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オカリナ王国〜音楽の力が全てのこの世界で〜  作者: 早乙女リリィ
第 I 楽章 オカリナ王国〜自由と優しさ〜
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第17小節目 ♫ 吹いていれば完璧 その1【番外編②】


 これは、クロウリーたちがフルート皇国の刺客に出くわす少し前のおはなし。



 道中、森の中を歩いていると、クロウリーが突然立ち止まった。

 「わっ、いきなり立ち止まらないでくださいよ…。

 どうしたんですか?」

 クロウリーを先頭にして一列にして歩いていたユーリは、いきなり歩みを止めた彼の背中に鼻をぶつけたようだ。


 「おお、これは…。」

 青年はそこにあった木をじっと見つめ、その三木を軽く叩いたり、手で触れたりし始めた。

 「この木、オカリナを作るのに最適だ。」

 「…え?」


 彼は続ける。

 「この木目の均一さ、この硬さと響き具合。

 これなら音の伸びが素晴らしいオカリナができるだろうね。

 それにこの年輪の詰まり具合…君も触ってみるといい。」

 と語りながら、指を木に沿わせ、熱心に木の特徴を分析し始めた。

 「いやいや、今はそんなこと考えている場合ではないのでは…?」

 ユーリは思わず突っ込むが、クロウリーは真剣だ。

 「こんな材木には滅多に出会えないぞ。

 …やはり持ち帰るべきか?」

 と、木の前で腕を組んで静かに考え始める。

 「クロウリー様、急ぎましょう!?」

 ユーリが苦笑いして嗜めると、彼はようやく我に返ったようだ。

 「まあ仕方ないね。後でまた来よう。」

 「来ないでくださいっ。」



 つづく

 


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