↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無詠唱の配達員  作者: ウパ戌
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/24

二人での研究

「それでこのアプリは何が出来るんですか?」

「それはもちろん初様のご想像通りでございます」


 するとマドレはモニターから消えたと思うと初の携帯にひょっこり現れた。現れたマドレは先ほどとは見た目が少し異なっており、アニメのミニキャラの様にちっちゃい二頭身でとてもかわいくなっていた。


「ちなみにこんな格好をしているのは大きいとメモリ容量をくううえ、邪魔になると思ったからでございます」

「それは……、ありがとうございます」


 どうやらだいぶ気を使ってくれているらしかった。


「さて初様。改めて説明させていただきます。まずはこのアプリを起動してください」


 マドレは勝手に画面をスクロールして、いつの間にか持っていた指示棒で追加したアプリを指した。そのアプリはトクマのエンブレムがそのままアイコンになってた。初は指示に従ってそのアイコンを押すと、すぐに起動して予想通りのモニターの画面がそのまま表示された。


「こんな感じでいつでもトクマのデータベースにアクセスできます。初様。これから時間まで研究をされるのでしょう? お手伝いいたしますよ」

「いいんですか?」

「はい。と言っても資料探しなどになりますが」

「いや、それでもとても助かります」

「承知いたしました。まずは何に関する資料をお探しすればよろしいでしょうか」

「アインシュタイン-ローゼン橋について出来る限り詳しく書かれているものを」

「……ワームホームですか?」


 ミニキャラのマドレはコテッとかわいらしく首を傾げた。


「そうですね。移動をどうにか早くできないかと思いまして」

「……本当に規格外ですね。承知いたしました」


 そう言って、ピュッと携帯から消えたと思うとすぐに部屋のモニターの方に現れてウィンドウがついたり消えたり忙しなく動き始めた。しばらく初が前にしていた研究を思い出しながら書いていると携帯にピロンッと通知のくる音が鳴った。確認すると文書ファイルのようだった。


「初様、今ご依頼のものをお送りいたしました。ご査収ください」

「ありがとうございます」


 ファイルの中身は要求した通りの内容で、引用論文とともに詳細な内容まで分かりやすくまとめられていた。しかも所々にちっちゃいデフォルメされたマドレが吹き出しを使って解説をしてくれている。


「マドレさん、すごく分かりやすいです! ありがとうございます」

「そう言っていただけるなんて、とても光栄です」


 マドレはそう言ってペコリと頭を下げた。


「他になにかございますか?」

「あー、どうでしょう。とりあえず頂いた資料をしっかり読もうと思うので大丈夫ですよ。ありがとうございます」

「他になにかございますか?」

「え、えっと、大丈夫ですよ? 休んでいただければ」

「他になにかございますか? 初様が望まれるのなら私の特別ヌード画像でもよろしいですよ?」


——どうやら譲る気はないらしい。


「えぇ……。それはとても魅力的ですがやめておきます。そうだ。トクマのデータベースにあるこの研究に使えそうな資料があったら調べてまとめておいていただけませんか?」

「お安い御用です」


 そんな会話をちょこちょこ挟みながら初は二人で研究を進めた。


 どれぐらい経ったのだろう、少し腹が減った頃、部屋のインターホンが鳴った。モニターで時刻を見てみると十六時半だった。すぐに誰が来たか確認しようとしたけれど、初が確認する前にもう一度インターホンが鳴った。


「初様、みなみ様がご来訪です。おそらくは例の歓迎会のお迎えかと」

「ですね。とりあえずまだ連打されると思うので音を切っといてください」

「承知いたしました」


 初はおさまったインターホンの音に満足しながらあえて少し片づけてから玄関へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。