これでだれにもバレず、屋敷に侵入できるんだね。

 その前に、まずは屋敷内の魔粒子と共鳴して、地図を手に入れないと。……べっ、別に羨ましないよぉ?大きい屋敷だからってなに?部屋の数が多くて掃除が面倒くさくなるだけじゃん!オレには小さい一階建てあるいは二階建てで満足できるもん!!

 本音:お金持ちはみな爆発しろ!!


 やっぱりそうか……屋敷の中にもけっこうな数の見廻りがあるけど、なぜか三階だけ見廻りが一人もないってどういうことかな?それに、地下にもボーッ立ちしてる二人とチョロチョロ動いてる一人がいる。

 地下一階もあるのか……まったくお金持ちって無駄な金遣いが好きだな!貧乏なオレにも少しぐらい分けてくれよ!

 と言っても、地下一階の存在が判明したとしても、どうやってそっちに行くのが分かんない。

 困った時は力技で道を切り開く!本当に良い名言だね。だれが言ったのか知らないけど。


 恐怖を与えて一人ずつ尋問するのも良いだが、めっちゃ時間掛かる作業なので、入り口近くにいる二人の見廻りに道案内させておこう。

 静かに扉を開けて、小さい隙間ができたらすぐ中に黒い粒子と冷気を注ぐ。二階のやつらは凍っても大丈夫だから無視。一階の廊下にいるやつらも同じだし、入口近くの二人だけ目と口残してあげるよ。


 ……そろそろ出来上がりのようだな、じゃ堂々と屋敷に入ろう。

 屋敷の中身にまったく興味が無いから、紹介するのを諦める。

 さぁって、看守二号に声を上げられたら面倒くなるので、暫く口を凍っちゃおうっと。

 ……一人目で終わることができたら嬉しいな。


 「緊張するな~オレの狙いはあんたの汚いケツではない。教えてくれ、お前んちの坊っちゃんは地下一階にいるんだろ?で、どうやって地下一階に行くの?」

 「貴様などのやつに教えるはずがなああぁぁぁああああああ――ッ!!」

 「おっとすまん~すまん~、間違って氷柱をあんたのケツ穴にぶち込んちゃった~。でも次はちゃんとあんたの喉を貫くから、よ~っく考えたあと答えてね♪」

 「痛ッ、痛いッ!!わ、わかった、教えてあげるから、二本目の氷柱をケツ穴にぶち込まないでくれ!」

 「ん――――!!?んんんッ!!」

 「うるさい、ぶち込まれたいならあとでやるから、今は黙れ!!」


 看守二号は喉で音を上げる、なにかを言いたいけど、とりあえず残りの目も凍って意識を奪った。


 「んで、話に戻るか。その地下一階に行く方法は?」

 「もっ、もっと近くに来てくれないか?痛すぎて大声で喋れないんだ……」

 「うん、いいよ。でもその前に、試したいことがあるってね。お前のケツ穴って、一体氷柱を何本ぶち込めるのか、オレ、気になります!」

 「えッ?ちょっと待って!?教えてあげるって言ったのに、なんでまだそんなことをするの!?」

 「あんたの悪巧みはあとで付き合ってあげるから、今は先にオレの好奇心を満足させろぜ。」

 「やあっ、やめろ!そんな太いの、入られるわけがない!やめてくれ――ッ!!」

 「大丈夫、痛いのを感じるのは最初の時だけだ。悲鳴が外に漏れないため、氷の部屋を作ろうか。」


 大きい氷の部屋を作り出した、ついてに魔粒子で防音対策した。これで音が漏れる心配もないね。


 「さぁ~、実験を始めようか。ぐへへへへへへッ!!」


 こんなゲスな顔で天才科学者の決め台詞を言い出して、オレ本当に大丈夫かな?



 あっさりと行き方を教えてくれたね、確か四本目の氷柱をケツ穴に打ち込んだあと、まだなにも聴いてないのにアイツが勝手に自白した。

 せっかく五本目の氷柱はもっと大きくて太く作ったのに……

 まぁ、あとでまた似たような実験をしようか。

 地下一階に行く方法について、とても簡単でバカバカしいだな。

 屋敷のホールの尽きに二階へ通じる螺旋階段があるんでしょう、その二つの螺旋階段の間になぜか本棚があって、そこに置いてある本はたった一冊……

 要するに、その本を一回取り出したあと、元の場所に逆立ちのまま戻すと、このように本棚が自動的に左に動いて道を開けてくれる。

 宝箱や扉が開けた時流れた、あの主人公なのにタイトルじゃないシリーズ共通のBGMが頭の中で再生してる。


 もうすぐターゲットと遭遇するから、その前に同じ手段で邪魔者たちをまとめて動きを封じよ。

 二回目だし、過程なんか飛ばしていいよね?答えは聴いてないから。

 おやおや、これはこれは、重そうな鉄の扉だね……拷問室?拷問室しか連想できないですけど……


 「はーい、お邪魔しますー!」


 言ってることと違って、オレは力尽くで鉄の扉を蹴り倒した。

 と、金ぴか坊っちゃんはすごく驚きそうな表情で入り口に見てる。まるでなんでこの部屋のことを知ってるんだ!?と言ってるようだね。

 それにしても……オレはただ軽口で多分ここは拷問室かも知れないぞと思ったんけどさぁ、まさか本当に拷問室だなんて、本当に悪趣味だな……

 鉄の処女とか、苦悩の梨とか、石抱とか、ファラリスの雄牛とか、木馬責めとか、針だらけの尋問椅子とか……他にも色々な拷問器具があるね、中には処刑器具も混ざってるんですけど。

 うえぇ……酷い臭いだな……オレが未だに慣れてない血の鉄臭さと死体の腐臭だ。前のほうは時間をかけばまだいいですが、後のやつはダメ、絶対無理ッ!

 あれ?よく見たら、上にぶら下げてるのって……首輪がつけてる少女の死体じゃないか!?しかも肌色から判断すると、まだ死んだばかりの人じゃん!?

 さすが悪趣味満載の拷問室だ、ますます気に入らない。

 元々はただこいつをぐちゃーッと殺すだけで充分なんだけど、こうなったら簡単に死なせちゃダメみたい。よーし、決めた、オレが考える一番残酷な殺し方でお前を殺すか?


 「だ、だれ!貴様は一体なにもの?!どうしてこの部屋の存在を発見しましたの!?」

 「ええぇ――ッ、ウソォ―ッ?素顔になっただけでオレのことを忘れたの?どんだけ薄情なのよ~。あの日、オレの指はあんたの目、そしてオレの足はあんたの股間とスキンシップしたじゃん~。」

 「はぁ―ッ?なにを言っていますの?」

 「やっぱそっちにとって、この顔のほうが見慣れたか。」


 そっと右手で虚空から馬の覆面を取り出して、左手で作り出したばかりの氷の仮面を持って、悪意100%の笑顔しながら金ぴか坊っちゃんを見つめる。


 「き、貴様は!?ペガサスゥゥゥウウウウ――ッ!!」

 「ほぉ~やっとオレのことを覚えだしたか。<焔よ――>おっと、魔術はさせないぜ。」


 金ぴか坊っちゃんは反射的に身近くにある杖を持ち上げて、魔術の呪文を詠唱し始めたけど。魔粒子が集まってる途端、オレが術式を書き込んだ杖と集まっていった魔粒子をまとめて凍てついた。

 これで、アイツにはもう魔術が使えなくなった。


 「え?なんで!?なにがあった!?どうして魔法が発動してないの!?」

 「いいね~いいねいいね~その恐怖が混ざった驚きな表情は好きだよ。今のあんたは、あんたがこれまでずっと見下してる貧乏人と奴隷と同じようになんの違いもないぜ。」

 「だれが――ッ!!だれが助けに来てくれ――ッ!!なにしてるんだ、早く来てくれよぉぉお――!!」

 「叫んで~叫び続けるのも構わないよ。喉が叫びのせいで潰されたとしても、助けは来ないよ?だって、あんたの護衛たちはみんなまとめて氷人形になったからさぁ。」


 ガラガラッと作り出した氷の礫を手で遊びながら、少しずつ部屋の中に氷の礫をばら撒く。

 同時に身体から冷気を放って、拷問部屋の温度を瞬時で氷点下へ下げた。

 あと少しで、処刑の準備ができるんだ。その前に、まずはこいつを追い詰めないと。

 それにしても拷問具や処刑器具以外にも初めて見た物が置いてあった。台座に置いてる丸い水晶とか、刃がなくて逆に引き金がついてるダーガーの柄とか。しかもなぜかエレプリを挿すためのスロットもある。


 「くっ、来るな!この私をだれだと思っているんだ!?私はフラグティオス王家に縁があるラック家の長男だぞ!ラック家の敵になったら、フラグティオス王家は必ずラック家のために動き出すんだ!だから、私の身になにがあったらただじゃすまさないだぁ!!」


 そう後ろ盾のことを語りつづ、金ぴか坊っちゃんは外見がめっちゃ変な柄に向かって後退してる。

 もしかしてそれがお前の最後の命綱か?オレは優しいから、悪あがきぐらい許してあげるよ。

 と、やっとアイツが変な柄に手で届ける距離まで後退した、あとで絶対に「これで形勢逆転だ!」と言い出しそうだな……


 「フフッ、フッハッハハハハハ――ッ!!これで形勢逆転だッ!!魔法が使えなくなったら、最初から魔法を書き込んだ赤いエレメンタルプリズムを使えばいいんだ!」


 なるほど、直接に魔術を使ったら、出せる前にオレが先に凍っちゃうだもんね。すでに魔術を書き込んであったエレプリなら、それを防ぐことができる。ふむふむ、良い勉強になった。

 こんな時は直接に手を凍ればいいっすか、使い方が見たいし、やらせておこうか。

 と、金色い服の胸ポケットから赤いエレプリを取り出して、すぐ柄と引き金の間にあるスロットに挿した。


 「ほら、喰らえ!私の最強の魔法、ブレイズバーストォォオオ――ッ!!」


 金ぴか坊っちゃんは柄をこっちに向かって、魔術の名前を叫びながら引き金を引いた。

 ……だが、なんも出してなかった。

 やばい……めっちゃ笑いたい、不発だなんて、本当に傑作だな。勝手に自分の精神を追い詰めるなんて。


 「はい~茶番はもう終了~、これからは愉快な処刑タイムに入ります~」

 「来るな――ッ!来るなって言ったんだろか!!私をだれだと思っている、私はぁ!誇り高くラック家の長男だぞぉぉおおお!!」

 「……知るか。とりあえず、処刑がはっじまるよー!」


 服と変な柄を込めて、黒い粒子で金ぴか坊っちゃんを身ぐるみ剥がしたあと、いよいよ始まるんだ。もちろん、パンツぐらいは残してあげたさぁ、汚いもの見たくないし。ついてに手足に氷の手錠をつけてあげて強制的に跪かせた。

 そういえば、黒い粒子ってけっこう便利だね。魔粒子より簡単に操れるだね。

 アイツを中心にして氷の部屋を建ち上がった。天井には下に向かって開けてる氷で作り出した透明の鉄の処女がぶら下げてる、氷だからもう氷の処女でいいや。金ぴか坊っちゃんの足下には分厚い氷の床なので、多分すげー寒いだろ、パンツ一丁だし。


 では、上から水をぶっ掛けます。

 水をぶっかけられたせいで、氷の処女であるアイスメイデンの中に設置した鋭い氷柱は水が溜まってるおかげで徐々に長くなってる。同時に、水を浴びた金ぴか坊っちゃんの両足も氷を接触したせいで、先より吸着されている。

 アイスメイデンは少しずつ下がって、金ぴか坊っちゃんとの距離もどんどん近くなってる。足を動かそうとする金ぴか坊っちゃんだが、足の肌は氷とくっついてるので、動くほど肌が引っ張られて強い痛みも感じる。


 「ひえぇええぇ――――――――ッ!!!!もっ、もう勘弁してください!!どうして高貴なる私がこんな目に遭う必要があるんだ!?」

 「それ、本気で言ってんの?最初っからオレに手を出したのが悪いんだよ。オレはともかく、ミス姉妹たちに嫌な思い出を残して、三人のちびたちを親もどきの餌食にした、他にもまだ色々。」


 どんどん近づいてくる鋭い氷柱を避けるため、金ぴか坊っちゃんはいよいよ頭を下げ、氷の床とくっつき始めた。

 氷の床とくっつくのがやばい!ってやっと意識したアイツは、床から離れようと必死に顔を動いてるが、すでにくっついていたからもう痛みしかないや。


 「まぁ、お前を殺すなんてだれにも頼まれていないよ。これはただの私刑♪そう、ただ、オレがあんたを殺したいんだけだ。」

 「いやだぁぁあああ――ッ!!私はまだ死にたくない!!だれかぁぁあ――、助けて!!お父様ああぁぁあ――ッ!!」

 「で、これを見てるフラグティオスのみんな、こんばんは~」


 金ぴか坊っちゃんにはまた訊きたいことがあるけど、でも今はこっちのほうが優先だね。

 その通り!オレが手を振って挨拶してるのは、この拷問部屋にあること自体、不自然しか感じないあの台座に置いてる水晶玉のことさぁ。

 だって、アイツは偶に水晶玉の方に見ているから、恐らくこれはフラグティオス王家と通信ができる魔術を書き込んだ物だろ。


 「た、助けて――っ!!トリッカさまぁあああああ――ッ!!!」


 尋問する必要もない、自爆してありがとうね。

 ……音声がないし、水晶玉にはなんの画像も映ってないし、なるほど……あっちしか見えないと聞こえないってことか。

 だとしたら、コイツの惨況は生中継してるんだ。


 「多分みなさんは私の名前を知りたくて仕方ないんでしょう、だけれど、教えてあげないよ~。自ら名前を暴くバカっているの?あ、一人いたわ。その人は、今、絶賛処刑されています~♪」


 本当に聞こえるかどうか知らないけど、とりあえず煽る。

 キマイラもどきの大群に暴れまくるという作戦?が失敗した今、堂々と仕返しにくる可能性は低い。

 なので選択肢は一つ、暗殺しかない。

 だけど……暗殺するには、準備が必要なので、今はできない。

 それに、録画は……多分できないから、フラグティオス王家に煽るのはもう良いや。


 「もう話したくないから、これで切るね。そんじゃ、またね~」


 パリンっと、早速でかい氷のハンマーを作って、水晶玉をぶっ壊した。

 さぁ~ってと、金ぴか坊っちゃんへの尋問に戻るか。


 「気になることがあるんだ、正直に答えたら、あんたを殺さないってことを考えてみよか。」

 「ほほほほ、本当に殺さないの!?」

 「あぁ、では質問だぞ。フラグティオスの人以外に、このキマイラもどきの騒ぎを企んだ、あるいは参加したヤツはだ~れだ?」

 「ほっ、ほとんどの人はフラグティオス出身の貴族だ。あぁ!一人だけフラグティオス出身の人ではない、名前は知らないが、奴隷売り場の人、確か……会長と呼ばれる老紳士……」

 「変態ジジィか……理由は大体『これは商売になれる』みたいな?」

 「闘技大会が始まる数日前、なぜか老紳士は急に純度が高い魔氷結晶持ってきて、私たちに売ったんだ。しかも、リフィックスを建ち直すには、多くな人手が必要だから、奴隷も売りやすくなるっと言った!!私たちはその魔氷結晶を使って、大量な人工キマイラを転移できる魔法を書き込んだんだけ!これで良いだろ!?」


 ………………よし、これ以上やばいことが言い出す前に、殺しちゃおうっと♪

 でも変態ジジィも参加したか、これはこれは……やることはまだあるみたいね。


 「考え直した結果、やっぱお前を殺すっか♪ってわけで、ここで死んじゃえ~大丈夫、痛みはちゃんと味わえるようにしたから、ゆっくり楽しんでね。」

 「この嘘つきがぁぁあああああ――ッ!!やああぁぁぁああ――!!やめろぉぉおおおおおお――ッ!ぎゅわあぁぁあえええあああ――ッ!!!」


 アイスメイデンの中にある長い氷柱はと金ぴか坊っちゃんの背中を刺して、ゆっくりと傷口を大きくなってアイツの身体を貫く。その間に彼が感じられる痛みがどんどん強くなって悲鳴もよりうるさくなる。

 一応氷柱が刺した所に冷気を注いでるから、感覚も時間が経つほど失っちゃうだろ。

 氷柱が完全にアイツの身体を貫通したことを引き金として、アイスメイデンの氷柱付きの扉も反応を起き、金ぴか坊っちゃんを完全にアイスメイデンに閉ざそうとして、アイツの氷床とくっついてる肌を無理やりに剥がした。

 そのせいで、氷の床にはけっこう気持ち悪い人の皮が残した……うえぇ……

 直後、アイスメイデンは垂直に立って、金ぴか坊っちゃんは身体が貫かれてる状態で、悲鳴を上げ続けた。

 良い悲鳴だ、でもそろそろこの屋敷から出ないと。あっ、この変な柄は貰っておくね、服の中にある金貨三十枚もありがたくいただこうね。

 変態ジジィのことは……寝たあとにしよ、めっちゃ眠いし。

 んじゃー、良い悪夢が見れるように、おやすみ~あっ、もうすぐ死んじゃうから、痛みを味わってるまま死になさいね♪


☆★★☆


 翌日、解凍した見廻りと看守たちは地下一階の惨況と三階の殺害現場を目撃したあと、急いでリフィックスの警備兵を呼んだ。

 辿り着いた警備兵たちが地下一階で、拷問具と処刑器具より先に赤く染められた大きい氷塊を目撃しました。

 不気味な氷塊を頑張って割った結果、中には氷で作り出した鉄の処女があった。それを開くと、大量な氷柱に貫かれた無様な死体が発見されました。

 全身、鋭い氷柱に貫かれて、死体は穴だらけ。

 死体から流しだした血液は低温によって、氷塊の内側で赤い氷を一層凍ってあった。

 しかも死体の正面には表層の肌が剥がされて、ぴったりと床にくっついていた。

 そう、それはリティキュール=ラック、フラグティオス国内では有名なラック家の長男の死体でした。

 足が曲がって腹あたりに置いたまま、全身大量な氷柱に貫通されて、恐怖な顔で口を大きく開いて、ラック家の長男は亡くなりました。


 同時に、三階のとある部屋に到着した警備兵たちは、ラック家当主、リーカル=ラックの死体も発見されました。

 息子と違って、リーカル=ラックの死因は頭部が何かに射抜かれて、その場ですぐ死亡したという。

 二人を殺害した犯人について、二人があると警備兵たちは判断しました。そのうち犯人の一人は氷を操れるってのをはっきりと分かりました。


 さらに翌日、ラック家の当主と長男が殺害された事件は公開しました。犯人についての指名手配は、名前も外見も分からないから、指名手配することを諦めました。

 同時に、ラック家の後継者について、義理の娘であるアズレール=ラック、十七歳の少女がラック家の遺産を継ぐと決まりました。

もう一度あけましておめでとう!

ってもう一月の中旬じゃないですか!とツッコんじゃダメですよ。


すごく長く書いて本当にすみません……

本当のことを言うと、リフィックス(前篇)はほぼこれで終わることができます。

けど、三章への導入と、二章をまとめるために、まだ一話があります。

そのあとまだ一話/二話ぐらいの幕間があるので、三章はもうちょっと待つ必要があります。


闇へ一歩踏み込んだツカサ、これからは楽しみです。でも期待しないように。

二章のラストは、できるだけ一月にで終わらせてみます。

どうぞ、期待しないまま、待ってくださいね。

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