第2話 資金集めだったはずが……
こんにちは、作者のきむちです! 第2話です!
前回は、パーティを追放されたルークとルナが一緒に行動することになりましたね。
今回はタイトル通り、何やらハプニングが起こりそうな予感……!?
果たして2人にどんな出来事が待ち受けているのでしょうか?
それでは、気になる本編をどうぞ!
――冒険者ギルドに着いたルークたちは、受付で依頼を受けようとしていたところだった。
「こんにちは! 冒険者カードを見せてください……ルークさんとルナさんですね! あ、ルークさんにはレオン様からの指名依頼が届いていますがこの依頼を受けますか?」
「……いや、その依頼は受けない、別の依頼は何かある?」
「えっ……指名依頼を断るんですか? ええと、少々お待ちください! ……あ、すみません。ルークさんとルナさんには、ギルド長から『通常の依頼は受諾させないように』と通達が出ていまして……ですが、レオン様からの指名依頼なら受けられますよ?」
受付嬢は申し訳なさそうに、けれど「勇者様からの依頼を受ければ解決ですよ」と言わんばかりの顔で言った。
「分かった、少し時間を取らせて」
ルークたちはギルドを出て人通りの少ない裏路地へと向かった。
「まさかここまでやってくるとは……レオンはもともとギルド長と繋がっているからな……」
「そうですね、もうこの街には居させないよ、という意思表示なのでしょうか」
「うん、そうかもね……どうする? あの依頼を受ける?」
「少し嫌ですが……受けるしかなさそうですね」
少し躊躇いつつも、仕方なくレオンの指名依頼を受けることにした。
依頼の内容を確認すると、ここから遠く離れた街、グランヴェールが魔物の襲撃にあって、街の外壁が崩れそうだから修復作業の手伝いをする、期限は無期限。馬車は片道無償で出すとのことだった。
「これは完全に王都にはいるなと言うことでしょうね……馬車は片道無償で、遠く離れた街、厄介払いのつもりでしょうか?」
「そうかもね……それにグランヴェールは、緑や自然も多いって聞いたことがあるけど……確か、近くに魔族領があるんだよね」
「なるほど……でも、魔族領が近いなら、いつ魔物が攻め込んでくるか分からないですからね、早めに行きましょうか」
「うん、そうしようか。まぁ、外壁の修復はどちらかといえば、得意分野だからね……魔力がたくさんあればすぐに終わりそうだけど……」
二人はレオンたちが用意していたグランヴェール行きの馬車に乗り、早速出発した。
「荷物が多くて少し狭いね……」
「そ、そうですね」
二人はほぼくっついているような状態で、お互い喋らなくなると気まずい空気が流れた。
そんな中、御者は微笑ましそうにニヤニヤしながら二人に声をかけた。
「済まないね、お二人さん。グランヴェールに行く馬車はなかなか出ないから大量の荷物を持って行くんだ。数日間はこの状態が続くだろうけど我慢してくれ……そうだ俺の名前はガルドだ、短い間だがよろしくな!」
「俺は、ルークです! よろしくお願いします!」
「私はルナです! よろしくお願いします!」
「敬語は不要だぞ! 気軽に話しかけてくれ!」
「分かった、これでいかせてもらうよ」
「私は、このままで」
王都を出て数分したところでルナがルークに少しソワソワしながら話し掛けた。
「ルーク、……今のうちにお互いのステータスを確認しておきませんか? 今後のためにも」
「そうだね、じゃあまずは俺から」
ルナが少しルークに近寄りステータスボードを見に行くとルークは少し気恥ずかしくなった。
「……なるほど、スキルは剣術レベル二と、魔法適性レベル一があるから前線でも戦えますね……次は、私ですね」
「すごいね、魔力が段違いだ……俺と同じで魔法適性があるんだ、それもレベル三、後は、回復が使えるね、しかもレベルが五もある!」
スキルレベルは最大五まである。一はそれなりにできる、二から三は難なく扱える、四はスキルの上級者、五は超越者、スキルは努力次第で上げられる。一と二なら努力をすればだいたいの人は行ける三からはかなり難しくなっている。
「これなら魔物が来ても戦えそうだね、ただ少し火力が足りないかもしれないね」
「そうですね、強い魔物が来なければ大丈夫そうです」
――二時間後。
お互いのステータスを確認したところでガルドが馬車を止めた。
「お二人さんここからは野営スポットが少ないから今日は少し早いけどここで野営をするぞ。魔物よけを使ってるから、魔物は襲ってこないぞ」
「分かりました! ありがとうございます!」
「……ちなみにお二人さんは、カップルなのかい?」
ガルドはいたずらっぽく笑いながら二人に問いかけた。
ルークたちはガルドの突然の質問に赤面しながら二人同時に答えた。
「違うよ!」
「違います!」
「そうか……違うのか、仲が良いように見えたからな」
ガルドはニヤニヤしながら二人の事を見ていた。
ルークが会話の流れを変えるように少し大きな声で言った。
「――と、とりあえず野営の準備をしようか!」
「そ、そうですね……」
そこでガルドが申し訳なさそうにルークたちに言った。
「すまない二人とも……テントが一つしかないみたいだ、だから俺は馬車で寝る、二人はテントで寝てくれ。大切なお客さんを狭くて寝づらい馬車の中で寝かせるわけにはいかないからな!」
そこでルークは頭をフル回転させて何か最善策がないか考えた。
「わ、私は……大丈夫です、よ」
『不味いぞ、このままだとルナと一緒にテントで寝ることになってしまう。だからといってルナを馬車の中で寝かせるわけには……そっか! 作れば良いじゃん!』
「えっと……ルーク?」
「ごめん、ちょっと考え事してた。でもいいアイデアが思い浮かんだよ、俺がテントを作れば良いんじゃないかな?」
ルークが最善策を誇らしげに言うとガルドが驚きと期待が外れたような顔をした。
「俺、何か変なこと言った?」
「いや、ただクラフトスキルを持っているんだな、と思ってな」
ルナは、ハッと思い出したようにルークを見上げた。
「ルーク、魔力はもうほぼ残っていないんじゃないでしょうか? 私にくれたマナポーションで最後だったのでは? 私もあの後、少しだけ魔力を譲渡しましたし……」
「あ……お互い今は魔力が無いのか」
ルークは困ったように頭をかいた。ルナも困ったような顔をしつつも、どこか満更でもなさそうな表情を浮かべた。
「き、今日は一つのテントで。い、一緒に寝ましょうか……?」
「うん、今日は……仕方ないね」
ガルドは二人のやり取りを少し離れた場所から聞きながら、終始ニヤニヤと楽しそうに鼻歌を歌っていた。
――その夜。
ルークとルナは夜遅くまで寝れずに、お互い背中を合わせて寝転がっていた。
「ルーク、まだ起きてますか?」
「う、うん。まだ起きてるよ、どうしたの?」
「少し……お話をしたいなと思いまして」
ルナがおずおずと聞くとルークはルナの心情を察して優しく答えた。
「いいよ。」
「勇者パーティに長い間いたんですよね? でもあんなにサラッと抜けちゃってよかったのですか?」
「うん、抜けてよかったと思うよ。多分、あのまま続けてたとしてもそのうち自分から辞めてたと思うよ。そして、ルナがオッドアイだと分かってあんな態度を取ったんだ、あの時に抜けようと思ったよ。もし、気にしてるんだったら全然気にしなくていいからね」
ルークがそう言うと、ルナは赤面しながら嬉しそうな声音で言った。
「やっぱり、ルークは優しいんですね」
暗がりの中で小さく囁かれたルナの声には、どこか安心したような安らぎが籠もっていた。
「そんな事はないよ、俺よりルナのほうが絶対優しいと思うよ」
「……いいえ。私は卑怯ですよ」
ルナは少しだけ嬉しそうに、そしていたずらっぽく言った。
ルークは「そんな事はないよ」と、言いかけたがこのままだと永遠にこの会話が終わらないと思い無理やり話題を変えた。
「……でも。ルナは、本当に凄いよ。戦闘中の判断力、後衛として取るべき行動が分かっているような感じがして、俺なんかよりも絶対戦闘センスがあると思うな」
「そうですか? ありがとうございます!」
ルナが素直に褒め言葉を受け取ってくれてルークは気恥ずかしさと喜びが同時にやってきた。気恥ずかしさを隠すようにルークは口を開いた。
「さ、明日も早いしそろそろ寝ようか。おやすみ、ルナ」
「はい、おやすみなさいルーク」
ついに夏休みが終わってしまいましたね、皆さんは夏休みいかがお過ごしでしたか?
私は、ほぼ勉強で終わりましたね……
学校や仕事が始まって大変な時期だと思いますが、皆さんも体調には気をつけて過ごしてくださいね。
次回は11日金曜日の20時に投稿予定です!
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それでは、次回もお楽しみに!




