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Yellow Marker~一人だけ魔族でプレイ~  作者: モチモチの木
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身分証明書

若干無理矢理感があります。

 梅村さんのもとい、バイソンさんの気分を回復するのに、しばらく時間が掛かったが、今は落ちいたようや。

「すみません、取り乱してしまって……。」

この牛顔のアバターが落ち込んでいる絵はとてつもなくシュールやったが、まぁ良かったと思う。

「町案内してくれるんですよね?僕、役所に行って身分証明書作りたいんですけど。」

「たしかにあった方が便利ですね、では早速行きましょう。」


町の中央に役所はあるみたいで、そこに着くまで、『デーモン』について教えてもらった。


 『デーモン』はchange the worldの観察者。

人族CPUからは災厄の前兆、魔王の使者など。

魔族からは神出鬼没の相談役・魔の賢人と呼ばれ、時には魔王の相談にものるそうや。

尤も人族サイドには姿見せた事がないので、このゲーム内の設定でそう扱われている。


「私達も毎日ログインできるわけじゃないので、この世界の戦闘(イベント)などには関与しませんよ。」

「じゃあ、尚更その格好にする必要性ないですよね?」

「ははっ、確かにそうですね。でもカッコ良いですよ?」


 そんな感じで話していると役所についたそうや。周りのお店や家と比べるとかなり大きく3階建てなっている。

「では私は外で待っていますので、用事を済ませて来てください。」

「ありがとうございます。じゃあ、行ってきます。」


 中に入ると、それぞれ用件にあった窓口があるみたいで、皆それに沿って並んでいる。

仕事の依頼、荷物の発送届、生活相談、etc…。

このゲームの住民の生活を円滑する為の知恵がこの役所に集まっていた。

幸い、身分証明書発行・再発行の窓口はそれほど並んでいなかったので、直ぐに役員の方と話すことができた。

「身分証明書の発行だね?ならこの用紙にアンタの魔力を注ぎな。」

受付のおばちゃんの口調は乱暴やった。

けど、魔力の出し方がわからないと伝えると丁寧に教えてくれた。凄い感覚的な説明やったけど……。


「困った子だねぇ、まったく。紙の上に手を載せてごらん!!そしたら出ろ~出ろ~って念じてみな。」

すると原理はわからんけど、紙が紫色に光だし文字が浮かび上がってきた。

「はい、ご苦労様。もういいよ離して。」

受付のおばちゃんは判子を取り出し、両端に1回づつ、真ん中に違う判子を押して、それを綺麗に半分に破った。

「片方はアンタの、もう片方はウチで預かるから。再発行したい時や何かあったら役所に来な。ウチ以外でも再発行できるから。」

「ありがとうございます。」

「いいよ、礼なんて。これがアタシの仕事なんだ。」

「いや、すみません。なんか……嬉しかったから、つい。」

「変わった子だねぇ、身分証明書の発行で喜ぶやつなんか、子供ぐらいだよ。」

「へへっ……なんかすみません。」

 正直いうと、受付のおばちゃんのサバサバした所が僕のオカンに似てた。

まぁ、そのサバサバした性格もあってアッサリ離婚してしまったらしいんやけど。


「次が待ってるんだから、用が済んだら帰りな。」

「はっはい!本当にありがとうございます!!」

もう一度お礼を言って、梅村さんの待っている役所の外へ向かっていった。


 これが、受付のおばちゃん、メイリアさんとの出会いやった。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

メイリアさんは今後出てくる予定です。


メイリアさんは少しふくよかな猫の魔族です。

口調は乱暴ですが、凄く優しいおばちゃんです。

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