闘技大会、二日目② vs指輪の魔術使い
1
「もうアンタの命令通りに、俺は棄権したぞ。さぁ!早くレレイとセリスを返せ!」
「おい、オレを揺れんな!ああぁああああーーえ?」
「…………えぇ?」
「うっかりして、撃っちゃった。テへ☆」
ヒーランが焦ってオレを揺れてる最中、指にある閃光弾の固定を忘れて、つい普通に撃っちゃった。
空に浮いてる眩しい青い光を見て、ヒーランの顔も一緒に青くなった。本当に青ざめた顔になったわ。
「――――――――――――ッ!!」
もうちゃんとした悲鳴も出せないか……やばい、遊びすぎだ……
多分ヒーランの脳内で、いろんなことが同時に起こっているだろう。
「魂が出ちゃったぞ、早く身体に戻って、そしてあっちの観客席を見ろ!」
「――――――――――ッ!!!」
今度は逆に嬉しすぎて、喜びの叫びもまともに出せないのか……
どんだけ面倒くさい男だよ……まぁ、ヒーランがこうなったのもオレのせいだけどね☆
オレが指している観客席には、ヒーランの妻と娘であるレレイとセリスだっけ?あとガスと一緒にこの試合を観てるぜ。途中に気づいた。
とりあえず、一件落着ってことか?
「アンタはなにものだか知らないが、とりあえず、俺に一発殴らせろ!」
「なんでだ!?つーかどう見ても今やることじゃないだろう!?早くレレイさんとセリスちゃんの側に行って慰めろや!誘拐騒ぎはさき終わったばかりだろう!?もし本当にオレを一発殴りたいなら、夜にやれよ!そん時は負け犬たちの遊び場で殴られてあげるから!」
「よし、わかった。アンタを殴るのはあとでする。レレイ――、セリス――、待ってて――!!お父さん、今来るよおおおぉぉおおーー!!」
やっとあっちに行ったか……ある意味ライガードより手強い親バカだな……妻への愛も含めてるし。
それにしても、夜に一発殴らせてやると、ヒーランと約束したけどさぁ、オレ、ヒーランが殴ってくる時、絶対に避けないと一言も言ってないよ?
だから、オレは大人しく殴られるはずがない。
オレ二戦目やらないと行けないけど、まだ始まっていないし、この三日月のペンダントをちびちゃんに返しに行こう。
人探しが本当に苦手だよな……上手なやつは一分で探したい人や物を見つけるけど、オレは五分あるいはそれ以上の時間をかかって、やっとヒーランたちを見つけたわ。
やれやれ……だからあの泥棒猫に逃げられたか……
ヒーランは娘さんを抱えて高い高いを遊んでいる、それを隣で温かい目で見守っているのはヒーランの妻であるレレイだっけ。あれ?ガスはすっげー不機嫌そうな顔をしてるけど、なにがあったかな?実の妹の夫に説教したいけど、そうさせるタイミングがなかなか見つけられないのが理由かしら?
うわ……生々しい修羅場が目の前に上演中だ。邪魔しないように、逃げよ?
「あッ!お兄ちゃんがかえってきた!」
ギグッ!曲がり角にちゃんと身体を隠したのに、なんでちびちゃんにバレだの!?
髪か!?やはりオレの白髮のせいか!?
どうやらもし変装する必要がある時、顔や服装だけじゃなくて、髪の色が違うかつらも用意しないと……
リフィックスって怖え……簡単に変態に遭えるなんて……でいうかやっぱ変態しかないのここ!?
「お兄ちゃんおかえり~それでかった?」
「かった?って、別に買い物に行ってなかったけど?」
「さき、お父ちゃんとたたかったですよね、お兄ちゃん!それで、お兄ちゃんがかったの?」
「ち、ちちちち違うよ……お父さんと戦ったのは、別の白髮だよ。ほら、お兄ちゃんあんな趣味の悪い仮面を被ってないでしょう?」
自分が作った氷の仮面を自分で趣味悪いとツッコんちゃった……ちょっと傷ついた……
バレてないよね?いくらちびちゃんは白髮(白いものかな?)にこだわる変態になる素質があるとしても、まさかこれでバレるとは、ありえんっすよ~
「お兄ちゃんのにおいと同じですけど~♪それに、お兄ちゃんのキレイなカミはちゃん~と、覚えていますよ!えっへん!」
し、しまった――ッ!ちびちゃんの半分は狐の獣人だと、すっかり忘れてしまった!!
このちびちゃんは匂いで人を区別できるんだ!
「だから、お兄ちゃんかったよね?」
「えっと……えぇぇっと…………」
どうしよ……ちびちゃんが観た真実を正直に言い出すか?それとも、こんなにピュアな子供に嘘をつくのか?今、絶賛悩んでいますから、だれか、アドバイスくれて!
だって……どっちにしても、あとは嫌な思いしか残ってないじゃッん!!
あちらに立ってる、アンタが負けたと言え!と、視線でオレを脅しているミスター親バカ二号が、こっちを睨んでいる……まるで娘に自分の黒星を知られたくないように必死してる……己のイメージのために。
簡単にまとめると、娘に言ったらぶっ殺すッ!
でも嘘をついて、ちびちゃんにバレたら、ネタとしてオレを脅して髪を彼女が好きなように遊びそうな気がする……これもある意味嫌だ……
真実を言うべきか言わないべきか、それが問題だね……
「お父さんがもう疲れて、勝利を譲ってくれたから、勝ち負けなんかはないよ。なので、お兄ちゃんは勝ってないし、お父さんも負けてないですよ。」
大人らしい曖昧な返事をあげた、半分は真実で半分は嘘だけどね。
「そっか~♪じゃあ~、オマモリはきいたね♪」
「すごく役に立ってたぜ、本当にありがと~」
特にヒーランに対してはすっげー効いたわよ。
ヒーランは親バカで本当によかったぞ。
「じゃあ~カミをさわらせてぇ~」
「なぜそうなるの!?」
「オマモリ、かしたからね♪」
そういえば、ペンダントを受け取った時、ただで貸してあげるみたいな言葉って、ちびちゃんは一言も言ってなかったっけ……
しまったッ!!ちびちゃんにはめられた!!
この娘、大きくなったら絶対すごく頭が賢くて、沢山な男を弄ぶことができる女性になれるよ……恐ろしい娘……
あっちも怒りすぎて今でも爆発しちゃいそう……娘がオレにくっついてそんなに悔しいかい?とりあえず、あいつにしか見えない角度で、勝った!と自慢してるゲス顔にしよぜ。
「お帰りなさい、、そしてお疲れ様でした、ディケイさん。」
「おーっ、帰ってきたな、ディケイ。」
「ただいま戻りました。」
「ね、あなた、彼は誘拐犯の手かた私とセリスを助けたディケイですよ。あなたが雇ったと聞いたけど、すごいですねあなた!ありがとう♪」
「それについて、認めたくないが、居ないでもちゃんと夫としてレレイとセリスを守ってるのが、本当によくできたぞ、ヒーラン。」
「…………え?あっ、そう、そういうことだ。」
あっ、こいつ、否定しないうえに調子に乗りやがったな……
ちょっと、ちびちゃん!望み通りおんぶしてあげたけどよ、オレの髪を指でぐるぐる遊ばないで!
「改めて、僕の名はディケイ、闘技大会で使ってる名前はペガサスです。」
「よろしくお願いします、私の名前は――」
『ピンポンパンポーン、運営からのお知らせです。ただいまフォースラウンドが終わりました、だけど、急に棄権した選手が多すぎていたせいで、間もなく、フィフスラウンド、即ち今日のラストラウンドが行ないます。なので、ペガサス選手と指輪の魔術使い選手、二人とも早くリングに来てください。』
わざとよね?ヒーランの妻と娘が自己紹介したい時だけ狙ってるよな、どんだけオレに名前を知らせたくないの?もう知ったけど別に気にしないぞ。
でいうか、指輪の魔術使いって、だれ?リウスじゃないの?
「どうやらまた行く必要があるようですね、私たちの自己紹介はまた遅れないと。」
「行ってこい、ディケイ!」
「お兄ちゃんいってらっしゃ~い!」
「いやいやだけど、頑張れ、ペガサス。」
本当に嫌々な顔してるなコラァ、オレが負けて欲しいんだろう?
だったら、あんたの思い通りにならないように、次のラウンドも勝ってやる!
そして、二位の賞金を手に入れる!じゃなくて、えいー鬱陶しい!ミス姉妹も助けるから!
2
『いよいよ本日最後の戦いが始まります!沢山の棄権者が現れたのはびっくりしましたけど、今、次の日に突入できる選手はすでに三人決定しました。ツカサ、ライガード、あと勇者選手です!この戦いで最後のひとりを決めるので、どうか最後まで観てください!それでは、まず登場するのは、この方です!』
さぁ~って、オレの出番か。
やっぱり氷の仮面は危ないから、また白馬のお面を使おうか。
指輪の魔術使いって、一体だれだろう?名前から聞くと、リウスじゃないらしいね。
そもそもオレ、リウスが登録に使った名前なんか知らないし。
どっちにしよ、今回はもう汚い手を使えないので、勝つための小細工を考えよ。
『エントリーナンバー600、またどのような汚い手段で勝ち目が大きいヒーラン様に勝ったのは、証拠がないから証明できないけれど、彼の存在自体がすでに嫌われ者になった。そんなやつは、時にキモい白馬のお面、時に趣味の悪い氷の仮面を被ってる、ペガサス選手です!』
この司会を殴ってもいいっすよね?
とはいえ、悪意を込めた紹介文も、観客の声がさらに大きくなったブーイングも、そろそろ慣れてたオレって、心の汗が……
オレに応援する観客がいないのかな?一人でもいいからよ!応援してくれ――ッ!!
『――彼の相手は、指輪を媒介として使って、いろんな魔術を使いこなした、ヌメロウォルから来た若い魔術使い、エントリーナンバー257、指輪の魔術使いイイイぃぃイイイ――っだ!』
指輪の魔術使いってまじで登録用の名前なの!?ただの称号だと思った!
どんなやつが来るんだろう?ちょっとわくわくどきどきし始めた。
「…………………………」
「フシー!?ヒヒぃ、ヒヒぃイイイイフシー!?(ハッ!?ウソだろう?でいうか……正気なの!?)」
お巡りさあああぁああ――ん!早く来て、めっちゃ怪しい者がリングに上がったよ!!
あっ!今のオレのかっこうも完全に不審者しか見えないじゃん!もしお巡りさんがまじ来たら、オレも連れ去られちゃう!
ショッカーのような黒い覆面を被ってるから、顔が全然分からない。黒い半袖パーカーの中に変な十字架らしき柄がついてる白Tを着ていて、灰色のズボンにベルトを着用していて、なお左右に指輪みたいなものが合計十二個をついてる細いフックベルトを二枚ぶら下げてる。
両手の指にもいろんな指輪をつけてるし、さすが指輪の魔術使いってことか?
それに、魔術使いってことは、魔粒子が見えない普通の人間か?
「よろしく……では、はじめましょうか。」
「ウヒヒヒヒィィィぃイイイイ――ッ!!(なんの意味もない、ただの鳴き声)」
『それでは、フィフスラウンド、ペガサスvs指輪の魔術使い、はじめッ!』
オレと同じ加工音声か……どんだけ人に知られたくないんだ!?
でいうか、その格好、だれを真似してるの?ドラゴンを身に宿ってる魔法使いか?それとも大量な手下たちが虐殺され、本人もクリスマス当日で死んちゃったあの○ロモンさんかな?
とりあえず、先攻フラグを怯えずに、もらったああああぁぁああ――ッ!!
素早く黒いベストから投げナイフを三本持ちだして、一本ずつショッカーマスクに向かって投げる。同時に強く地を蹴って走りだした、魔粒子全開で。
迎え撃ちとして、ショッカーマスクもなにかを早口で呟いて、左手の中指をまっすぐ伸ばして、それにつけてるオレンジ色の指輪からいくつの幾何図形で作り出した魔術陣を展開して、火の玉が飛んできた。続いて人差し指の薄水色の指輪と、小指のミント色の指輪と、薬指の紅褐色の指輪から順番的に水の塊、空気の塊と、土の塊がどんどん撃ってくる。
しかも違う方向から襲ってくるって、逃がすつもりないだな。
足下の魔粒子を一気に噴出して空中へ逃げたら、一直線に飛ぶはずの魔術弾が急に垂直に方向を変えて追ってきた。
げっ!まさかの追尾弾とは……四つまとめてぶっ潰してやるよ!
四つの魔術弾が再び一直線になった瞬間を狙って、ベストに隠れた投げナイフをもう一本投げ出したが、魔術弾たちが回転し始まって、真ん中に丁度いい穴が出て、オレの投げナイフがハズレた。
そうくると思ったから、方向転換のために、すべての投げナイフの鐔らしき所に四つの魔粒子の塊を十字型に設置した。さらに、加速のために、柄の頭にも塊をひとつセットしたさぁ。
なので、帰って来い!そして、魔術弾を貫け!
「フシー、ヒヒヒィィィイッヒヒヒ――ッ!!(思い知ったか、バカモンが!!)」
貫けた魔術弾たちが起こした爆発を無視して、嘲笑いながら戻ってきた投げナイフを掴まって、魔粒子の噴射により空中からショッカーマスクに近づく。
と、言いたいが、実はちゃんと掴むことができなくて、手で掴んだ瞬間、急に手が滑ってナイフを落としちゃった。
ショッカーマスクは新たに魔術陣を展開して、再びホーミング弾を撃ってくるつもりだけど、させるかッよ!!
「フシいぃぃいいいー、ヒヒぃイイフシー!(行けッ!方向を変えて加速しろ!)
最初に投げ出した三本のナイフと、さきわざと落とした投げナイフが一斉にショッカーマスクに狙って方向転換して、柄の頭からすごい勢いで魔粒子を噴出して加速した。
同時に、オレも服から五本目の投げナイフを取り出して、あいつが避けるために後へ動くのを予想して、斜めに投げ出す。
どうだ!合計五本のナイフが違う方向から飛んで来るよ、避けるものなら避けてみろ!
「……あまい、あれは僕が作った蜃気楼だ。」
後退するところか、オレのナイフがなにも刺せずに、ショッカーマスクの身体を通した。
あいつの声しか聞こえないが、姿はまったく見えん。
はずしたナイフは勿体ないから、とりあえずその上に付着してる魔粒子の塊の形を変えて、最初に投げ出した三本を空中で凍結する。これであとでも再利用できるんだぜ。
ん?うっかり落とした四本目と完全に目標を狙ってない五本目はどうしたって?別に五本目は外してないさぁ、あれが狙ってるのはショッカーマスクではない、わざと落とした四本目だ!
五本目は四本目の柄を斜めからあたって、強制的に四本目の方向を変えて、さらに魔粒子の噴出により微調整して、再び加速したあとオレの元に戻ってきた。残した五本目は前のと同じ凍結して空中に止まる。
残した問題は、どうやってあの臆病やろうを見つけるのか……な~んてね、オレには探知スキルがあるんだ!
どれどれ~あれ、赤い点が白い点であるオレと重ねてるぞ……ということは、真下かッ!
「ヒヒぃ、フシーフシー、ヒイヒフシ―ッ!!(行くぜ!フロストスターダストッ!!)」
『おっと、ペガサス選手の周りに鋭い氷粒がたくさん現れたぞ!彼は一体、なにをするつもりでしょうか?』
決まってる、相手が見えないなら、リングと一緒にぶっ飛ばせばいいじゃん!!
んじゃー、さっそく星となれ――ッ!!
『こ、これは!まさに逃げ場がない、氷粒の雨だ!指輪の魔術使い選手はこれを破れますか!?な、なんとオオォ!あれは傘だ!氷粒の雨に対して、指輪の魔術使い選手は焔の傘を開きましたぞ!だけど、これじゃペガサス選手に自分の居場所がバレちゃう!』
ちっ!だから炎使いは面倒だコラァ!大人しく蜂の巣になればいいのに!
でも、これでやっと近接戦闘ができるぜ!
『ペガサス選手がまた動き出した!でいうかまた投げナイフ!?まだ何本持っているの!?』
二本のダガーを除いたら、答えは八本じゃ!
あいつのてっぺんは焔の傘のせいでただの死角となった、今のうちに突撃だ!
魔粒子で使い捨ての足場を作って、強くそれを蹴ったあと穴だらけのリングに戻ったあと、一気に右足で強い蹴り技を使い出す。
「無駄無駄、あなたの蹴り技では、戦闘員も倒すことができないですよ!」
「シイイイああアぃ―ッ!?(バカな、ありえん!?)」
「僕の『盾』の前には、スピードアタックは通じないです、もちろん、あなたが得意な不意打ちもね。」
「フシーイイイィィィイ、ヒィィィぃイイューん!!(ちぃーっくしょう!オレはもうなんもできないんだー!)」
「だから、早めに降参しましょう。」
『馬の鳴き声なのに、どうして指輪の魔術使い選手との会話が成立できますの!?なんで話が分かることができますの!?』
自信が持ってるね、それは良いことさぁ。
そんなやつの自信を粉々まで潰すのが、オレ大好き~
オレの不意打ちが効かないんだって、その身で味わうが良い!
「くっ!ナイフだっと!?なんでブーツからナイフが!?」
『なんということだあああぁああ――ッ!ペガサス選手のブーツから、一本の投げナイフがバキュンと飛び出してきたぞおおおぉお――!!命中してないが、確かに盾を突破して、指輪の魔術使いのマスクに傷跡をつけていた!』
投げナイフが合計八本持ってると言ったけどよ、全部ベストの中に隠したとは一言も言ってないぜ。
一本は奥の手としてブーツの横に貼り付いているのさぁ、しかも盾を突破するためにはじめから魔装化したんだ。そして、好きなタイミングで弾丸のように射出することもできるぜ。まさに不意撃ち!
だから、ブーツはちょっと可怪しいデザインに見えるが、バレなきゃどうでもいいや。
「ヒイイヒヒいい?ひひヒィィヒャヒャヒヒヒイイぃぃいいい――ッ!!(オレのなにかが効かないんだって?先オレよく聞こえないんだ、もう一度言ってみぃ!<ゲス顔>)」
「本当、予想外ですよ……」
「フシーフシー、ヒヒィィ―ン?(そのマスク、もう使えないだろう?外したらどうっすか?)」
「ははぁッ、いいですよ。代わりにあなたも白馬のお面を取り外したらどうですか、ディケイさん?」
ショッカーマスクの背後には、昨日、知り合ったばかりの銀色のミディアムパーマで、シスコンお兄ちゃんじゃないか?
ウソじゃろう……?ますます勝ってない気がするわ、リウス相手じゃ。
3
「いつ気づいたの?変装はちゃんとしてたはずなのにな……」
一応、馬面のお面を取り外して、謎の空間に収めたけど、とあるマニアックなやつにバレたくないから、氷の仮面は被っていた。
正直なんでバレただろう?ライガードにもバレてないのに……
『指輪の魔術使い選手に続いて、ペガサス選手も馬面を外した!だけど、代わりに趣味の悪い氷の仮面が現れました!本当にしつこい、どんだけ素顔を見せたくないの?まさか、彼はただの不細工か!?まぁ、指輪の魔術使い選手は爽やかなイケメンだから、コンプレックスするのも当たり前ですよね!』
よし、わかった!そんなにサボテンになりたいか?まっ先にあんたを蜂が住んでもいいサボテンにしてやるよ!
だれが不細工だ!確かにオレは雪の精霊たちにもツッコまれるほど女の子にモテない、だがオレは決して不細工じゃないんだ!!
「服は昨日はじめて会った頃と同じですよ、服じゃないとまじで当てることができないぞ。」
「あっちゃ……やっぱり別の服を買えばよかったな……」
「で、一回戦は僕の負けたけど、二回戦しますか?」
「んじゃあ、特別なルールでも使おうか?」
「武器と魔術、あるいは魔法はそれぞれ一種類しか使えない、これで行きましょう!」
「面白いじゃん、オレの武器は今持っている全部だ、そして魔術と魔法は使わない、ただ最初から使ってる操るのテクニックだけ使う。リウスのほうは?」
と、口より先にリウスの手が動き出した。左手の中指につけてるオレンジ色の指輪を外して、白い指輪に代えたあと、すぐ白く輝いてる魔術陣を展開した。
魔術陣の中から銀色と黒色でベースにした槍っ――かな?それともトライデント?だって、槍先の左右に、逆方向に向いてるなにかを装填できるスロットらしいものがあるだ。
すげー変な槍だな……まさか以前戦ったエリスが持ってるあの三本一体の武器、三重と同じトリックがあるもんなのか!?
ちょっとそれを警戒する必要があるね……
「僕の武器はこの槍と、二本のエレメンタルプリズムで良い。魔術はね…右手の人差し指につけてるこの指輪で決めた。」
赤と緑、二本の直方体プリズムをパーカーから取り出して、槍のスロットに装填した。
可怪しいな……絶対になにかあるよな……考えるのも面倒だし、そのプリズムがマクシマム○ライブを使い出す前に、リウスを倒そう!
ナイフを収めて、腰の後ろに携えてる二本のダガーに切り替えて、逆手持ちで戦闘態勢にする。
「一回戦はちょっと油断しましたけど、今回は負けませんよ、ディケイ!」
「全力でかかってこいや、リウス!」
『ペガサス選手と指輪の魔術使い選手、それぞれ武器を構えて睨み合いを始まった!やっと全力勝負をするつもりですか!?』
早口言葉を言うみたいに、リウスはハイスピードで呪文を詠唱して、目でその白い魔術陣を捕捉できる時、眩しい光と煩い騒音がオレの視覚と聴覚を十秒ぐらい奪い取った。
クソッ!まさかのスタングレネードだと!?なんでこんな魔術が持ってるの!?
どう見てもチートじゃん!!
ぐっ、どこ?どこにいるだ!?
「よし、これでもらいました!」
後から殺気が伝えてきた、背後に居るか!
右手のダガーを背中に向けたら、ギンとなにかとぶつかった手応えがある。
リウスは近くにいる、ならば!
『ペガサス選手がいきなり跳んできて、身体を回転して二本のダガーで攻撃をしかけた!』
「残念、僕に取って、槍は投げるものですよ。」
『だが、彼の攻撃は当ててなかった!なぜなら、指輪の魔術使い選手は彼の背後ではなく、前方にいるんだ!!』
槍を投げ出した陽動作戦か!よくやったが、まだ終わりじゃねえぞ!
確か、今オレの近くにあるのは……二号のナイフか。
身体を回すには、右手のダガーはちょっと邪魔だな、上に投げろっか。
『なんだぁ!?ペガサス選手、自分のダガーを捨てただと!?指輪の魔術使い選手のパンチはもうすぐ届いてきたのに!』
「諦めた?違う……ディケイなら、まだなにかがあるはずだ。」
今だッ!解凍しよ、そして加速しろ、二号ッ!!
『な、ナイフが急に飛んできたあああぁああ!!ペガサス選手の後近くに凍結されたはずの一本の投げナイフがいきなり解凍して、凄まじい速度でペガサスの上方に飛んできたぞ!だけど、指輪の魔術使いに狙っていないじゃないですか!一体なにをするつもりだ!?』
「ダガーを狙って、また弾き返すことを使って、二段攻撃をしかけるですね。だが、後退すればなんの問題もありませんですよ。」
ギンッと、二号ナイフがダガーとぶつかって、別々の所に弾き飛ばして、リングに刺したみたい。
さぁ~てっと、視覚と聴覚もそろそろ完全に回復したし、今度はこっちが攻めてくる番だ!
「いやぁ~騙されて本当によかった、おかけて視覚と聴覚は元に戻ったぞ。」
「あっちゃ……罠ではなくてただのウソでしたか……これは一本取られたね。」
「それにしても……あんたの槍、なんで空に浮いてるの?でいうか、槍先が灼熱の焔を纏っているっすけど!?魔術は一種類しか使えないじゃん!」
「んん、違うよ、魔術は一つしか使ってないよ。僕の槍がこうなったのはエレメンタルプリズムのおかけですよ。風と火の属性を槍に付与する、しかも自分の生命力を消費しなくても発動できる。ある意味これは簡易型のエンチャントです。それに、エレメンタルプリズムはただの道具です、魔術ではありません。」
「ちょっと!狡くない!?でいうか、すげー欲しいッ!!どこで買えるの、あんな変な武器とプリズム?教えて、リウスぅ~!」
「残念ですが、僕は知り合いにもらった物でね、何処で売ってるのか、僕も分かりません。」
「じゃあ!あとでその槍のことを詳しく教えて!」
「いいですよ、でも戦いが終わったあとでね。妹も一緒にいい?」
「構わない、だって、オレはもう勝ってるし。」
「なっ……にぃ?いつの間に三本のナイフが僕を狙ってるの?」
それや、お前と話している間だよ。苦労したぜ、音を立てずに精密作業を行うのは苦手っすよ。
でもこれでチェックメイトだ。別の言い方にすると、フィナーレだ。
「でも大丈夫。刺されないようにひたすら前へ突撃すればいいでしょう?倒される前に相手を倒せば問題ない、僕の風でディケイのナイフをすべてぶっ飛ばすから。」
「面白え、ならばサボテンになれーッ!」
片手で槍回転させながら、地面を強く蹴って、リウスはこっちに向かって突進しにきた。
あいつが突進し始まった同時に、オレもすぐ残り三本のナイフを操ってリウスに向けて飛んで行く。同時にオレ自身もリウスを殴ろと思って走りだした。
手持ちの武器はダガー一本とナイフ三本か……最後の一蹴りで勝負を決めよ!
『違う方向から飛んできた三本のナイフが、指輪の魔術使い選手の風によってぶっ飛ばされ、地面に刺した。これでペガサス選手はもうそのナイフたちを操ることができなくなったぞ!』
予想通りナイフを弾き飛ばしたな、あれらは所詮ただの捨て駒だ。
本命は今から投げてくるナイフだよ!
『ペガサス選手は諦めずに、さらに服の中からナイフを二本取り出して、再び変な動きで指輪の魔術使い選手に迫ってきた!互いの距離は近いから、もしまたナイフを弾いたら、ペガサスにそれを再利用できるんだ。おっと!ナイフにつづいて、手持ちのダガーも投げた!そして彼は走る速度を上げた!まさか、ナイフの貯蔵はもう尽きたか!?』
「弾くのが無理ですか……ならば、すべて燃やせ――ッ!!薙ぎ払え、エレメランゼェエエ――ッ!!」
槍先が纏っている焔がより鋭くて長い焔の槍先になって、飛んできた三本のナイフを一瞬で薙ぎ払って、ちょっと!?焦げたぞ!もし事前に氷の中で魔粒子を貯めて、魔装化してないと、多分その高温な焔に溶かされちゃったかも……
え、まっ!先まで魔装化してるオレのダガーが、自由に操れるため、魔粒子をすべて操縦に使った。つまり、オレのダガーがあああぁああ――!!
うっ、うううぅぅうううう――ッ!ダガーが、鉄の液体になちゃったぞ……オレの金がううぅ……
「これで終わりです!再び薙ぎ払え、エレメーッ、ランゼエエェエエエ――ッ!!」
「やっぱりな、だがオレにはもう効かん!」
すでに踏み出した左足でブレーキを掛け、すぐ片足で地面を踏んで後へ飛ぶ。それと先右足が踏みそうな所でアーク状の裂け目が現れた。
ひぃぃいい――ッ!もし先もう一歩踏み出したら、上半身が下半身と分離されちゃう!
『後退したペガサス選手、そしてあの構え、昨日に一回戦で使った蹴り技の準備ポーズだああぁああ!』
いや、後退する時すでに準備が整ったから、構える必要がない。しかも今回は右足で使うじゃなくて、左足で行くんだ!
攻撃しでも前進を止めてないのが、ありがとうよ。
おかけて、オレの足が届くようになったさぁ。
「これで決めるんだ、行けエエェェエエエエ――ッ!!」
「反撃は間に合わないですか、防げろッ、エレメランゼ!」
ちっ!その長い柄でオレの蹴りをブロックしたか、もっと力を込めないと。
なんてね、受け取ったわね、ニヤリ。
「で、降参する、リウス?」
「まったく……呆れました、降参します、僕の負けです。」
勝った!
わしの勝ちじゃ!
ガッハハハッッハハハハハハ――ッ!!
『ま、まさかの二本目!!一本だけだと思ったが、まさか左のブーツもナイフを一本隠したな!これにて、フィフスラウンドの結果が出ました!勝者ッ、汚いペガサス選手ですううぅう!!』
切り札は一枚だけではない、ルールによって、ジョーカーも二枚あるんだぜ。
だから、オレの隠しナイフも、きっちり二本用意したぞ。
油断したやつのせいだ、オレはただそれを利用しただけ。
『よって、明日の準決勝に出場するのは、ツカサ選手、ライガード選手、勇者選手と、ペガサス選手の四人です!』
遅すぎて、すみませんでしたm(_ _)m
バイトしすぎて、頭が可怪しくなってきた……
とりあえず、二日目②はやっと更新できました。
もし頭がつんでなかったら、多分、二日目③は来週に更新できるかも。
だけどもしF○Oで新年初のイベントがあったら、すみませんね。
武蔵はすげーエロいっすね!手に入れてよかった!!
そして、師匠おオオォォォォォオオおお――ッ!!
あ、二日目③には、久しぶりにあのキャラは出番があるよ。
……セッカちゃんの出番はまだかな?セッカちゃんの短編でも書くかな?




