闘技大会、一日目② 白い馬面、ペガサス!
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現在時刻、十一時です。
いよいよ、闘技大会、予選トーナメントが始まるぜ。
楽しみだな~一体何人があの強力な下剤入のクリームシチューをパクパクと食べたのか?これを思うと、ドキドキでわくわくなこの胸の鼓動が止まらないぜ♪
そういえば、ライガードの姿が見当たらんな……どこに行ったんだろう?まさかまた朝っぱら酒を飲んでいるのか?本ツ当にダメな奴だな!
あるいは、朝ご飯を何も食べてないからって、休憩しに食べに行くの!?だったら今頃、トイレでビッグバンしてるんでしょう?
けれどね、先に聞くよ、ビッグバンしてるみんなさんよ、カミを求めていますかね?
もし求めているなら、左側を見てください、カミを入れた容器が見えるでしょう?じゃあ今度はそれを開けてみて。
カミがあると思ったか?残っ~念!全部オレが容器から取り外して、どっかに隠れたんだ!ガッハハハハハハ!!お前らは今日一日にトレイでカミになれば良い!
ちなみに、下剤を朝ご飯の中に入れたあと、オレは闘技場のすべてのトイレに行って、お前らが欲しいカミ様を全部いただいたので、本当にカミ様に会いたいなら、闘技場に出て、町のトイレに行ってでね~
『み~なさんお待ちかねの、第十四回リフィックス闘技大会、いよいよ始まります――!!』
<<<<おおおおおおぉぉおぉおううぅぅぅおおおぅ――!!>>>>
にぎやかね~本当に賑やかね~でいうかお客さんの歓声がでかすぎない?耳が!耳がアアァアア――!!
ま、また「聴覚拡張」をオフにするのを忘れた……
いつも忘れちゃうよな……案外オレってうっかりさんだね。
『司会と実況はこのワタクシ、モルベルト=レポートが送り致します、どうぞよろしくおねがいです!』
話が長くなりそうなので、とりあえず休憩室に行って、ベンチとかを座ってツッコミでも入れよか。
校長先生みたいにはなれないよね?長い話が嫌いっす。
男臭い休憩室じゃなくてよかった……見た目は想像よりキレイだね、あッ、女性の出場者見っけ♪
最初は男しか出てない闘技大会と思ったけど、どうやらそれは余計な心配らしいね。
では、さっそくツッコミをはじめましょうか。
どうして休憩室でテレビのモニターみたいな四角形の黒い箱があるんだああぁああ――!?
しかもこれって、ちゃんと画像を映っているじゃないか!?まさかこの闘技大会って、全リフィックスに生中継してるの!?だから「実況」という単語を使ったのか!
この世界って一体なにがあったの!?モニターと生放送ができる余裕な技術があるなら、さっさと蛇口を作れよコラァ――ッ!!
異世界の技術を間違った方向に向けて発展させるな!!
バランスというもんが知らないのかテメェらは!?
疲れた……予選トーナメントが始まる前にすでに疲れたわ……
出番が来る前にひとまず休んでいこう……
「邪魔、この席からさっさと退け!この馬面が!」
顔を他の奴らに覚えたくないから、休憩室に入る前に、エメラルドポニっ娘から借りたお面を被っていたさぁ。
オレの登録名とイメージカラーにぴったりな白い馬のお面です。
なんかちょっと鏡に映っている今の顔を見たくないな、面白すぎて笑い出すかもしれないから。
「フシー、フシー、ヒヒヒヒィィイイイィィイ――ン!!」
声まで馬の鳴き声になってるなんて、すっげー!声を変える仕掛けがあるのか?
どこまで技術の発展を間違った方向に進まされたの、異世界の来訪者たちはよ!?
馬の鳴き声だけじゃ分かりづらいだと思ってるので、仕方ない、オレが訳してあげよう。
ここはオレが先に取った席だ!お前こそどっかに失せろこのマッチョ男!と、オレはこう言いました。
長さが違うって、うちの猫も同じことをいつもやってるから!つうかオレは動物語の専門家じゃないし!
「テメェ、なに言ってんだよ!ちゃんと理解できる言葉で喋れや!」
「ヒヒィィイーン?ヒィィィイイイュ――ン!!(人の言葉を喋っているですけど、声がが勝手に変えられただけ!)」
「キサマッ!馬を真似して返事するとは、やっぱバカにしてるだな!!」
「ぎゃおんっ!?ヒヒヒヒィイイィィーンッ!!(違う!別にあんたをバカにするつもりがないんだ!全部このお面のせいだって!!)」
「もういい!!大会が始まる前に、キサマをぶん殴る!じゃないとこの怒りを発散できる場所がないんだ!!覚悟しろ!」
「ヒィイーン!!フシー、フシー!!ヒィイイイヒヒィイイイィィ――ッン!!!(あんたこそ巫山戯るな!こんなくだらない理由で人を殴るなんて、あんたそれでも大人かい!?)」
くそ……とんでもない茶番を起こしやがって……ここでやるのはまずい、逃げるという選択肢しかないのか。
今日は閃光弾を投げるチャンスが多いな……
「バッカモンが――ッ!!」
うるさい怒鳴りとともに、マッチョ男が回転して飛び出した。
そいつを殴った犯人は他でもない、オレの知り合いであるライガードだ。
オレ知らないよ、壊した掃除用具入りのロッカーはあんたひとりで弁償しろよ。
「子供を殴りたいって、それでも大人か!?いくら相手は頭がすっげー可怪しそうな子供としても、こういう時の大人はよ、正確なマナーを教えるのが正しい大人のやり方っていうもんだろうか!」
頭がすっげー可怪しいって悪かったっよ!あとで絶対に痛い目に合わさせてやるから、覚悟しろライガードテメェ!!
でもさすが人の親になった男だね、意外に説得力を持ってるわ~裏は娘を溺愛して、最近は娘たちに嫌われた親バカですけどね。
そういえば、この世界って、18歳になると正式に大人として認められるんだ。だから17歳のオレはまだ未成年です♪
「馬面のあんちゃん、あんた怪我はないか?」
バレてないのようだね、本当に分かってないのか?それども単にライガードはバカだからか?
オレも闘技大会に出るよ、みたいなこと、そもそも昨日ライガードに言ったっけ?
とりあえず、知らないふりをしよ。
「ヒィイイーン、フシー、ヒヒヒィイイイ――ッン!!(大丈夫です、助けてくれて、ありがとうございました!)」
「ところで、あんちゃんって黒い猫の獣人を見なかったか?」
ね、猫の獣人だっと……!?
昨夜オレの服を盗んだ、あの万死を与えるべきな黒髪を持ってる猫の獣人じゃないよな!?
もしそうだったら、まずは服を取り戻す、そのあとは猫草にしてやる!!
「ここであうのと、昨日はあれほど行ったのに……」
「フシー、ヒヒヒイイイィィィン!フシー!!(その獣人の特徴を教えろ、オレの服を盗んだ泥棒猫と同じ猫かどうか、確かめたいんだ――!)」
「レオリエスのやつ、どこに行ってたんだろう?」
「ヒヒヒイイイイィィイ――ン!フシー、ヒィイ―ン!!(名前なんかどうでもいいんだ!特徴、あんたの知り合いの特徴を早く教えろコラァー!!)」
「ん?レオリエスか?古い付き合いの一人ってね、偶然にリフィックスであいつと再会して、事情を説明したら、娘探しを協力するんだ。あいつらしくないけど。」
ダメだ……話が時々噛み合ってるのように見えるが、実際に中身は全然噛み合ってねえじゃん!!
はぁ……情報収集ができねえ……もうこのまま黙っていこうか、これ以上喋るのも無駄に体力を使うだけっすから……
長い……司会もライガードも、話が長いよ!!
『では、例の挨拶はここまで、予選トーナメント、始め!まずは、エントリーナンバー1から20までの方を、リングに上げてください!』
エントリーナンバー600のオレの出番は一番最後なのかい!!
もう完全にベンチで座るだけじゃん!
「ヒイィィイーン、フシー、ヒイーン、フシーフシー?(そういえば、あなたのエントリーナンバーは何番ですか?)」
「ん?あんちゃんなに言ったっけ?ああぁ~エントリーナンバーのことか、230だよ。ちなみに、レオリエスは450だから、お互い予選で遭えないんだ、ガッハハハハ!!どころで、あんちゃんの方は?」
答えるのが面倒くせえから、左袖に纏っている、黒いインクで数字(異世界バージョン)の600を書いてあった布を、ライガードに見せてあげた。
早く予選をクリアして、宿に帰って寝たいな~
『おおおぉぉおおお――ッ!!フラグティオスの勇者様のおかけて、会場がより盛り上がりましたぞ!凄まじいスピードですね、同じリング上にいる他の19人を、たっだ十秒でリングアウトさせるなんて、流石シルヴィア様に認められた勇者様です!!』
え?勇者が出たの!?
しまった―ッ!!実況を全然見てなくて、フラグティオスの勇者の出番を完全にミスった――!!
でいうか十秒で終わったなんて、早すぎないんかコラァ!?
明らかにチートだろうか!審判お前の目はただの飾りかい!
『えっと、突然ですが、お知らせが入ります。原因不明の食中毒により、エントリーナンバー32、44、83、100、以下略、合計150人がトイレで引きこもって、出場することが無理になりました。そして、事件を起こした犯人が未だに分かりません。』
はい~はい~♪犯人はここにいますよ~堂々と闘技大会に出場しているんっすけど。
それにしても、150人しかやられなかったか……本当にしぶといね、他のやつらって。
『なお、実際に食中毒を起こしたクリームシチューを食べた人は、合計500人ですが、毒耐性を持っている350人と、食べてなかった100人は、つづけて予選トーナメントを行ないてください。どうぞよろしくお願いします。』
っておい――!!500人がリタイアさせてないのは、毒耐性というスキルのせいかよ!?なんというひどいスキルだ、毒耐性ッ!
まさか!?猛毒耐性を持っているやつもここにいるのか?だから異世界って、いつもオレの常識をひっくり返す所だちくしょー!!
ある意味キライっすよ!まったくッ!
『では、つづいて、エントリーナンバー581から600までの方々が、さっそくリングに上げてください!どうぞッ!』
ちょっとまった――!!なんでだよ――!?普通は21から40までのやつらの出番だろうか!?
いきなり順番を変えるんじゃねえクソ運営があああぁぁあ――ッ!!
「600って、おぉー!あんちゃんの出番か?ここで応援してあげるぞ!」
「ヒヒヒイィィイ――ン!フシー、ヒイーン!!(やだよおぉ!オレの出番は、早過ぎるんだろうかああぁあ!?)」
拗ねてる子供のように、オレは嫌々ながら、休憩室から立ち去った。
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あれ?意外に今回は迷わずに、リングへの出口にたどり着きましたね。
どうやら、他の19人じゃなくて、他の16人がすでにリングに上ったみたい。食中毒の3人は、本当にご愁傷様でした♪
あらら~オレにちょっかいを出したマッチョ男もリングの上に立っているじゃあないか?
これはこれは、先の「お礼」を返さないと行けないみたいね。
決めた、あいつの周りだけ、大量な指向性地雷を設置しよう!
ブーツの下に前回あの泥棒猫を追う時と同じ、最強な柔軟性を持つ魔粒子の塊を付着して、ゆっくりとリングに上げる。
他の奴らに疑わないように、さり気なく全員の前を通って、こっそりとすぐ近くに魔粒子の塊でできた爆弾を二つセットする。
気にしないで、気にしないで!まじで頼むから!!
15人のモブの近くは設置済みなので、残りはマッチョ男オンリーね。
「おい、馬面、お前だけは最初にやっつけてやるから、今のうちに大怪我をしないように必死に防御の準備をしろよ!」
「フシー、フシー……ヒヒヒヒィィイイイィィィイイ――ン!!(はいはい、バカ乙……オレの場合は逆だ!テメェを最後にやっつけてあげるから、感謝しろよ。まぁ、どっちも同じだけど。)」
予告通り、マッチョ男だけ特別な待遇を与えるんだ。
今、マッチョ男の周りに、大量な指向性地雷が一つの円としてあいつの逃げ道(地上の)をすべて封鎖したにゃ♪一つでも起爆すると、激しい爆発の連鎖がお前を襲ってくるぞ。
ちなみに、他のやつはでかい衝撃波を起きて、人をリングの外へ飛ばせるくらいの威力しかない起動型爆弾なので、心配する必要はありません。多分。
オレはちょろちょろと動くのを止めて、リングのど真ん中で大人しく立っているのを見て、司会がやっとマイクを持ち上げながら、始まりの合図を言い出す気になった。
『それでは、予選トーナメント、二回戦、レディイイイ――、ゴオオォォオーッ!!!』
と、ガン○ムファイトみたいな始まりの合図を聞こえて、オレ以外の人は全員うるさいお雄叫びで自分の士気を上げながら、それぞれが倒したい相手に向かて突っ走った。
「フシー、ヒヒイィーン、ヒヒイイィィイ――ン!!(いいや!限界だッ!押すねッ!今だッ!)」
何回目の真似は知らないけど、とりあえずオレはまたスイッチを押すキラー○イーンの動きを真似して、爆弾たちを起動させた。
まぁ、わざわざ動きを真似して爆弾を起爆する必要がありませんよね。ただその場の雰囲気に合わせて、キ○ークイーンっぽくなっただけ。別にオレがやりたいとかじゃないし。
真似して、仮想なスイッチを押したあと、爆発音x45がうるさい騒音として出た。
汚い花火だね~うん、これも飽きないネタの一つだね。
これにで、二回戦の幕が下ります……なんてね♪
言ったでしょう、マッチョ男を最後でぶっ倒すんだって。
だから、わざとアイツだけリングに残したんだ。
「な……なんで急に爆発が……!?ま、まさか……馬面アァァー!キサマの仕業かぁあ――ッ!?」
「…………………………フシー!」
面倒くさいから翻訳してないわけじゃないよ、本当になにも言わず、ただ鼻で笑っただけ。
さぁ、お楽しみはこれからだ!
マッチョ男を怯えているように見えて、オレは後へ小ジャンプした。もちろん、これはただのウソです~ちゃんと先ほど立っている所に魔粒子の指向性地雷をひとつお土産として置いてた。
「待ちやがれ―!!捕まえたら、お前が泣き出すまで、殴り続けるから――ッ!!」
単細胞なので、絶対ツッコんでくると信じているぜ!
エロ本がないから、エロモアを再現できないのはとても残念です……
「あそこでなにかを仕掛けたのは、バレバレだ!同じ手はもう効かんぞ!」
と、ギリギリ地雷に探知されない距離で、マッチョ男が空中へ跳んでいた。
しまった―ッ!!オレの罠が避けられちまった!!
もう……オレは打つ手がないんだ!のはありえないっす♪
マッチョ男が空に逃げたのはすでに計算済み、今のアイツはもうオレの攻撃から逃げることが不可能になったんだ。
左足を一歩踏み出して、腰を少し下ろして、右左の順番でそれぞれ一回地面を蹴ったあと、右足で全力でマッチョに向けて蹴り技を使い出す。
見せてあげよう、ペガサス座から学んだ蹴り技の進化版を!
魔装限化・ペガサスッ、キイイィィッ――――クウウウゥゥぅウウウ!!
「グォオオオォオッ、グガアアァアアグオオオォォオ――ッ!!」
いつものように遅い蹴り技に見えるが、実はブーツの裏側にブースターと似たような魔粒子の塊を三つ付着した。そして、キックを使い出した瞬間、自動的に発動して加速する、同時に片足でジャンプする。これで普通の上段蹴りが空中での回し蹴りに進化した。
強力な一蹴りを真っ正面から食らったマッチョは変な悲鳴を上げて、リングの外へ飛ばして、壁の中にハマっていた。
『しょ、勝者、エントリーナンバー600、ペガサス選手ですッ!!』
そう、我が名はペガサス。
白い馬のお面を被ってる蹴り技の使い手である、ペガサスだッ!!
けれど、途中でキャンサーにはなれないぞ?
うん、わたしが得意な蹴り技はペガサスゾディアーツがよく使うあれです。
これにで、ツカサのバドルシーンは終わりました。
次回からはただの観客、あるいは解説員みたいな役です。
あと、一日目はまだつづくので、二日目が読みたい読者さんは本当にすみません。
一日目はまだ二話がありますから。
お楽しみに♪




