表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オカリナ王国〜音楽の力が全てのこの世界で〜  作者: 早乙女リリィ
第 I 楽章 オカリナ王国〜自由と優しさ〜
PR
23/45

第22小節目 ♫ 【タイトル募集中】


 クロウリーは言葉を失った。

 彼女ののオカリナの音色によって傷が癒えたこと。目の前の自然までもが蘇ったこと。

 そしてあの日、川辺で聴いたバスオカリナの音にそっくりであったことに。


 「私、嫌なんです。

 音楽が力として扱われるこの国が。この世界が。」

 その声には哀しみと諦めのような感情が含まれていた。


 「亡くなった母はこの石英(セキエイ)のバスオカリナを、『音楽そのものの純粋さを象徴するもの』だと言っていました。


 でも私は、音楽が人の醜い欲を満たすための道具に成り下がるのを見てきた。

 …自分も、そうしてきました。


 だから私は、もうオカリナは吹かないと決めたんです。

 これ以上、音楽というものを穢したくなかったから。」


 クロウリーは何も言わず、(うつむ)くユーリの言葉を聴いていた。


 「だけど、それでも時々…。」

 そう彼女は言いかけたが、これ以上の言葉は出てこなかった。

 クロウリーは何も聞く気にはなれずに、ただ黙って白いバスオカリナが木漏れ日に照らされるのを見ていた。



 つづく


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ