#5 ジョニーウォーカーゴールドラベルリザーブ 6
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー
「ん……?河口君これ乱丁本じゃないの?」
私は本のあるページを指さした。
「え、どこですか?」
本文に問題はなかった。だから速読の時は引っかからずに済んだのだが、今回はじっくり眺めていたことで違和感に気がつけた。
「ほらここ。ページ数のところ。二十ページ目の数字が二重になってる」
そう言った瞬間、本山さんが氷を床に落とす。
「先生が、先生が親父ギャグを言うなんて…そんな人じゃないと思ってたのに……」
「違うって。ほら見てよここ」
「本当だ。これ不良品ですね、返品しようかな」
しかし乱調なのは文字の二重印刷だけではなかった。
「気になるのは二重な上にこの数字だけ他とフォントまで違うんだよね。流石にこれは何かおかしい気がするんだけど」
すぐ隣のページの数字と見比べてみる。
「本当だ、これ……どういう事でしょうね」
不思議そうにみる河口君に私は
「河口君、これって紙媒体しか出版されてないのかな?」
「いえ、確か電子版も出ていたような……」
「それ今みること出来る?」
「あ、はい」
彼はカバンからタブレットタイプのパソコンを取り出し、書籍販売のサイトからこの本の電子版を購入手続きを始めた。
次回へ続く




