↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/62

第53話 目覚め

「本当…ですか?」

「えぇ…間違いありませんわ。こちらを」


ソフィー生徒会長が言ったことに理解が追いつかないまま、話しを聞いていた時に証拠としてソフィー生徒会長は一枚の写真のデータを俺の通信端末に送る。

受信後、その写真を確認すると…確かに黒龍だ。

造形も何もかもが、あの空間で見たものと一致している。


「…」


言葉を失し、少し…不安になる。

今でも思い出すが、問題は黒龍もそうなのだがあのフェンリルだ。

フェンリルとファフニールのS/Overlordがほぼ互角で戦う。

パイロットの技量もそうだが、それ以上に力で拮抗した勝負になるのが一番ヤバい。


(やっぱり、俺が肉体強化を最優先にしてファフニールが本来の力を出せるようにするまで今以上に頑張るべきだな)


現段階はフェンリルとほぼ互角。

もう少し強くなれば越えられる域でもある…そう信じるしかない。

なんて思っていると


「今のところ、黒龍に対抗できる手段がまともになく…同時にフェンリルに対抗できるのも貴方とファフニールのみ。なのですが」

「?」

「私の機体がオーバーホール改修されることになりました」

「オーバーホール改修…?」

「私のロビンフットの出力や武装などをより最新機に近づけると同時にオールイーターと戦えるように強くする…簡単に言えば、改造ですわ」

「そんなのがあるんですね」


初めて聞いたぞ、オーバーホール改修。


「本来、まだ先になるはずだったのですわ。3年生になってからでしたが…流石に前倒しされましたの」


そりゃそうだ。

学園のトップが太刀打ちできないのなら今後の出撃の意味すら無くなる。

ただ死にに行くだけになってしまう。


「…お陰様で今回の戦いは出撃できませんでしたが」

「改修で出撃出来なかったんですね」

「えぇ。オールイーターのアラートがなった時、生きた心地がしませんでしたわ」


いい意味でも悪い意味でもARMORに頼らざる負えない状態だ。

急にARMORが使えなくなるって考えると恐ろしい。

いい例とするなら急に武器を取り上げられたような感じだな。

俺もファフニールが奪われたらって思うとゾッとするが…心無しか勝手にファフニールが俺の方に向かってきそうな気がしてきた。


「…」


しかし、気になるのは何故このタイミングで黒龍が目覚めたのかが分からないことだ。

黒龍関連の情報はそもそもの情報自体が少ないっていうのもあるが…別に今日が軟化の特別な日とかそういう訳じゃないと思う。


「…一応、学園祭はまだ開催予定ではありますが警備に関してはより一層力を入れなければいけませんわね」

「そうですね…」


何て言いながら俺の横で寝ているアリスを見る。

今回の黒龍の件がどのような形で処理されるのかは分からないが、黒龍が出現したという事実だけで考えればARMOR”sは勿論、市民やその他の人たちも混乱させてしまう可能性も高い。

それほどまでにアレは大きい存在だ。


「とにかく、明日に備えて今日は休んでください」

「分かりましたって言っても俺は全然眠くないんですけどね…」

「丸一日寝ていればそうなりますわ。であれば、少々散歩をしてみては?」


散歩か。

外を見れば既に日は落ちており、月が顔を出している。

夜風を浴びるにはちょうどいい時間かもしれないな。


「ありがたいですが、アリスも居ますし」

「んん…?」

「あ、起こしちゃった?」


ソフィー生徒会長と話していたらアリスが起きてしまった。


「お兄ちゃん…居る?」

「居るよ」

「よかった…」


そう言いながらきゅっと俺の服の裾を掴むアリス。

うん、我ながら可愛い妹だ。


「…これでは散歩はできませんね」

「このままアリスは寝かせます。多分、明日はアリスが大興奮すると思うので」

「そうですわね、なら尚更休んでくださいまし」

「わかりました。ソフィー生徒会長もおやすみなさい」

「はい、おやすみなさい」


ソフィー生徒会長が退室を見届けた後に俺はアリスに毛布を掛けて、隣に寝て頭を撫でる。

アリスは気持ちよさそうに顔を笑顔にして、俺の胸元にくっついてくる。

思えばアリスは抱き着いてくることが多い。

よく分からないが子供はそういうのが好きなのだろうか。俺の場合はアリスくらいの時の記憶がないせいでいい例がない。


「ま、明日に備えて寝るか…」


結構な時間寝ていたので少し寝るのに苦戦したが…いつの間にか俺は意識を夢の中に落としていた。


ーーー


「んん…かぁぁぁぁ…!」


翌日。

あくびと同時に背を伸ばした。

パキパキと背中から音が鳴る。


「零亜、起きて…起きてたね」

「明楽?」


それと同時に医務室の扉が開き、明楽が入ってきた。


「起きてよかったよ。昨日とかある意味、生きた心地がしなかったし」

「あー…目が覚めなかったんだよな俺」

「うん、あの見たことないファフニールの姿とデータ送られてきてコックピットと融合してるって聞いたとき耳を疑ったよ、ほらこれ」

「まぁ…だろうな」


改めて聞くが…その記憶が綺麗にないんだよな。

明楽からのデータを見るが、そこにあるファフニールはS/Overlordとは形状が違う何かだ。

ただARMORというより、機械らしくもない。

半分生命体のような見た目だ。

んで、コックピットと融合している俺の姿。

これは…動けないな。


「んで…これかな、一番の問題のデータは」


次に渡されたデータは俺とあの狼との戦闘データだった。


「その時のファフニールの数値を50とするならフェンリルは60と見ていいだろうね」

「アイツか…」

「大型特殊オールイーター【フェンリル】…異様と言っていいほどの戦闘力、未だ不明の情報…嫌になるね」

「そうだな…」


次に会うときまでには俺とファフニールは強くなる。

絶対にな。


「まぁとりあえず、その話は置いておいて…はいこれ」

「?」

「今日のナンバーズの警備のローテーション」

「何で明楽がそれを?」

「僕は零亜の専用整備士だからね。対象のARMORが警備にあたっている時間は整備班として待機を命じられてるから」

「なるほどな」


俺は…丁度昼頃から三時間か。

午前は無理だろうな。アリスは寝てるし、変に動けない。

あとクラスでの出し物に関しては俺が担当するのは明日だ。

今日はアリスと一緒に学園祭を回りつつ、警備に専念する。


「それで…俺のファフニールは?」

「パイロット科の倉庫に移動しておいたよ。すぐに出撃できるようにしておいたから」

「助かるよ」


本当、俺の整備士は最強で無敵で…最高の親友だ。


「それじゃ僕はクラスの出し物に戻るよ」

「明楽のクラスは何をするんだ?」

「思ったよりは普通だよ?ただの喫茶店だから」

「そうか…行けたら行くよ」

「待ってるよ」


そう言って明楽は医務室から出て行った。

俺もそろそろ動き始めるか。

アリスは、まだ寝てるな。

流石に置いていけないし、起きるまで待っておくか。


「ふぅ…」


ベッドに腰を掛けながら外を見る。

綺麗な青空、耳をすませば人の声が聞こえてくる。

その声はとても楽しそうだ。


「さてと…ファフニール」


頭の中でファフニールに声をかける。

手元で明楽からもらった記憶の無いファフニールの形態の画像を見る。

この形態はS/Overlordの影響か?それとも他の何かかと問う。

すると…


「…分かりません?」


答えとしてもらったのは分からない。

答えられないのではなく分からない。うーん…ファフニールが分からないのなら俺も分からないんだよな。

その形態の間の記憶が少しもない。

何とかしようと思ったら…いつの間にかAT学園の前に居て過呼吸になった。


「一旦、置いておくか…置いておく情報も増え始めてきたけどな」


ーーー


「主」

『どうだった?』


廃墟となった建物の上で風を受けながら目元を黒い布で覆われた観測者は主に通信する。


「ヨルムンガンドは…黒龍に吸収されました」

『…やっぱり進行が速いわね。件の黒龍は?』

「痕跡すら残さず消えました」

『そう…ありがとう。言及者と傍聴者は?』

「言及者は黒龍教、傍聴者は一部の医療スタッフについての情報を集めています。しかし、一点だけ問題が」

『問題?』


観測者は意を決して問題を話す。


「傍聴者曰く、医療スタッフに少女…アリスが知られてしまいました」

『早いわね、何か行動を起こそうとしてる?』

「既にAT学園に向かっています」

『…マズイわね。傍聴者を向かわせて』

「そちらも向かっておりますが、少女が攫われる以上に人型のオールイーターが知られてしまう可能性があるかと」

『あーもう!何でここまで愚かになれるのかしら!!』

「主、怒りを抑えてください」

『はぁ…そうね。最悪、鴉羽零亜に任せましょう』

「かしこまりました」


誤字脱字、語彙力がほぼ皆無に等しいのでミス等がありましたらご報告お願いします


感想も待っていますので気軽にどうぞ!


超絶不定期更新ですがご了承ください…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。