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第22小節目 ♫ 【タイトル募集中】
クロウリーは言葉を失った。
彼女ののオカリナの音色によって傷が癒えたこと。目の前の自然までもが蘇ったこと。
そしてあの日、川辺で聴いたバスオカリナの音にそっくりであったことに。
「私、嫌なんです。
音楽が力として扱われるこの国が。この世界が。」
その声には哀しみと諦めのような感情が含まれていた。
「亡くなった母はこの石英のバスオカリナを、『音楽そのものの純粋さを象徴するもの』だと言っていました。
でも私は、音楽が人の醜い欲を満たすための道具に成り下がるのを見てきた。
…自分も、そうしてきました。
だから私は、もうオカリナは吹かないと決めたんです。
これ以上、音楽というものを穢したくなかったから。」
クロウリーは何も言わず、俯くユーリの言葉を聴いていた。
「だけど、それでも時々…。」
そう彼女は言いかけたが、これ以上の言葉は出てこなかった。
クロウリーは何も聞く気にはなれずに、ただ黙って白いバスオカリナが木漏れ日に照らされるのを見ていた。
つづく




