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探知

それから地下3階の小部屋を手あたり次第確認していった。

もちろんモンスターの宝庫だったが、バナザードとアリアとの二人で倒してしまったので、俺はただ見ていただけだった。

せっかくだから手に入れたサーベルを使いたい気持ちになったが、生物を基本殺した事がない俺では実戦は無理だろう。

武器を得て強くなった気になって、真っ先にやられる馬鹿なチンピラと同じ末路をたどりそうだ。


「これでこのフロアの小部屋の半分は確認しましたね。」

「おそらくは十中八九、宝箱目当てで魔物と戦ってやられたはず。確認していけば見つかりますよ。」


(これなら楽勝そうだな。)


順調に進んで行くと、大広間に出た。

行き止まりのようだが、6個の扉がありそのどれかか先に続いている。

もちろん俺はどの扉が正しいのか知っているが、今回は行方不明者の捜索なので扉の先を全て確認しないといけない。


「地図を確認すると、1つは先に進む道、1つは落とし穴に続く道、後の4つは魔物が待機している場所だ。そのすべてを確認するのは面倒だな。」

「なら、ディテクション《探知》の奇跡を使います。」


ディテクション《探知》は一定範囲に存在するものを認識できる奇跡だ。

自らの魔力を周囲に飛ばす事で、遮断物すら貫通してあらゆるものを探知する事が出来るが、大量の情報から必要なものを絞らないといけないので使いこなす事が難しい。


神官の奇跡なので使用できる可能性があるのは、神官、騎士、戦乙女、賢者であるが、高位な奇跡のため高いレベルが必要だ。

今いるパーティなら使用できるのはレベル20のアリアぐらいだろう。


彼女はその場に座り込んで、奇跡を発動させた。

「ディテクション《探知》」


この奇跡は時間が掛かるので、俺達は彼女を囲むように円陣を組む。

魔物は基本宝箱の守護として存在しているが、迷宮内の侵入者を排除するために徘徊している者もいるので、無防備なアリアさんを守る必要があるからだ。


(とはいえ、この階層の魔物程度が攻撃を仕掛けるなんて自殺行為はしないだろうな。)


魔物も恐怖を感じる感覚はあるようで、格上相手には基本攻撃を仕掛けてこない。

考える能力がないゾンビとかには関係ないが。


「これは・・・おかしいですね。」

「?」

「4つの部屋にいるはずの魔物がいません。」

「別の冒険者にもう倒されていたってことか?」


アリアは扉の一つを指さして、

「ええ、その扉の先に冒険者らしき者が2人・・・その近くに人らしい何かが4つ・・・。」

「人らしい何か?」

「とにかく警戒して扉の先の小部屋に入りましょう。」


俺達は陣形を組み扉の前に静かに近づき、バナザードが盾を構えながら扉を素早く空けて踏み込む。


「貴様ら動くな!ぶっ殺すぞ!」

その怒号と共にアリアが飛び込んだ。

「動かないで。」


俺達後衛組は扉の外に待機しているので、声だけしか聞こえないため、何が起こってるかわからない。

しかし、安全が確保できるまで動くわけにはいかない。


少しするとプックルが扉の中に入ってくるように合図を送って来た。


慎重に中に入っていくと、座り込んでいる2人の冒険者らしき二人に、バナザードとアリアが武器を突き付けていた。


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