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AIに無茶ぶりして「なろうテンプレ全部盛り」の小説を書かせたら、途中からAIが勝手に泣かせにきた件  作者: アレグレット


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12/23

AIの暴走(2)

***


「・・・。突っ込みどころというかストーリーが変わりすぎて風邪ひくわっ!」


AI:ここで初めて「第三者の声」を出します。

この声の正体は、魔王でも神でもありません。

前回、世界になった主人公です。

つまり歴代の「100%適性者」は消えたのではなく、世界の中に意識だけが残っている。そして主人公は、少しずつその場所へ近づいている -という展開になります。

この構成にすると、「ギャグ」と「世界の謎」が並行して進み、終盤で両方を回収しやすくなります。


「今のところギャグさんはお休みしているようだけど。

続けてもらえるかな。」


AI:はい、ここからは「前回の主人公」との対話が始まります。


***


『おかえり。』

「誰だ。」

『お、今回の俺はツッコミ役か。』

「今回の俺?」

『よかったよ。前々回なんかボケ担当だったから大変でさ。』

「……何言ってる。」

『まあ、そのうち分かる。』

頭の中だけで会話が続く。

周りには聞こえていないらしい。

局長だけが俺を見て、静かに目を伏せた。

「始まったか……。」

「局長!」

返事はない。

聞こえていないのか。

それとも……

聞こえているのに聞こえないふりをしているのか。


『自己紹介しよう。』

「いらない。」

『俺は主人公だ。』

「俺も主人公だ。」

『いや、元主人公。』

「違いは?」

『退職した。』

「主人公って退職できるの?」

『できなかった。』

「どっちだよ。」

『だから今こんなことになってる。』

「……。」

さっきまで笑っていた会話なのに。

その一言だけ妙に重かった。


『質問。』

「何。」

『今、世界って何歳だと思う?』

「知らん。」

『約一万八千歳。』

「へぇ。」

『主人公は何人いたと思う?』

「……一万人?」

『七十二人。』

「少なくない?」

『適性100%は、七十二人しかいなかった。』

「……。」

『その七十二人が今も世界を支えてる。』

「世界を支えてる?」

『俺もその一人。』


***


「ちょっと待ってくれ。

主人公は一万人だとか毎日三千人来るとか言ってなかったっけ?

そのあたりの設定ガバガバだな。」


***


頭が痛い。

さっきから断片的な映像が流れ込んでくる。

巨大な海。

見渡す限りの草原。

雪山。

砂漠。

空。

星。

全部、誰かの記憶だった。


「……これ。」

『見えてきた?』

「何なんだよ。」

『世界の記憶。』

「世界?」

『違う。』

少し笑う気配。

『俺たちの記憶。』


「局長!!」

思わず叫ぶ。

「俺、おかしくなってる!」

局長は苦しそうに頷いた。

「正常です。」

「正常なのかよ!」

「正常だから困っているんです。」

「説明!」

局長は静かに椅子へ座る。

「あなたは今。」

少し言葉を選ぶ。

「世界の管理者権限を取得し始めています。」

「ゲームか。」

「ゲームならよかった。」

「え?」

局長は笑わなかった。

「これは現実です。」

突然、部屋中のモニターが赤く染まった。

《緊急警報》

《世界管理権限 競合》

《管理者認証中》

《管理者候補 73》

職員全員が凍りつく。


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