#5 ジョニーウォーカー ゴールドラベルリザーブ 11
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー
「このグループは全部最初の方に固まっているんですね」
と独り言のように言った。
「ん、そうだね。一番大きい数字でも最初に見つけた二十だものね」
サッパリわからなかった。
「一番大きくて二十……ひょっとして……」
本山さんが何かに気が付いたかのように新しい紙ナプキンに何かを書き始める。
「何かわかったの?」
「アランさんて英語圏の方だったんですよね?」
「多分そうだね」
「数字をアルファベットに置き換えるんじゃないですか?ひょっとして」
本山さんのその一言にハッとする。
早速置き換えてみる。
「えーと、最初は五だから……えー、びー、しー、でー、えー……」
指を折り曲げながら数えていく私に
「先生、eです。」
「うん、だよね、わかってた」
恥ずかしさのあまり早口で返してしまった。
五=e
七=g
八=h
十五=o
二十=t
本山さんにアルファベット変換をしてもらったところ、五つの数字はこうなった。
……さっぱりわからない。
しばし五つのアルファベットと睨めっこを続ける我々三人。何かが引っかかる気持ちが取れないがそれが何かわからない。
本山さんが並べ替えて遊んでいる。
hoteg、getoh、tegoh、
左手人差し指で机をトントンと叩きながら
ペンをカリカリと動かして悩む彼女は
「これ、tが二つあれば単語として完成するのあるのになあ……」
とつぶやいた。
「tが二つあったらなんて言葉になるの?」
英語に疎い私は素直に聞いたところ、彼女は紙ナプキンに六個のアルファベットで綴られた単語を書き記した。
ghetto
「これはどういう意味の単語?」
私の問いに彼女は
「ゲトーって言って、簡単にいうとスラム街のことを指す単語なんですよ。」
その説明でピンときた。
次回へ続く




