攻略の打合せ
二日後の昼、僕たちは目的の鉱山に到着した。
「ん?どうしたニコラ。ゲンナリした様な顔をして。」
と聞いてくるミハイルは場所の交換をしなかった。
こういう時は妙に勘の鋭い。
結局、鉱山に到着するまで夫婦漫才が延々と続いてゲンナリしたわけだ。
そして夫婦漫才の二人、ヒースさんとヘザーさんは夫婦漫才をしながらサカイへ帰っていった。
鉱山と言っても鉱山だけがあるわけではない。
麓には鉱夫達を相手にする宿屋や商店の建つ村がある。
僕たちはその村を待ち合わせ場所にしていた。
「遅い!」
その村の入り口でキョウカが仁王立ちしていた。
どうやら朝早くから待っていたみたいだ。
「キョウカはん。そないに焦っても鉱山に行くのは明日どすよ。」
馬車から降りたシオリがキョウカをたしなめる。
「それとも、うちがいーひんで寂しかったんどすか?」
「ちゃうわ!」
「ほうけ?一人の時はいつも寂しそうに……。」
「うにゃー!!」
二人の会話にカエデが混じり騒がしくなる。
うんうん。いつもの光景だ。
その騒がしい音でゼフィールやマロリオンもやって来た。
ジュリアは三人を見ながらパンパンと手を叩いく。
「はい。おしゃべりはそこまで。今から打ち合わせをしますよ。」
「それなら、向こうにある少し大きい家を使うといいだろう。どうせここには我々の他には誰もいない。」
マロリオンの言う通り、この村は過疎化していた。
元々、鉱山のサポートの為の村である。
鉱山が使えなくなった為、この村に留まる理由は無いのだ。
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マロリオンの案内で打合せの為の家を訪れた。
間口が広く入り口を入ってすぐの所に大きな板間がある。
僕たちがその板間に上がると、マロリオンは地図を広げた。
そしてその地図に石を二つ置き説明する。
「鉱山は村の道を通って三十分の所にある。その入り口には魔導警備兵が二体存在する。」
魔導警備兵とはゴーレムの一種で守りに特化したものだ。
それが二体いると言う事はここを落とすだけで大変な労力が必要であると示していた。
守りに特化しているからと言って攻撃を行わないわけではない。
体力が多くなかなか倒れない、嫌な相手である。
「残念なことに魔導警備兵が邪魔をして、中の様子は調べることは出来なかった。おれの探知呪文でも中の様子はわからない。何かの妨害装置の様な魔道具があるのだろう。」
マロリオンの探知呪文で探知できないのは、呪文に対しての耐性が高い事を示している。
そうであるとすれば呪文でのダメージに期待できない。
ミハイルやゼフィール、カオリ、シオリの物理攻撃が主となる。
一般のゴーレム自体、物理攻撃に対して強い側面がある。
魔導警備兵もその特徴を持つ。
物理と魔法両方に強い、まさに警備兵だ。
僕は腕を組み考える。
「まずは魔導警備兵をどうするかだな。」
「それはやっぱりあれだろうね……。」
ゼフィールはあれと言いながらこちらを見る。
他の何名かも頷いて”あの方法”とか言っていた。
「……森で黒騎士に対して使った方法か……。」




