デーモン
スマホで「最近更新された小説」をクリックする事がよくあります。自分の好きそうな作品を探すのが、僕の楽しみです。
スクロールしていくと、凄いタイトルの作品もあるのだなと、目に留まります。
『凸凹のニキビ跡でもツルツル美肌になれる。薬学博士が開発した唯一のサイエンスコスメ』
広告と知らず、クリックしたのは僕だけじゃないばす……。
最近、長いタイトルの作品とかあるじゃないですか?
それだと思ったんですよ……。
「全然イメージと違うんですが……。」
コルトカの村で僕を待っていた魔族は異質やった。
例えるなら「沢山のビー玉の中に鉛玉」、「1円玉と500円玉」。
そう、存在感が半端なかった。
この牛の魔物が梅村さんらしく、通話の時の様に心配しがちに聞いてきた。
「えぇ!?どんなイメージをしていたんですか?」
「もっとありますやん……場にふさわしい格好とか……。」
「たしかにこの装備は派手過ぎましたね……すみません。でも、これでもランクを落としたつもりなんですよ?」
「装備だけやなくて、明らかにボス臭漂ってるアバターもですよ。もっと弱そうなやつ無かったんですか?」
「あぁ、それは無理なんですよね。我々運営サイドの魔族用アバターは『デーモン』で統一されているので。」
「ミノタウロスや無かったんですね……。」
「あながち間違ってないですよ?私のは牛タイプのデーモンになります。」
デーモンにタイプとかあるんや……。
僕と梅村さんの会話が途切れるのを見計らって、猪顔のおっちゃん、バンさんが俺に話し掛けてきた。
「おめぇ……おめぇ様はあの方の知り合いだったんですか。そうとも知らず、さっきは気安く話してしまって……すんません。」
親切に対応してくれて嬉しかったんやけど?
「いやぁ、気にせんといて下さい。あと僕、全然偉くもないんで、敬語とか止めて下さい。さっきみたいに普通にしてください。」
「ありがてぇ。」
バンさん頭下げんといて下さい!!
なんも変わってないやん!!
「ではサウス、町を案内しますよ。私についても後で話ますので。バン君お仕事頑張って下さい。」
僕がオロオロしてると、梅村さんからの助け船がきた。
タイミングの良い人ですね梅村さん!!
敬礼みたいなポーズをとったバンさんに見送られながら町に入る事になった……。
コルトカの町は一言で表すと、のどかな町やった。
バンさんみたいなオークもいれば、二足歩行の狼みたいな魔族・人面鳥もいる。
皆平和そうに仕事に取り組んだり、世間話などをしている。
そして近辺にいる魔族は、さっきからチラ見してくる。
まぁ、骨格標本の僕も珍しいんやろうけど、本命は隣の梅村さんやろう。
「サウス、見てください。皆貴方に興味があるようですよ。」
違います、梅村さん貴方です!
心の中で盛大にツッコんだけど口にはしない。
それより、このゲーム内ではなんて呼んだら良いんやろう。
バンさんの前では、散々梅村さんって呼んでたけど流石に不味いやろう……。
「ところで、僕は梅村さんの事をなんて呼べば良いですか?アバター名教えてもらえませんかね?」
一瞬梅村さんが固まった様な気がした。
あれ?なんか変な事言ったかな?
「私のアバター名ですか……。」
変な名前なんやろか?凄い言いにくそうや。
ゲームなんやから、気にしやんで良いと思うんやけどな。
「……ソンです。」
「えっ?すみません、始めの方聞き取れませんでした。」
少しの沈黙の後、もう一度梅村さんは名前を教えてくれた。今度はハッキリと聞き取りやすく教えてくれた。
「バイソンです……。」
「名前……そのまんま牛ですね……、でも良いやないですか!!ゲームなんやし、恥ずかしがる事無いですよ!!」
牛顔の魔族でバイソン。
悪くないと思う、むしろ迫力あって良いと思う。
「それだけじゃ無いんですよ……。」
他になんかあるん?
「……どういう事ですか?」
「加瀬さん……私の名前は?」
さっきまで呼んでくれてたアバター名じゃなく、本名に戻ってる……。
「梅村さんですよね?下の名前は分かりませんけど……。」
「そうです、梅村です……。これを違う読み方で読むと?」
あ!!
梅村……。
「あぁ……ネタ的なアレですか……?笑う所なんかな?」
どんな反応すれば良いんすか!!
すると、梅村さんの悲痛の叫びが町中に響いた。
「私のこの名前は……上が悪ふざけて付けたんですよ!!こんな名前嫌ですよ!!」
この人……苛められてるん……?
とりあえず、近くを飛んでいた蝶々に意識をシフトチェンジした。
このゲーム、蝶々もリアルなんやねー。
ここまで読んで頂きありがてぇ。
すみません、ありがとうございます。
笑いの要素を入れようと頑張って見ましたが、才能は無いようです……。
何処に笑いの要素が!?って思った方もいると思います。
僕の下手な文章が笑いの要素だと思って頂けると幸いです。
モチモチの木




