表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者召喚に巻き込まれた後、いきなり死んだ  作者: アキラメル
第二章 動乱のリフィックス
41/52

闘技大会、三日目③ それはソウジだと言えないなにか

申し訳ありません、約束通り、五月にもう一回更新しました!


三回目は、多分……間に合わないと思います、すみませんです。


 どうも、みなさん、こんにちは。

 ニセツカサです、略してニセッサです。泥棒にゃんこに負けたから、今はこっちがニセモノになってしまった……

 しょぼーん……負けちまった……このオレが負けったとは……ありえるだな。

 レベルは覗いてないからいい、だけど戦いについて経験の差は大きい。まるで最初からこっちの動きを見通したみたいに、次々とオレの行動を邪魔したり利用して反撃したり。完全にあいつの手のひらの上で踊らされている。

 とにかく負けは負け、大人しくその結果を受け取って、敗北からなにかを学ぼうぜ。

 まぁ、オレにとって泥棒にゃんこ……じゃなくて本物のツカサ(今だけ)との戦いはいい経験になった。戦闘スタイルを変える必要があるだな、これからもアイツみたいな魔粒子が見えるヤツと戦う機会も増えるかもしれない。

 だってここは色んな種族がある都市、リフィックスだもん。

 もっと見つかりにくい罠と汚い手を考え出さなきゃ……と言ってもな、そう簡単にはできねえだ。

 雪原や森みたいな場所だったら、また目眩ましと地の利が使えるけどさぁ。なにもないリングでは、罠を隠す所がどこにもないんだ。

 リングごとめちゃくちゃにしたらまだなにかできるが……ん、待って?リングをメチャクチャにしてやる?へっへっへ~面白いことを閃いたぜ。

 先みたいに魔粒子だけじゃなくて、フロティストとしての特性も利用して相手を罠に嵌める。


 休憩してる間に、勇者(実はソウジ)対ライガードとの第五試合も決着をつけたらしい。

 ショックを受けたライガードはまだ立ち直っていないのおかけて、ソウジは簡単にライガードをリングから追い出して、一勝を勝ち取った。現在、ソウジは3ポイントで二位となった。

 ちなみに、今リードしてるのは4ポイントで、試合がすべて終わって観客となったツカサ(泥棒にゃんこ)だ。そして、先のでライガードもこれで終わって、2ポイントで三位にいる。

 あれ?この状況ってちょっとやばくないっすか?オレの戦績って一敗一引き分け、つまり1ポイントしかないじゃん、……どうみても劣勢じゃないかい!

 後戻りはもうできない……決勝戦に行くためには、なんとしても勇者、即ちソウジに勝たなきゃ。

 もうすぐ最後の試合が行う、これもオレが魔粒子と冷気を同時に使う実験でもある。


 「にゃ、今のツーちゃんは上手くできるかにゃ~?」

 「……ッ!?いつの間に!?」


 観客席のトップで意味もなく冷気を使って遊んでいる時、後ろから泥棒にゃんこが話を掛けてきた。

 いい笑顔だなこの野郎!そのピクピクッ動いてる猫耳を触りまくるぞ!


 「なんのことか、まさかわざわざオレにリベンジマッチでもしてくれるのか。」

 「やぁ~退屈だね、ちょっとにゃに構ってくれツーちゃん。」

 「ツーちゃんと呼ぶな!氷漬けてやるぞ!」

 「冷静ににゃれ~にゃは忠告しにきたさぁ~あの勇者というやつについて。」

 「忠告……だと?なにを言いたい?」

 「あいつは怪しいだにゃ、殺す覚悟で戦え、じゃにゃいとツーちゃんは死んちゃうよ。」


 はぁ?ソウジを殺す気で戦わないと、逆にこっちが殺されちゃう?どういうこと?


 「おい、お前は何を言ってる――」

 「ネコパンチッ!」

 「ぐはっ!痛えッ!なにをして――いない!?」

 「にゃはははは~このまま悩めばいい、いずれツーちゃんもこれが分かるにゃろ。」


 氷で空中に足場を作って、猫人間らしく高笑いしながら逃げた。

 一番気になる所で逃げるなんて、質が悪い猫だな!


 『観客のみんな様、楽しんでいましたよね?もうすぐ本日最後の試合、第六試合が行いて、決勝戦に行くチケットを受け取る二人が現れるんので、どうぞお楽しみに!』


 気になるのもどうしようもないから、とりあえず心の準備をしよ。

 これは色んなものが使える、ソウジとの喧嘩だ。



 『みんな様、お待たせしました。これから第六試合が始まります――みたいな前置きはもう要らないでしょう。両選手もすでに戦えを始まったので、では、さっそく観てみましょう!』


 軽々しく実況すんな!こっちは守りだけで精一杯なんだよ!

 速さ自体は泥棒にゃんこに比べないが、アイツがロングソードで襲い掛かってきたコンボ技が止まる気がまったくない。

 最初は剣を高く持ち上げて切り落としてきて、そのあとは左または右側からの斜め切りで攻めてくる。もしその斜め切りを避けたら、瞬時にロングソードを逆手持ちにして刺してくる。しかも、よりによって心臓を狙ってる。

 いや、それだけじゃない。アイツは、ソウジは最初からオレの心臓と、他の要害を狙ってる。


 「…………敵、殺す。」

 「待ってって言ってんだろう!オレはただお前と――ちッ、聞いていないかよ!」


 オレに休む時間を与えず、チャンスがあったらソウジはすぐロングソードで斬ってくる。

 アイツの性格が完全に変わったじゃん!性格だけじゃない、ソウジのやつはオレの攻撃を躱す気がまったくない。

 始めはオレのフェイントが見破られたかと思ったけど、こっちが攻める攻めるほど徐々に可怪しいと感じれる。

 普通の人はナイフが刺してきたら、怖くて反射的に避けちゃうが、ソウジは違う、アイツはまるで恐怖という感情が切り離されたのように行動してる。避けるじゃなくて受け取る、生身で。

 彼はオレの武器と動きを見ていない、アイツが見つめてるのはどこを斬って刺したらオレを殺せる所、即ちオレの要害だ。


 可怪しい……今まで戦ってた人たちも相当変なやつだが、目の前のソウジはもう可怪しいだけで説明できない。

 オレは一体……だれと戦ってるの?

 ソウジに見えるが、中身はソウジではない、まったく別のなにかだ。

 なぜ泥棒にゃんこがオレにソウジを殺す覚悟で戦えと忠告したのか、なんだか分かるようになってきた。


 と、考えてる途中、ソウジ……じゃなくて、ユウシャがまた逆手持ちのロングソードで刺してきた。オレもバカじゃないから、さっと右足を上げて蹴り技で防ぎた。さらに、押し返した瞬間に左足での回し蹴りでアイツのロングソードを蹴り飛ばした。

 これでもう使える武器がない!武器がなかったら、お前はもう一撃でこっちを倒せない!


 「さぁ、やっとこっちの反撃だ――危ねえッ!」

 「……新しいソード、ロスト確認、もう一本、出す。」


 ショータイムだと思ったら、いきなり剣が飛んで来たから、慌てて避けたけど、ユウシャの手から白い魔術陣を展開して、中からまたロングソードが出てきた。

 えええぇ!ウソ、リウスと同じく武器が収納できる魔術なの!?まさかエレプリが使える特別製なやつじゃないよね!?

 スロットがない、なんだ~ただのソードかい。

 エレプリが使えるソードだったら、奪ってくると企んでいるのにな。


 「……敵、殺す……!?動けない……!」

 「剣を取り出してる間に、オレはこっそりとお前の足を凍てついたのさぁ。新しく取り出した剣を、もう一回蹴り飛ばしてやる!」


 後ろからダガーを取り出して、走りながら密かに魔粒子をバラ撒いて、反抗しそうなユウシャの剣をまた蹴り飛ばした。そして、今回はオレがダガーで刺してきた。


 「……!?おい……ウソだろう!?」

 「……反撃、開始。同時に、剣の再召喚を行う。」

 「……ぐわッ!!」


 刺してきたダガーを、左手で受け取った。わざとオレのダガーに刺された!

 オレはちょっとパニックになった、その隙にユウシャはもちろん見逃せず、急に頭突きで攻めてきた。痛いから目を三秒ぐらい閉じたけど、一瞬で再び剣を魔術陣から取り出して、目を開けた時もう剣が目の前に来たのですぐ避けたが、まさか右手が斬られちゃった。

 いつまで迷うつもりだオレ!アイツは本気でオレを殺すんだ、ならばこっちも殺す気でやらないと!

 例えアイツは、ソウジで、オレの友だちだとしても!



 『戦況は徐々にペガサス選手の劣勢に変えて行く!一本はまだ足りず、まさか勇者選手がもう一本の剣を取り出して、二本の剣で再び猛攻撃を展開します!これによって、ペガサス選手は反撃できず、防御するでも傷跡がどんどん増えています!』


 チクショウッ!ただでさえ一本のロングソードは厄介なのに、二本まで増やして攻撃パターンが多くなってさらに面倒くさくなった。

 一本目の剣を振り落としたら、次に二本目が横や斜めや回転して斬ってもありえるから、よって次はどこから仕掛けてくるのがまったく予想できない。

 完全に避けるのが無理なので、ダメージを最小限まで抑えた。


 「今だ!貫け、氷の針よッ!」

 「……無駄です。」


 先にリングの床に仕掛けた魔粒子の罠を氷の針に変えて発動したが、見えないはずのユウシャがまるで罠が見えるのように上手く鋭い針を躱して、左側に回ってまた攻めてくる。

 また生身で受け取るかもしれないから、服から魔粒子に包み込んでたナイフを取り出してユウシャに投げ出した。

 そして、オレの予想通り、飛んできたナイフをユウシャはロングソードを手放して左手で掴み取った。


 「……だから、無駄だと言ってる。」

 「知ってる、そのナイフもう要らないから、手土産としてあげるよ。凍りつけぇ!」


 アイツに掴み取られたナイフの柄から始まって、氷は徐々に速度を上げてユウシャの左手を凍る。

 それを阻止するためにユウシャは右手で取り外すつもりだが、させないよ!


 「氷よ、針になって、砕け散れ!」

 「…………!?」


 突如、ナイフを包んだ氷は防御態勢に入ったハリネズミのように刺々しくなって、次に針爆弾と化して砕け散った。

 砕け散ったナイフと一緒に、ユウシャの左腕も吹き飛ばされた。爆発のせいで四散した血肉が単色のリングにちょっと深くて新鮮な赤色をつけた。高いところから見ると、飛び散った血肉はまるで花のようだろう。

 美しく形容したけど、実際はすごくグロいんだ。司会も観客も全員一言も言えず、絶句となった。


 「………………」


 なにより可怪しいのはユウシャ本人だ。

 左腕が爆散されたのに、悲鳴一つも上げず、ただ無くなった左腕を驚いた顔にして無言で見つめてるだけ。湧き出してきた血もリングで血溜まりとなった。

 痛みに慣れたのか?いや……慣れたなんか簡単なもんじゃない、あれはどう見ても痛みを感じないか、あるいは痛みに対して麻痺しちゃったんだろ。

 やべぇ……こわい、怖くなってきた。

 アイツの……感情と感覚がない人形みたいな顔に恐れを感じた。


 「……終わったか?」


 もうお終いってことか……腰を低めに下ろして、残りの右手で剣を構える。ソウジをしている得体の知らない何かが、ようやくオレを殺すべし敵として認識した。

 嬉しいね、排除すべしモブではなく、殺すべし敵になったなんて、ますますその正体が暴き出したいじゃん。

 恐怖と累積したダメージのせいで身体の震えは止まらないが、それでいい。選ばれし者じゃないから、オレの願うことはすべて現実にならないだろう。まぁ、なる必要もないし。

 オレが今やるべくことは、ユウシャを殴り倒す。


 「……風よ、速さを上げろ。ウィンドステップ」

 「ご丁寧に風の魔術も使えやがって……だが、させない!凍てつけェ!」

 「……!?」


 呪文を詠唱して、アイツの足下に緑色の魔術陣が展開して、速度を上がる魔術を使うつもり。それを阻止するために冷気を放ってユウシャの足下に集まる魔粒子を氷漬けにした。

 泥棒にゃんこと戦っていた時、偶然に使いだした技は、ちゃんと二回目を使い出すことができるなんて、本当によかった。

 おかげでユウシャは一瞬驚いた顔にして、動きが鈍くなった。

 その隙を逃さず、オレは二本のダガーで攻撃を仕掛ける。

 爆発四散になった左腕は……運営側の人たちはなんとかできるだろ。今はできるだけ早くユウシャを無力化するため、残りの右腕を切り落とす。


 「……殺す!」

 「無駄だ!反撃するのをさせねえ!」


 ユウシャが右手を持ち上がった瞬間を狙って、その方向に氷ブロックを作り出す。オレが作った障害にすごい力でぶつかったせいで、アイツが持ってる剣が手から落ちた。

 残した右腕、もらったあああぁぁあぁあああ――――ッ!!


 「…………ここはどこ?ひ、左腕ッ!?僕の左腕が無くなった!?」

 「……!?そう……じ、なのか?」

 「……隙、いただくッ!」

 「くっ、この野郎!!」


 一瞬、オレの目に映ったのは右手につけてる手作りの茶色い手縄。それはソウジがあいつの彼女光流碧(みつるあおい)にもらった大事な誕生日プレゼントだ。

 ソウジのように喋って、しかもあんなものまで見せたせいで、オレは戸惑って振り落としたダガーを空中で止めた。動揺させる手としては古いけどかなり効いてるな。隙があったから、ユウシャは遠慮なくオレに頭突きを一発奢ってくれた。

 頭突きの衝撃によって後ろに二三歩下がったが、まだ終わっていない!ダガーで振り落としてきたロングソードを弾いたら、オレの勝ちだ!

 あれ?身体が、重い……しかも思い通りに動けない……

 くそ…ライガードの全力パンチと泥棒にゃんこのトライアルキックによって累積したダメージが……よりによってこんな大事な時に……嫌味でもほどがあるぞ!!

 精神がミスターGのようとしても、身体はまだそんなレベルに辿り着いてないだな……


 『そっ、そこまで!ペガサス選手、立ったまま気を失ってしまって、戦闘不能になりました!よって、最後の試合、第六試合の勝者は……勇者選手だああああぁぁあああ!!』

この試合でやっと一勝を取れると思った人は何人いるでしょう?

とりあえず、三日目もあと一回で終わります。

次回は三日目の終わりと、闘技大会の四日目への前置きです。

6月に更新するかもしれないので、どうぞ期待しないように、待ってください。


PS:深海の楽土はとても楽しかった。

いつかまた秒速44本さんに会えるといいですね(素材の意味で)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ