#7 アードベッグ・ガリレオ 3
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。
それから1時間、いや2時間は経過したかもしれない。ほろ酔いの私の懐から携帯電話の着信音が鳴り響いた。画面に表示される懐かしい名前に反応しすぐさまでる。
「もしもし、永瀬か」
そう問いかける私に電話の向こうからは昔と変わらない懐かしい声が聞こえてきた。
「もしもし、そう、俺だ俺、よくわかったなあ元気か?」
「そりゃお前の番号登録してるからな、画面に出るわ」
「あーそっかそっか、そういやそうだな」
電話の主は私の学生時代からの友人だった。
それもつい先ほど打ち上げたロケットの関係者で今回のプロジェクトの中核をなすチームメンバーなのだ。
「ついさっきニュース見たよ、とうとう打ち上げ成功したな」
「まあなあ、苦労したからなあ今回は。何回も打ち上げ時に緊急停止装置が作動したりして発射台から上がらなくてな」
この国のに限らずロケットはそういうものだ。
それだけに今回の打ち上げは喜びもひとしおだったろう。
「しかし無事今回は飛んでってよかったな、俺としては学生時代からの友人が、それも2人も宇宙関係の仕事について同じチームで1つのロケット発射にかかわるなんて鼻が高いから自慢して回ってたんだぞ」
そう、電話の主である永瀬ともうひとり、竹田という友人がこの計画に携わっていると聞いた時は本当に驚かされた。
次回へ続く




