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勇者召喚に巻き込まれた後、いきなり死んだ  作者: アキラメル
第一章 甦りのフロティスト
20/52

vsエリス&ヴァーリ③ ボウソウ=オーバークール

ゲール=長さを測る単位の「メートル」です。


 漆黒の中に何かが見える。

 そこはとある城にある、どこかの偉い王様と会えそうな謁見の間みたい。

 三人がその場に居ます。


 一人は、金色の王冠を被って、白い髭を長く伸ばす、偉そうな格好をしている超年上の金髪老人。

 一人は、髪も目も着てる服も、何もかも黒に染めて、作り笑顔がずっと顔に掛けている、十九歳の少年。

 一人は、白黒を基調としたメイドの格好をしている、少年の後ろ近くに立っている、赤茶髪で十七歳の少女。


 老人と少年が何かを語り始める。

 話が進めると同時に、老人の平然な顔も歪み始め、最後は怒りに染められた。

 けれども、黒い少年の表情はちっとも変わっていない、最初と同じく営業スマイルで老人と話を続きます。

 二人はまるでなにかを談判してるみたい。

 数分後、老人の喋り付きの動きが段々大幅になる、彼はもう……怒りに目を覆われ、何も見えなくなった。

 老人が怒り狂ったまま何かのキーワードを大声で叫び出す。そして、黒い少年の後ろから一束の光線が高速で少年の心臓に接近してきます。

 黒い少年がその攻撃を気づけずに話を続行したい、だが、近づいている光線攻撃が少年に致命傷を与えることができる光属性の魔術。

 もしその光線攻撃を受けたら、少年は必ず死にます。

 だから少女は動き出した。

 自分の身を張って黒い少年のために、光属性の魔術攻撃を受けてしまった。


 メイドらしき少女は魔法や魔術を使えない、ただの普通な人間です。

 並の人間は魔法や魔術の攻撃を抗うことができません、防御する手段を一つもない。

 故に、光線が彼女の心臓を貫き、彼女の命を奪いとった。


 少女は床に倒した時出した音が少年の気を取れ、少年がやっと老人の計画を気づいた。

 黒き少年の瞳から光が失った。

 彼はただ、すでに息がなくなった少女を抱きしめ、涙を流し続けるまま、心の底から悲鳴を上げる。

 それを見たあと、老人は悔しい表情を出した。なぜなら老人が本当に殺したい相手は少女ではなくで少年だった。

 なので、老人が手を振り下ろして、攻撃命令を再び出した。

 今度は白いローブを着てる沢山な人たちが少年を囲まれる円陣となって、彼に向けて最上級な光魔術を一斉に撃ちだす。

 ワシの勝ちじゃあーッ!と言っているように老人の顔から一番爽やかな笑顔が現れた。

 だが、その笑顏は長く続くことができない。

 光線攻撃が少年に中てる前に、すべてが凍てつかれた。

 謁見の間らしく場所が一瞬で氷の世界となった。

 何もかも氷の中に閉じこまれ、残っているのは少年しかない……

 だが、少年は叫びを止めずに、只々少女を抱きしめただけ。


 そのあと、周りが再び暗闇に戻った。



 漆黒の後に尋ねて来たのは真っ白な世界です。

 今回は誰も居ない、いや、正確にはオレしか居ない。

 何が遭ったんだろ……でいうか、セッちゃんは無事ですか!?


 あの時、オレがはっきり見ったんだ……

 セッちゃんの右胸は、デカチチ女が放した氷柱により、貫いてしまった。

 そこでオレは地に這いよって何もできずに、只々セッちゃんが雪地へ倒れることを目撃した。


 嘘だ……

 嘘だ、嘘だ……

 嘘だ嘘だ嘘だ……

 ウソだウソだウソだうそだああああぁぁああーーッ!!

 セッちゃんは死んでいないんだ!そうだ、あれはただの幻覚……誰かのス○ンド攻撃だ……

 目が覚めたら、必ずオレの隣からセッちゃんの罵声を聞こえるんだ。


 はは。

 ははは~……

 はは、ははは、ハハハハハッ、ハハハハァーーッ!!

 もう止めよ……自分を騙すのはもういい加減にしろ……

 オレの目の前で、セッちゃんが命を失った……

 オレのせいだ、オレの無力さが原因だ……

 あぁ……オレのせいだ、オレのせいでセッちゃんが死んだ……


 これでオレの大事な物は二回失った……

 一回目は自分の命だけど、二回目は命より大事な人であるセッちゃんが失った……

 もう……なんでも良いや……

 オレが悪いんだ……なので、自分の死で償おう。

 自分の命は完全に価値が無いのは知っています。

 けれども、オレが自害する前に、現在雪原にいる「炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツ」の全員を道連れにしてやるよ……

 実に嫌な心中ですね……別にアイツラと愛し合っていないが……

 今のオレはもう、何も怖くない……だから何でも出来ますよ……

 もちろん、人を殺すのも含めています……


 『大した覚悟が出来たみたいね。』


 突然、真っ白な世界から誰かの声を聞こえたけど、それは人間の声じゃない、むしろテレビでよく聞いた加工した犯人の声みたい。

 もし日常生活でこんな巫山戯た加工音声を聞こえたら、思わず笑えだすんだろ?

 しかし、今のオレは全然笑えねえ……


 『あなたの気持ちなら、私は良く分かります。』

 「なんだ……人を殺すのは悪いから、止めたほうがいいよと、オレを止めに来たのか?」

 『いや、それを良く分かるこそ、あなたを止めやしない。』

 「じゃテメェは何しに来たの?でいうか、テメェはだれ?」

 『先ず二番目の質問から答えよ、先あなたが見ったあの断片にいる主役の一人です。』


 主役の一人って、まさかあの王様みたいの醜いジジィ?

 もしそうだったら、氷柱で千本刺しの刑を与えよう……あのメイドらしき少女の代わりに。


 『あなたの次のセリフは「クソジジイ、お前の罪を数えろ!」という!』

 「クソジジィ、お前の罪を数えろ!ハッ!」

 『これで分かったでしょう?私はあの反吐が出るほど気持ち悪いジジィ王じゃないって。』

 「で、もういいよ、名前くらい教えてくれ!」

 『ウィック、今は私をこう呼んでくださいね。』

 「それで……ウィックさん、お前は何がしたいの?」

 『そうですね、あなたに協力したい。とか言ったら信じでくれるんの?』


 実に愉快犯らしい返事だね、だからこそ信用できん……

 多分、オレの直感だけど、コイツに身を任せたら、二度と「元の自分」に戻ることができなくなる……


 『雪女(フロティスト)の村は私に取っても特別な場所だから、ドミリオンには恨みがないけど、悪いが、炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツをこの地で消えさせてもらおう……』

 「詐欺だと思っているが、騙されたと思って、あんたのその提案に乗った。」


 オレの力じゃ、炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツの全員を道連れすることは無理だ。

 だから、使えるものは全て利用させてもらおう……

 例え、それは悪魔らしき人の囁きでも……



 <レイカ視点>


 一体何が起こったなの?

 氷柱に胸が貫けたセッカちゃんの身から、いや……よく見ると左手の中指につけて、魔氷結晶を嵌めた黒い指輪から黒い粒子が噴き出し、彼女の身体を包み込む。

 同時に先ほどまで発狂し、大きな声で悲しく叫んでいるツカサくんが、急に彼の右胸からセッカちゃんを包んだ黒い粒子と同じものを噴出し、ツカサくんに纏め、段々空中に浮き始めた。

 地面との距離がおよそ百ゲールくらいなったあと、彼が両手を大きく開いて、低めな声で呪文の詠唱を始まった。


 『白き獣たちよ、我の怒りに黒き染められ、歯向かう敵を全て凍てつけよ!!』

 「……フロストブリザード――ッ!!」


 詠唱の終了と同時に、四体の雪の精霊うちの三体がツカサくんの処へ飛んで行きました。

 確か、居なくなったのはフローとロティとティスですよね?


 『そうですよ~スゥだけ残されちゃった……みんな酷いな……』

 「ねぇ、スゥちゃんは何が起こっているのを知っていますか?」


 唯一残された最年少な雪の精霊であるスゥちゃんが、私の隣で元気なくふわふわと浮いている、あらまぁ、本当にへこんだみたいね。

 大丈夫ですよ、あとで一緒に八つ当たりに行こう、サイカの墓の前で。


 『フローちゃんとロティちゃんとティスちゃんは、サイカ様に似たようなものに呼ばれたんだ……私もできるって何回も言ったのにな……』

 「ちょっ、え!?サイカがあなた達を呼んだの!?」

 『私もサイカ様と会いたいが、残念ながら本人じゃない……多分、ツーちゃんから出ったサイカ様の気配は「残留思念ノイズ」だろ?』

 「まさか……ツカサくん体内の欠片が暴走してると言いたいですか!?」

 『でしょうね?セッちゃんの「仮死」によって、ツーちゃんの精神に影響して、最後は誰かが引き金を引くことにより暴走し始めたんでしょう?』

 「恐らく欠片は悪い方の『残留思念ノイズ』、すなわち『ウィック』がツカサくんの最後の引き金を引いたんだろ?」


 欠片の中にいる『ウィック』の残留思念(ノイズ)がツカサくんを煽って、彼の身体を乗っ取って暴れまわるつもりだろ?

 ツカサくんのことを考えると、おおかたあの『談判』の記憶を見たあと、力を与えると代わりに身を任すという条件に応じたでしょう……

 お互い、大切な人の死を目の前で目撃しましたから、その悲しみも理解できるんだろ。

 ん?そう言えば、スゥちゃんが先さらっと何か大事な情報を言い出しません?


 「ところで、セッカちゃんはまだ生きているですか?氷柱に貫けたのに?」

 『はい、そうです~けど本当は一度死んだあと、私がサイカ様の血で作った指輪により、肉体の修復が始めてしまったので、今は仮死状態です。』

 「なるほど、サイカの血は一度だけ死から戻る力があるから、それを指輪作りの材料として使用したら、隠れた力も発揮できますね。」

 『スゥが個人的に入れたものだけど、作る時はまじ大変ですよ……それにさぁ、サイカ様の血液サンプルはもう残り一本しかないぞ?』

 「大丈夫、私に取って過去は大事だけど、それより今の方がもっと大事です。」


 とりあえず、今はセッカちゃんの命が助かったが、ツカサくんはどうしよ?

 どうやったらツカサくんの暴走を止めるのは、本当に大問題ですね……

 つい先頃、彼のそばに行った三体の雪の精霊が結晶化して、高速で彼の周りにぐるぐる回転し始め。数秒後、ツカサくんを中心にして大きい吹雪が起こした。

 戦いがないとのんびり止めることが出来ますが、炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツの騎士たちは厄介だわ……


 「なぁ、なんなのこれ!?かッ、あたしの身体が徐々に凍てつかれたよ。」


 氷はあの胸がでかい娘の足元から、彼女を閉じ込めるようにゆっくりと登っていく。

 自分を攻撃できないが、氷を消せるために、あの娘はツカサくんに向けて氷柱を撃ちだした。


 「え?ウソッ!やだ、やめて!!やああぁぁぁああーー!!」


 だが、その攻撃は全くの無意味、むしろ逆効果を引き連れる。

 氷の登る速度が急に上げて、たっだ三秒で悲鳴を上げたまま彼女を完全に氷の中に閉じ込めた。

 その怪しい氷が付けるまま、敵意を示したら、氷漬けの速度が更に早くなるだけ……

 でいうか、この吹雪と氷漬けの形に対して、私は妙に既視感があるわね……なんでしょう?


 「や、やめろおおぉおーー!オ、オレはまだ死にたくなーーッ!!」

 「なんで僕はこんな事にあーーッ!!」

 「やああぁぁぁああーー彼氏はまだ私をまーーッ!!」


 炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツの中にも、でかい胸を持つ娘と同じ目に遭った。そして何も知らずに、攻撃が中ったら氷も無くなると祈る同時に、全ての元凶であるツカサくんに火の玉で攻撃を行った。

 しかし、攻撃した騎士たちはひとり残らず足元の氷により氷の塊となった。


 「ちッ!これじゃ報復ができなくなるじゃないですか!?仕方がない、異常事態発生!炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツの全員、直ちにこの場から撤退する!いいか、絶対にあの吹雪を攻撃するんな!」


 数分前、自分の恨みに判断力を取られた指揮官らしい男が、正確に他の騎士たちに撤退指示を与えるとは、実に驚いたわね。

 どうやら、自分の屈辱より、仲間の命の方が大事ですね。


 「良いかッ!今度は屈辱を晴らすことができないんけど、次会う時は必ず貴様を倒すから、覚えていろよおおーーッ!白い男おおおぉぉぉーーッ!!」

 「ツーちゃんーーッ!!私は必ず迎えに来るから、頸をちゃんと洗って私の首輪を待ってくださいねえぇーーッ!!」


 あのエリスという娘の発想はちょっと危ないですね……人を玩具として扱うなんで……

 まぁ、私も似たようなことをした頃もありますけどね♪


 「ニ…………ガ………………ニガサン……!」


 一人も逃さないように、枯れ木の森に逃げた炎蓮騎士団ヴァーミリオン・ナイツに向けて、ツカサくんが意識的に鋭い氷柱を数本撃ちだしたが、まとめてエリスと指揮官らしき男に消された。

 雪原に残されたのは、氷漬けされた六人の騎士と一人のフロティスト。それと一応今はなにも遭ってない私とスゥちゃんと、身体の修復をまだ続けているセッカちゃんだけ。

 他のフロティストは、ツカサくんが自分を責めながら大きな声で叫んだ時、すでに村へ戻ると命令しました。

 もしツカサくんが起こした吹雪は、遠い昔私が起こしたやつとは同じものなら、私は多分、彼の暴走を止める方法が知ってるかも。

 あの凄く恥ずかしくて、私の黒歴史になりそうな、「あの人」との大事な思い出の一つ。

 すなわち、大切な人にちゅーされたら、暴走も止めるでしょう?根拠は私の実体験だから♪


 「ねぇ~スゥちゃん、面白いことをやりたいから、ちょっと協力して。」

 『なになにぃ~聞かせて♪もしそれはツーちゃんを弄ぶ計画なら、喜んで協力するよ~♪』

 「スゥちゃんの望み通り、ツカサくんを弄る作戦ですよ。その前に、セッカちゃんの再生があとどれくらい掛かるの?」

 『五分かな?それよりさぁ~、なにを準備すればいいんの?』

 「じゃあ~もう一つの指輪を用意して、ツカサくんに合う大きさで。」


 私が企んでいるイタズラは、目が覚めたセッカちゃんにスゥちゃんが用意した指輪を上げる。その後、私が出来る限り長くツカサくんの吹雪を抑えて、隙を狙ってセッカちゃんがツカサくんに接近して、指輪を彼に付ける同時に情熱なちゅーを差し上げよう。

 そして、私とスゥちゃんが隣でお二人さんがちゅーしてる時、一つの愛でたい歴史として記録しちゃおう、この古い記録用の魔結晶を使って。


 これで、ツカサくんにも黒歴史が一つできるんだね~♪

 それじゃあ~、恥ずかしい黒歴史を作る大作戦を始めよ!

 真っ先にやるべくことは、ツカサくんをこれ以上枯れ木の森や村へ進まない。簡単に言うとただの足止めですね。

 フローちゃんとロティちゃんとティスちゃんが、ちゃんと彼を守っているから、氷柱をガンガン撃ちだしても構いませんよね?

 答えが聞いてないので、先の戦いで全然攻撃してなかったのせいで、溜まった不愉快を全部解消しよ、ツカサくんに向けて。

 女王である私を舐めすぎると、痛いことに遭うですよ?



 <レイカ視点>


 『レイカちゃん~指輪ができたよ♪それとセッちゃんの修復が終了して、そろそろ目覚めるよ~』


 後ろからスゥちゃんの現状報告が伝えてきた。早いね~五分ってあっさり経ったわね~♪

 遊びを続きたいのにな……準備運動がまだ終わっていないのにな……

 たっだ五分で、私とツカサくんの周りに大量な氷柱が雪地に挿しています。身体を他人任せとは言え、ちゃんと反撃しに来ることについて褒めてやるね。

 ここからは設置済みの爆弾たちと遊んでくださいね、暴走してるツカサくん♪


 セッカちゃんが寝ている所に戻った直後、スゥちゃんが私の掌に降りて指輪を渡した。

 様式と柄はセッカちゃんに付けるのと同じだが、違う所は魔氷結晶を嵌め込んでいないと、色が白色、この二カ所だけ。

 記録用の魔結晶がちゃんと持っている……よし!準備完了ですね~

 さっそく大事な主人公ちゃんを起こそう♪


 「起きて~、セッカちゃん早く起きて~朝ごはんができたよ。」

 「…………」

 『セッちゃん起きて、ツーちゃんが隣でイタズラするつもりですよ?』

 「……………………」

 「ツカサくんやめて、寝ているセッカちゃんに何をするですか!?」

 『まさか、セッちゃんをちゅーするつもり?やめてーー!ツーちゃんに殺されちゃう!』

 「………………………………」


 何度も起こしても、何も返事てこないまま、セッカちゃんが眠り続ける。

 傷がすでに直したのに、どうして未だに目が覚めないですか?


 『ねぇ……どうしよ、セッちゃんが起きないですよ……』

 「大丈夫、まだ奥の手を使っていない。」

 『奥の手?ツーちゃんより効く手段があるの?』

 「セッカちゃんーーッ!ダメだ、ユカちゃんがツカサくんに拐われたぞーー!!早く起きなさい!じゃないと妹のユカちゃんがーー!」

 「ユカちゃんは絶対に渡さんぞおおおぉぉぉおおーーッ!!」


 話がまだ終わっていないのに、セッカちゃんが急に雪地から起き上がり、ここに居るはずがない妹のユカちゃんと、彼女を拐うツカサくんを探している。

 な、なんていうか……凄まじい殺気が溢れ出しているわね……


 『お、落ち着けセッちゃん……ツーちゃんは妹さんを拐っていないよ。』

 「そう、そうですよ~全部私たちが作ったウソ、実際に起ってないぞ?だから落ち着こう?」

 「………………え?れ、レイカ様?それと雪の精霊様?どうしてお二人がここに居ますの?でいうか戦いは?ツ、ツカサは!?」


 ちょ、ちょっと待って、質問多くないですか!?

 あっちから爆発の音が伝えてくる、もうすぐ終幕かな?


 「聞いてください、セッカちゃん、ツカサくんならあそこに居ます。彼は今暴走しています、それと彼の暴走を止めるのはあなたしかできない。」

 「え?なにがあったですか!?いきなり過ぎて何もかも分からないですよ……」

 『協力して、セッちゃん。じゃないと、暴走のせいでツーちゃんが死んちゃう……』

 「え!?う、うそッ!?」

 「ウソじゃないですよセッカちゃん、続けると彼の生命力が耐えなくなり、再び命を無くなる……それでもいいですか?」

 「…………わ、分かっていますよ……やれば、やればいいでしょう!?それで、私はどうすればいいの?」


 やった!セッカちゃんが罠にかかりました!

 隣のスゥちゃんもニヤニヤ笑っているようにふわふわと空中で浮いて踊る、どうやら同じことを考えているのようですね。


 「いいか、この作戦は一度しかできない……もし失敗したら、ツカサくんが死にます。だから、頑張ってくださいね!」

 『作戦は簡単だよ~いまレイカちゃんが持っている、あの白い指輪をツーちゃんの左手の中指につけたあと、セッちゃんとツーちゃん、二人がちゅーして。そうするとあら不思議、ツーちゃんの暴走が止まってしまうね~』

 「ほら~簡単でしょう?」

 「簡単じゃありません!なぜちゅーしなきゃいけないですか!?」


 作戦を詳しく聞いた後、やっぱりすぐ無理ですと断るよね。だけど、その返事も予想内です。

 言い訳はすでに用意しました!


 「あのね、セッカちゃん。もし大事な人が居なくなったあと後悔し始めたら、それはもう遅いです……だから今のうちに大事に思ってください!本当に冗談じゃないです!」

 『レイカちゃんの話、痛いほど分かるね……』


 ちなみに、先言ったのは私の本心です。

 決していきなり考えだした本音を混ぜた言い訳じゃないですよ?


 「…………分かりました、これをツカサにつけて、ち……ちゅ、ちゅーすればいいんでしょう……」

 「そうです!私が吹雪を出来る限り止めるから、その隙にやってくださいね!」

 『頑張れ~セッちゃん~♪』


 セッカちゃんが私から指輪を受け取って、すぐツカサくんに向けて走りだした。

 やっと素直になりましたか……良かったね♪

 若い子たちを応援するために、私もがんばろー!


 「……雪女(フロティスト)の女王として命じる、雪の精霊たちよ、直ちに動きを止めなさい!」


 出来る限り威圧感を込めて、久しぶりに氷より冷たい口調で、フローとロティとティスに命令を下ろした。そしたら、ツカサくんの周りで高速回転している彼女たちが段々速度を減って、最後は完全に止まった。

 どうやら私の権限がまだ優先してるみたいね、優先度があっちに取られる前に、およそ一分ですか……

 けど、セッカちゃんに取って、一分はすでに十分です。

 だから行け―!セッカちゃんーーッ!



 また暗闇の中に戻ったわね……

 あのウィックという怪しい奴との会話が終わったあと、真っ白な空間が急に歪んで、再び暗闇となった。

 もう良いよ……ここでずっと寝て行こう……

 床も天井も壁も果てもない、只々虚空で自分を無くなるまで浮いているだけ。

 ちなみに、服はちゃんと着てるから、みんなが期待してる十八禁シーンはないぞ。


 『…………………………て…………』


 一度でも良いから。意識が失う前に、もう一度セッちゃんに会いたい……

 けど、それができない……

 いや、一つだけ方法があります。

 オレが死んちゃえば良いや、そうすると、再びセッちゃんに会うことができる。

 この暗闇で自害することができるかな?薄々気づいているが、暗闇の正体はオレが生み出した負の感情でしょう?


 『…………起きて………………』


 誰かの声が聞こえた……

 懐かしい声だが、多分これは自分が作り出した幻聴だろ……


 『早く起きなさいってば!バカ!ロリコン!変態!ツカサッ!』


 罵声が段々酷くなっていない……?でいうか、オレの名前はいつそんな使い方ができたんの!?

 ひどい!セッちゃんまじひどいですよ!

 …………あれ?さ、先オレ、自然的にセッちゃんを言い出してない?


 『早く起きないと、私、泣くわよ!?』


 え!ちょ、まっ!ちょっと待ってください!マジで泣かないって!?

 いま起きるから……で、クソッ!どうやってこっから逃げ出すんの!?

 魔粒子を操り爆発を起こせば良いんでしょう?あ、魔粒子が一粒も見えない。

 チクショウッ!希望がすぐ目の前にあるのに、また手が届かない……


 と、オレの前方にある暗闇が突然明るくなって、ウィックに会えるあの真っ白な空間となる。

 だけどこちらは相変わらずの暗闇、どうやら暗闇の半分が例の真っ白い空間に占拠されたらしい。

 黒い人影が真っ白い空間の中に立っている。いや、床がないから浮いているかな?そして、人影がオレに問う。


 『もう、ここから出て行きたいですか?』


 もちのろん、話を掛けてくるのは加工された声、即ちウィックと名乗った人です。


 「あぁ、すまないが、何もないここに飽きた。」

 『また、大事な人を傷つけるかもよ。それでも構わないですか?』

 「むしろ全力で彼女を守りたい!」

 『また、暗闇の中に戻るですよ?』

 「それでも、オレは彼女の側に居たい!」

 『全世界と敵になっても良いんですか?』

 「ああぁ……もしそれで彼女を救うことができるなら……」


 ハァ……と黒い人影であるウィックが溜息をつく、仕方がないなと言っているみたいに手で頭を支える。


 『いいでしょう……あなたの、大切な人の元へ帰りなさい……』

 「ほ、本当にできますか!?」

 『ええぇ、けど約束して。悲しみと怒りという暗闇に飲み込まれた子羊よ、もしまた似たようなことに遭ったら、決して暗闇に堕ちるな。あなたの側にあなたを心配している人たちのことを思い出して、それと可能性を自ら捨てないで。』


 重いね……けどコイツから言い出したこの話は、なんとなく説得力が持ってる。

 まるで自分の過去を語っているみたい。


 「約束しよ、オレはもう二度とこの何もない暗闇の中に戻らない。」

 『それじゃ、私たちも二度と会わないでしょう?』


 ウィックが手を振りながら、姿を消した。

 そして、オレの暗闇がウィックの真っ白い空間と混ざり始めた。


 『本当に昔の僕に似ているね……同じ結末に成らないように、僕は祈ることしかできないな……』



 周りが段々灰色っぽくなって、ガラスが割れた音を聞こえた後、オレがよく見た光景である雪原に変えた。

 最初に目に映ったのは他でもない、オレの前で死んだはずのセッちゃんの顔だ。

 でえええぇぇぇええ!?何があったなの!?

 ど、どどどどおどどおどおおう、どうしてセッちゃんが目を閉じて、オレの唇が彼女の唇と重ねているの!?

 お、おれの……ぼくのファーストキスが奪われちゃった……

 これは夢じゃないよね?

 なんだか、身体が重くなった……それに、目も重くなる、いますぐ閉じちゃいそうな気がする……

 あれ……手と足が……どうして氷に閉じこまれたの?

 まあ、どうでもいいや……

 これだけが言いたかった……


 お帰り、セッちゃん。

 そして、ただいま……


 こうして、今度は暗闇の中に戻るじゃなくて、ただ眠りの中に落ちただけ。

第一章の終わりまで、残り本編一話と幕間三話。


寝不足は敵ですが、

虫たちはそれ以上の大敵です。

二年前は蟻さんの大量発生で、去年はしぶといGで、今年はカーペットで足を襲うシラミ。

虫よ、お前らはオレと何かの仇でもあるのか(# ゜Д゜)!?

全部滅してやるぞ!!

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