↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/3

眠過ぎて眠い


「あー……ねっむ。」


水曜日の朝、日の光を全身に浴び、寝たい気持ちをぐっと堪え学校へ向かう。


「お兄ちゃんが昨日、夜更かしするからでしょ。」


そう言いながら俺の隣を歩くのは、妹の瑠那。しっかり者で我が妹ながら結構可愛い部類に入ると思う。


「昨日はカノツラの再放送があったからなー。気が付いたら朝の5時だったわ。」


カノカワとは、『隣のカノジョが可愛すぎてツラい』の略だ。主人公は俺の最推しのアリスたん。あ……アリスたんが可愛すぎてマジつらいわー。


「もー、またカノツラ観てたの?あれもう何十回も見てるじゃん。飽きないの?」


「ばーか、アリスたんが出てるんだ、飽きるわけないだろ。」


「アリスたんねぇ……」


「何だよ。」


「お兄ちゃんは多分、一生結婚しないんだろうなーって思っただけですー。」


「心配するな妹よ、いざとなったらアリスたんと添い遂げる。」


「お兄ちゃんやばーい。」


なんてことを言い合っていると、俺が通う高校に着いたのでここで瑠那とお別れする。


「お兄ちゃん。授業中に寝ちゃダメだよ。」


「大丈夫、怒られても気にしないから。」


「そう言う問題じゃないでしょー。」


瑠那は自分の学校へ向かって行ったのを確認すると、俺は自分の教室へ向かう。





「佐条くん、おはよう。」


教室のドアを開け、自分の席に座ると隣から挨拶される。こいつの名前は倉田 詩乃。俺がこのクラスで唯一話す女子だ。倉田は読んでいた小説を閉じてこちらに体を向ける。


「眠そうですけど、昨日は夜更かしをしたんですか?」


「昨日カノツラの再放送見てたら寝る時間無くなってたわ。」


「そういえば昨日再放送されてましたもんね。」


「やっぱり何回見ても飽きないな。アレを見る度にアリスたんの尊さが再確認できるわ。」


「ふふっ、本当に好きですよね、アリスたん。」


「俺の最推しだからな。あの可愛さの前では何人たりとも逆らうことは出来ないからな。」


「確かにアリスたんのあの可愛さは反則ですからね。見てるこっちまで照れちゃいますもん。」


うん……やっぱりいいなぁ、アリスたんの話で盛り上がるのは。倉田とは趣味が合うからか、女でも全然気にせずに話すことができるから気持ち的に楽だ。



「そういえば、この前「佐条くん、おはよー!」」


「あ?」


アリスたんについて語り合っていると、横から喧しい声で話しかけられる。こいつは桐崎 響子。明るく元気で誰にでも優しい、クラスのアイドル的存在だ。そんな彼女に挨拶をされた男は、たちまち舞い上がること間違いなしだろう。しかし、


「今倉田と話してんだ、お話したかったら別のやつ誘えや。」


「えぇー、いいじゃん!私も混ぜてよ!」


「てめぇと俺らじゃ話す内容が違うんだよ。早いとこイツメンのとこ行ってこいや。」


いくらアイドル並に可愛かろうと、俺はこいつと喋る気は無い。そもそもこーゆーいい子ちゃんって感じのやつは好きではない。


「蘭ちゃぁん!佐条くんが私を仲間外れにしてくるー!!」


「ちょっと、佐条。ちょっとでいいから響子も話に入れてあげてよ。」


そう俺に言ってくるこいつは柳 蘭。桐崎の幼なじみでいつも桐崎と一緒にいる。


「話してもどーせ会話になんねぇだろ。こいつアニメ見てないんだから。」


まぁ、見てても絶対会話に入れてやんねぇけど。


「ぶー、佐条くんのケチー。」


「ケチで結構。」


「皆、ホームルームを始めるから席につけ。」


くだらないことを話していると、担任の朝倉 凪先生が入ってくる。


「ほら、先生きたぞ。さっさと席につけや。」


「むー……いいもん!また休憩時間話かけるから。行こ、蘭ちゃん。」


「そうね。」


そう言って、桐崎と柳は自分の席に戻っていった。


「ふぁ〜」


急に静かになったからなのか、突然の睡魔に襲われる。徐々に瞼が重くなり、視界が狭まっていく。


「……寝るか。」


そう言って俺は寝ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。