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ショートカットルート

俺達は迷宮の地下1階の通路を歩いていた。


「今日は地下5階でレベル上げをする。」

「地下5階ですか?私達のレベルでこの人数では厳しいと思いますが・・・。」


地下5階の適性レベルは14~16だ。

このパーティでしかも4人だと普通は厳しいと見るのが妥当だろう。


「たしかに敵が強いけど、地下5階へは直通の道があるんだ。だから、下手に3~4階でレベル上げするよりすぐ帰れるので安全だよ。」


実は地下5階へはショートカットルートがあり、地下1階から直行できるので傷ついてもすぐに帰れるようになっている。

しかも、落とし穴がある3階や上がり下がりのある複雑な形状の4階に比べて単純な構造になっている。

おそらくは下層に行くためのレベル上げや装備集めのために作られた階層だろう。

もちろん、一度地下5階へ行く必要があるが、俺のデータでは解放済である。


「え・・・しかしそれは・・・。」


カナタは何か言いたそうだったが、俺は構わず進んでいった。

進んで行くと地下5階へ行くための扉の前に、武装した兵士3人が立っており道を塞いでいた。

彼らは俺達を見つけると、話しかけてきた。


「ん?なんだ貴様らここを通る気か?」


(なんでこんなところに兵士が?)


「あなた達こそ、なぜこんな所に?」

「こんな所?貴様らは地下5階へ行くために来たんじゃないのか?」


どうも彼らは知っていて道を塞いでいるらしい。

するとカナタが小声で話しかけてきた。


「5階への直通通路は、適正レベルである14以上の冒険者しか通れません。どうも実力もないのに挑戦する無謀な連中が多く、制限するようになったんですよ。」


(ゲームではそんな事なかったぞ・・・どうなってるんだ。)


どちらにせよ、俺のレベル上げの計画すべてが狂ってしまうのは間違いない。

どうしようかと考えていると、ミカが兵士たちに話しかけた。


「ほら見て、私はレベル14冒険者よ。」

「ム・・・たしかにそうだな。なら貴様は問題ない。他の連中は冒険者カードを見せろ。」


残念ながら俺達はレベル14以下である。

カナタと顔を見合わせてどうするか悩んでいると、ミカは俺に向かって人差し指と親指で輪っかを作り他の指を立てて見せた。

その形を見て、伝えたい事を理解したので、まだ重い懐の小袋をミカに渡した。


「兵士さん、全員レベル14なんです。私が保証します。」

そう言いながら兵士に体を密着させて、何かをしているようだ。


「ム・・・いちいち調べるのも非効率的だからな。通って良し。」

「ありがとうございます!」

「ただ・・・無理はするなよ。貴様らが死ぬと困るからな。」


俺達は彼らの気が変わらない間に素早く扉の中に入っていった。


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