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収納力ゼロ、僕の空間収納で物は収納できません。  作者: 士口 十介
獣人の国

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魔導警備兵を倒すには?

黒騎士に使った方法。

”洗脳”の呪文の効果を収納する方法だが、魔導警備兵(ガーディアン)には別の呪文が使われている。

残念なことに、僕にはどの様な呪文を使い作り上げるのか全く分からなかった。

この場合、知っていそうな者に聞くのが一番だろう。


「マロリオン。魔導警備兵(ガーディアン)はどうやって作成する?」


「魔導警備兵(ガーディアン)か……基本となる魔導人形(ゴーレム)に必要な呪文を組み合わせる。あの魔導警備兵(ガーディアン)の場合は武器作成(クリエイトウエポン)と魔法盾(マジックシールド)、魔法鎧(マジックアーマー)の三つの呪文が使われている。あと、魔導人形(ゴーレム)に必要な呪文は使う材料により変わる。」


「その三つの呪文を消し去れば魔導警備兵(ガーディアン)は壊れるか?」


「それは無理だな。その呪文が無くても、基本である魔導人形(ゴーレム)に影響はない。見たところあのゴーレムは鉄製、所謂アイアンゴーレムだ。あいつにはほとんどの呪文が通用しない。」


「鉄か……戦う場合、剣や槍では効果が薄い。ミハイルの剛拳だよりになる。それは上手いやり方ではないね。」


鋼鉄魔導人形(アイアンゴーレム)と戦う場合。切る攻撃の剣や突く攻撃の槍では効果が薄い。

叩く攻撃の剛拳や金槌(ハンマー)が有効だ。


「確かに叩く攻撃なら有効だが、それだと別の問題がある。」


僕が疑問符を浮かべる。

別の問題とは何だろう?


「魔導警備兵(ガーディアン)から100mぐらいの位置に近づくと砲撃を受ける。」


偵察の時にマロリオンはゆっくりと魔導警備兵(ガーディアン)に近づいた。

そして、残りの距離が100mほどになったところで魔導警備兵(ガーディアン)から炎の塊の様なもので攻撃されたそうだ。


「多分あのまま進めば、二体の魔導警備兵(ガーディアン)から炎の攻撃を受ける。まずたどり着けないだろう。」


「じゃぁ、僕の盾で炎の塊を魔導警備兵(ガーディアン)に返せば?」


「それは悪手だ。魔導警備兵(ガーディアン)と言うより鋼鉄魔導人形(アイアンゴーレム)の血液は炎で出来ている。炎はゴーレムを活性化させてしまう。」


「……最悪の警備兵じゃないか」


「ニコラ、だからこそ君のあの方法で何とかならないかと……。」


収納する場合、効果が何であるか判らないと素早く収納は出来ない。

”ゴーレムを作る呪文”と考えて収納する場合、どれだけ時間が掛かるか不明だ。

範囲の外からでも攻撃と判断すれば、炎で攻撃されるだろう。


……炎か。


確かマロリオンは”鋼鉄魔導人形(アイアンゴーレム)の血液は炎で出来ている。”と言っていたな。

”ゴーレムを作る呪文”の収納ではなく、炎の効果を収納すれば良いのではないのか?

だがそれをするには僕の”収納”について説明する必要がある。

説明しなくても、”炎”をはじき返さずに”炎の効果”を収納すれば判ってしまう事だ。


僕には収納について説明できるのは今しかないように思えた。


「実は皆には話しておきたい、いや話す事がある。」


「何だ?今必要な事か?」


「ああそうだ、ミハイル。話は僕の収納のギフトについてだ。」


僕は少し考え、話を続ける。


「僕の収納のギフトは何も収納できない様に言っていたが例外的に収納できるものがある。と言うより、それを収納する為のギフトだと思う。」


僕はみんなの顔を見るがあまり驚いていないように思えた。

薄々は気が付いていたと言う事だろうか?


「僕のギフトは、何らかの“効果”を収納することが出来る。」


マロリオンが少し考えて質問を返してきた。


「ニコラ、それは例えば剣の攻撃なら“斬撃の効果”という事か?」


「そうだ。効果を収納した物はその威力が無くなるか大幅に減衰する。炎の効果も収納できるはずだ。」


「……なるほど、ニコラはその収納を使って魔導警備兵(ガーディアン)が持つ炎の効果を消すつもりか。確かにその方法なら魔導警備兵(ガーディアン)を止めることが出来る。」


マロリオンがうなずいている横でミハイルが何かに気付いた様だ。


「という事は、模擬戦の時、攻撃を弾いたり止めたりするのは!」


「ああ、収納を使って弾いたり消したりした。」


「そう言うカラクリか。それが判れば次は勝つぞ。」


ミハイルはニヤリと笑う。


「……ミハイル、ギフトの効果を隠していたことを怒らないのか?」


「ん?何故?ギフトの本当の効果を隠すのはよくある事だろ。それに、もう知ったから何も問題は無いじゃないか?」

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