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勇者召喚に巻き込まれた後、いきなり死んだ  作者: アキラメル
第二章 動乱のリフィックス
31/52

闘技大会、前日③ 待ちやがれ、この泥棒猫が!!


 ま、間に合ってよかった――ッ!!

 慌てて奴隷の売り場から北エリアに戻って、並びに個人のベストタイムまで更新できそうな速度で闘技場に向かて疾走した。着きた時はスタッフさんがまだいって、本当に助かったわ……

 じゃないと、「お前らを守るために、オレも闘技大会に出よか」と似たようなかっこつけなセリフを言い出したオレは、ただ軽くに嘘をついた嘘つきじゃん!?

 とはいえ、オレは闘技大会に出るのを言ったけどよ、本気で戦うつもりがまったくないっす。でいうか、最初からインチキ技しか使うつもりがないんだ。

 賞金を狙っているからね、クックックッ!!

 そういえば、頭が随分軽くなったね、ネコは何時いなくなったの?

 とにかく、どんなインチキ技を使うのはまだ言い出しじゃダメなので、さきに登録しよ!


 「あの……すみませんですが、闘技大会に出場したいので、登録はまだ間に合っていますか?」


 残っていたスタッフさんは二人だけ。ひとりはメガネをかけてる真面目そうな短髪の男の人と、髪を後ろに纏った優しい受付嬢のように見える女の人。

 男の方はルールはいかなる時も決して破っちゃいけないんだー!とか言いだしそうなやつなので、見た目が口説きやすい女の人からはじめよう。


 「ごめんなさい、一般選手の登録は昨日、すでに終わりました。」

 「えっと……なんとかできませんか?僕は闘技大会に出ないといけない理由がありますよ……」

 「誠に申し上げます、あなたのリクエストは受け付くことができません。これも決められたルールのひとつですから。」


 え!ウソッ!?女の方が逆にきっちりとルールを守っているじゃん!!見た目の優しさと違って、中身はルールがすべてな風紀委員長じゃないか!?

 ちっ!正面からは無理みたいね、ならば側面から攻めよう!


 「じ、実は、僕、妹と約束したんですよ、闘技大会で優勝を取るって……病気のせいで、妹は今もベッドから起きることがまったくできないので、せめて彼女を喜ばせるために、闘技大会でいい成績を必死に取るつもりだけど、もう……もううぅぅうう!!」


 ひどい病気を患った妹?あきらかに嘘って決まってんじゃん~あ、嘘と言っても95%しかないだよ、残りの5%はダイヤモンドより硬い真実だから。

 こう見っても、妹があるんだぜ!丁度いいミス姉妹と同じ歳でね。

 まぁ、妹の話って今はどうでもいい……大事なのは闘技大会に出場できるかとかのことだ。


 「だから……お願い……!!妹のために、僕は闘技大会に出なきゃいけないんですよ……!!」

 「ダメです!悲しいけど、それがルールです!時間なので、帰ってください。」

 「そういうな、先輩……可哀想じゃないですか、彼の妹って。」

 「ですが、私たちはルールを守る必要があって、決して破っちゃダメです!」

 「先輩……硬いこと言うなって。確かにルールは守るために存在していますが、誰かのためにそれを破る時もありますよ。そして、今がそういう時です。」

 「私は……ルールを……」

 「分かりました、もし理由がほしいんなら、他人のために破るではなくて、僕のために破ってください、大好きな先輩♪」

 「後輩……くん……分かった、今回だけですよ。」

 「ありがと、先輩ってやっぱかわいいです!!」


 眩しい!こいつらが打ち上げたこの閃光弾が、実に眩しい!!

 テメェら、オレの目を潰すつもりかい!?いちゃつきたいなら、さっさと家に帰ってベッドの上にやれ!

 心の中でこのバカップルをできるだけ呪いを掛けている時、メガネ男が紙を一枚オレにくれた。


 「はい、この紙の上に登録名を書いてください、そして登録料金は銀貨一枚です。」


 登録名か……どうしよ、ツカサは絶対に使っちゃいけない名前だから、やっぱ偽名であるディケイを使おうか?

 真面目にディケイを使うのも面白くないし……まぁ、正直に言うと、どんな名前を使っても構わないんだけどね。

 やっちゃおうか?えぇ、やっちゃいましょう!!ネタを遊んでいる名前で!

 読み書きがダメな設定はどうしたって、クックックッ、舐めんな!オレだって勉強してたわよ!

 日常生活で使いそうな読み書きはすでに覚えていたぞ、もちろん、色んな名前の書き方もね!


 「………………えっと、本当にこの名前でいいですか?」


 オレが書いた名前を見たあとのメガネ男は、口を大きく開けて、まじかよ……と言いそうな目でオレを見ている。

 そんなに驚く必要あるのか?すごく面白い名前なのに……


 「はい、これで登録が終わりました。最後のひとりですから、あなたの登録番号は600です、忘れないでくださいね。」

 「本当にありがとうございました、妹のため、絶対に優勝を取ります!」

 「僕こそ礼を言いたいです、君のおかけて、僕はやっと先輩と……」

 「恥ずかしいことを言わないで、もう~後輩くんったら~❤」


 現場の空気が一気に甘くなった、オレにとっては完全に猛毒だ……耐えるのはまったくの無理だから、こっから逃げようぜ!!

 お前たちには、良いエンディングになりますようにっとオレは心の底から祈っていた。

 同時に、人生の墓場はお前たちを歓迎してるぞ、と密かに奴らにも呪いを掛けた。

 大人しくカップルに祝福を上げるだと思ったか?残~念、それは永遠にありえないでした~



 夜がやっと訪ねて来た、同時に負け犬たちの遊び場が飲みに来た人達のおかけて徐々に賑やかになった。

 いつもとちょっと違う所があるけど、妙に言い出せないよな……一体何なんだろう?

 ……あっ!分かったぞ!!


 「この店も、やっと潰れますのか……だから普段と違って、お客さんがこんなにも少ないんだね。」

 「ざけんなよ!もし本当に潰れたら、ディケイのことをまっ先に疑うよ!」

 「とんでもない勘違いですよディケイくん……今夜、闘技場でエキシビジョンマッチがありますから、ほとんどの客がそのエキシビジョンマッチを観に行きました。」

 「え~そんなつまんないイベントがあるのか、てか観に行った人たちも暇だよね……ショーを観に行く時間があるなら、オレは食べて寝る方がよっぽと心地いいと思うぜ。」

 「仕方がない、だってエキシビジョンマッチで出場するのは前回のチャンピオンであるヒーランと、フラグティオスの勇者様だぞ。彼の名前は確か……あれ?そういえば勇者の名前ってなに?」


 おいガス、お前もかい!?

 あのフラグティオスの勇者様の名前って、そんなに覚え難いの?或いは、ただ存在感が薄いだけじゃない?

 ンなやつにこれっぽっちの興味を持っていない。もし相手は男だったら、なおさら興味がないわ!


 「で、そこまで面白いなら、どうしてあんたらは観に行かないの?」

 「店番をしなくちゃ、それにあんなの興味ない。」

 「うるさくて騒がしいエキシビジョンマッチを見るより、店で旦那とデードするの方がわたし好みですよ。」

 「おい~夜はまだ早いぞ……イチャイチャしたいんなら、さっさと店を閉めて、部屋でやれ!!」


 やれやれ……これだからバカップルたちは、時と場合を注意しろ!

 晩ごはんも食べたし、一杯を飲んだあと、久しぶりに十時間でも寝ようか。


 「つーわけで、マスター、ミルクでも貰おうか。」

 「ねえよ!今は酒しかないだ!」

 「じゃ……アルコール抜きのビールでいい……」

 「アルコール抜きって、ただの麦茶じゃないか!?」


 なんというバーだ、麦茶や紅茶がないとは、おかしいじゃん!?でも、さすがにアルコールの純度が消毒用のアルコールに匹敵できる酒を出しちゃったら、こっちが逆に困るですけど。

 ここで座るのもつまんねえだし、部屋に上がって寝よう……



 階段に登って、自分の部屋の前に来たら、部屋の中から音が聞こえた。

 え?おかしいな、オレがここに居るってことは、部屋の中が誰も居ないはずだけど……風かな?強い風がなにかを吹き倒したかな?

 ってのは超~ありえねえ!なぜならオレの荷物はカバンとその中に入った服だけ。机の上に置いてるモノなんてないわ。

 それに、ガスは最初からランプなんか提供してないので、結論、机の上は空っぽで、倒せるものなんてない!

 というわけで……金を狙っている空き巣かコラアァァァアアアア――ッ!?


 「…………わゃあぁう!?」


 パンッ!とガスに怒られるほど乱暴に扉を開くと、オレの荷物をメッチャクチャにして、ドアーの開け音にびっくりされて変な声を出した、頭の上にネコみたいな耳と腰辺りに尻尾二本がついてる獣人(ビースデア)がいた。

 耳も髪も尻尾も黒色に染まられて、髪を短いポニテに結んだ、見た目的には美脚を持っているモデルスタイルですが、魔粒子のような紫色の瞳を持ってる顔は子供っぽさがまだ見えるので、人に与える印象が二面的だと思われる女性だ。

 だけど、どうして……アイツの手がオレの一番好きな雪結晶の柄がついてる水色の浴衣|(セッカ製)を持っているの!?

 放せッ!さっさとその浴衣を放せ――っ!!


 「おいキサマ!なにをして――」

 「あっ、バレちゃったか、またにゃ~ぁ♪」

 「ゲホゲホッ!ちょっ、逃げんな、ってか浴衣を置いて!!」


 魔粒子を操って闇魔法を使いだして、狭い四畳部屋の中で煙幕を張って、オレの視界を邪魔したあと、素早く窓から飛び降りて、暗い巷に向けて全速で逃げた。


 「待ちやがれ――ッ!!この泥棒猫かぁ――ッ!!」


 と、夜の町に向けて怒りを声に打ち込んだあと、衝撃を耐える準備をなにもせず、オレも草履を履いてるまま二階からすぐ飛び降りた。

 着地の衝撃により受けた痺れ感が半端ないので、元に戻すのを一分掛かった。

 もう二度と格好つけで、なにもせずに高い所から飛び降りることをしない……

 で、確かあの泥棒猫は北へ行ったよな……こっちも本気で追跡しちゃおうか。


 地図、オンッ!おまけに、魔粒子の塊を手足に、付着ッ!!

 体内の時計で三まで数えたら、地に踏んで一気に空へ跳ぶ。同時に足元から魔粒子を解き放って、夢の二段ジャップをして屋根の上に着地した。

 今までは跳ぶ瞬間に足元に魔粒子の塊を付着するけど、新しい使い道を考え出したぞ。

 ひとことで言うと、魔粒子の塊の柔軟性は本当に大事だね。

 魔粒子の塊をどう弄っても決して割れない水風船のように想像して、しかも足や靴で踏んでも滑らない、伸びることができる紫色の球体だ。なので、常に足元に付着してもなんの問題もありません!

 隠れやすいし、滑ることもありえないから、アクロバットみたいな難しい動きもできるぞ!

 跳んでる!オレは今、実に暗殺者っぽい動きをしているぞ!!

 楽しい~夜中で屋根の上に飛び回すなんて、まじ最高っす!

 イカンイカン、本来の目的を忘れちゃったらどうする!今はセッちゃんの手作り浴衣をあの泥棒猫から取り戻すのが先でしょう!


 くっそ!どこ行ったの!?地図を見るとすぐ近くに居るけど、屋根の上と町と巷で人影が一つも見当たらないんだ。

 でいうか、今宵の月はちょっと不気味だな。三日月の形になったけど、細すぎてなんか誰かがオレを嘲笑ってるのようにしか見えねえ……

 今日は闘技大会の前夜祭でしょう?そんな不気味な月を掛けて大丈夫なの!?


 「わゃーう?」


 いきなりフートを被って、猫の鳴き声を真似してるやつが屋根の上に飛び降りてきた。しかも左手でなにかを持ってるみたい。

 やっと見つけたぞ、この泥棒猫おおぉぉおお――ッ!!

 さっさとセッちゃんがオレのために愛をこめてわざわざ手作りした浴衣を返せ!!


 「にゃ……うにゃああぁぁあ――ッ!!」

 「コラァア―ッ!だから逃げんなって!逃げるのもオレの服を置いたあとに行けー!」


 オレの殺気……じゃなくてオレの浴衣への執着心を感じたせいで、正体不明の泥棒猫が悲鳴を上げてまた逃げた。

 今度こそお前を捕まってやるよ!!

 足元で溜まった魔粒子を一気に解放して、速度をマックスまで上げて、泥棒猫のあとを追いかける。


 「ガッハッハッハッハッ!逃げろ逃げろッ!何処へ逃げてもオレは必ずお前を追い詰めてやるよ―ッ!」


 やばい、オレはすっげー悪役にしか見えないですけど……人に見られたら、絶対に通報されちゃう。

 だって、今のオレは変な笑い声を出して、獣人(ビースデア)の少女を追いかけている不審者みたいに見えるだね……ここで逆にオレが連行されたらまじ困るっす。

 と、そんな関係のないこと考えてる時、まるでストーカー行為を邪魔したいのように、オレの前に突然でかい土のブロックが現れた。

 爆発で壊すのが近すぎて、オレまで傷つきちゃうから、なんとかして避けろうか。


 足元で魔粒子を大量に噴出してるのおかけてドムみたいに高速滑走しているが、ただ足の動きを変えるだけで身体を回せるのはまだ無理なので、今回は手の動きも借りるぞ。

 サーフィンのように左手が前に置く体勢に変えて、手も一直線になって、上半身を軸として身体を時計回りさせて左側から土のブロックを回避する。

 昔ローラースケートを学んだことがあるのはマジ助かったわ……

 まぁ……ドムみたいに滑走するのとローラースケートを遊ぶのはまったく違うモノだけどね。


 「っておい!一個だけじゃなかったのかい!?」


 土のブロックを躱したら、オレを待ってるのは大量な土のブロックだ、

 屋根の上で土のブロックを作るな!近所迷惑だろうか!?

 でいうか土がないのにどうやって造り出したの!

 偽物とはいえ、オレはほぼ毎日ジェット○トリームアタックを味わったから、回避の動きくらいちゃんと身体に刻まれたんだよ!

 回転ワン、回転ツー、回転スリー、回転フォー、最後はジャンプ!オールクリア――ッ!!

 見たか!これがオレの回避能力だ!

 そしてやっと泥棒猫を追い詰めたぞ!


 「わぅ!うにゃあああぁぁぁああうううう――ッ!!」

 「捕まえた、逃げるのを諦めて、さっさとオレの服を返せコラァ!!」

 「わゃあぁうう――ッ!!」

 「がッ!痛いッ!ひっかくな!いたたたたああああぁぁあ!!」


 後から泥棒猫を抱きついて浴衣を返して来いと思った時、人型のはずだった泥棒猫が急にちっちゃくなって、オレが捕まったのはフート付きのマントと三毛猫でした。

 抱く力が強すぎのせいで、驚いた三毛猫が怒って、オレにみだれひっかきを使い出した。あれはかーなーりー痛い……最後、まだ怒ってる三毛猫が怒りの鳴き声を出しながらここから去った。

 あれ?三毛猫が魚の骨を噛んでいる、しかもマントの中にはなにもない。

 もしかして……オレって、完全に本物の泥棒猫に騙されたの!?


 「チクショウがあああぁぁあああ――ッ!!」


 また何処かで会ったら、絶対に捕まってやるから覚悟しろ、この泥棒猫おおおっぉおぉお―ッ!!

 もうオレのバカさを嘲笑ってるしか見えない不気味な月に、怒りと悔しさを全力で叫びだした。

 そしてどっかで投げてきたフライパンを真っ正面から食らった……うるさいって怒られちゃった……

次回からはいよいよ第二章のクライマックスである闘技大会が始まります!

新キャラの黒い猫のビースデアもまだ出番がありますから、一日目を楽しみにしてください。

それと主人公らしくない姑息な手を期待する……のほうがいいですかな?

さらに、今回から、更新日は毎週木曜から、毎週金曜へ変えるので、本当にすみませんですm(_ _)m



学校が始まって一週目の感想:しんどい……三週目にエッセイをあげる必要があるなんて、しんどい……

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