No.56活動記録:ネットの海での大やけどと、掘り出し物の移動拠点
No.56活動記録:ネットの海での大やけどと、掘り出し物の移動拠点
ダンジョンギルドに隣接している、賑やかなレストラン街のとあるフリーテーブル席。
いつもなら、ここで私たち『ダンジョン探索部』のメンバーが席につき、今日のダンジョン探索に向けたミーティングを行うはずだった。――はずだったのだが。
「うぅぅ……グスッ……ひゃんで、なんで私はちゃんと事前に確認しなかったのよぉ……ッ!」
現在、部長でありパーティーリーダーであるはずの私本名、岸本翠こと、ダンジョン配信チャンネルを行う配信名、元樹みどりは、机に突っ伏して両手で顔を覆い、さめざめと涙を流しながら絶望のどん底に突き落とされていた。
一体、私の身に何が起きたのか。
その理由は、他のチームメンバーであるスズカ、サクラ、ヒマリの三人が、スマホで再生されている「新着のチャンネル動画」の画面を見つめながら、すべてを察したように呟いている内容が物語っていた。
「……おいおい。スイの奴が満面の笑みで『ファンネームとチームネームのお披露目です!』って言った瞬間、画面がスゲェことになってんな。弾幕で向こう側が見えねぇぞ」
スズカが呆れ果てたように画面を指差す。
「半分……画面のほとんどが文字で埋め尽くされてるよ?」
サクラが目を丸くして、流れるコメントの速度に視線を追わせる。
「……『知らないのか』とか、『正気か』とか、『さすが我らの天然お嬢さんはやることが違う』とか、視聴者の方々からの困惑と爆笑のメッセージが凄い勢いですね……」
ヒマリが苦笑いを浮かべながら、お通夜状態の私をチラリと見た。
「あ、動画の中のスイちゃんが、なんか急にあわて出したよ?」
「あー、なるほどな。ここに来て、視聴者たちがコメントで何について盛り上がってるのか分からなくなって、配信中に慌ててスマホで『元ネタ』を検索し出したわけか。んで、その元ネタの動画か何かを見て、大慌てで訂正しようとしてるって訳ね」
「視聴者の方々は完全にお祭り騒ぎですね。お祝いの意味も込めてなのか、コメント欄に色々な色の投げ銭が飛び交っていますね」
画面の中の私は、顔を真っ赤にして「ち、違うんです! そういう意味じゃなくて! 若葉的な、植物的な意味でぇ!」と必死に弁明している。しかし、時すでに遅し。画面の向こうの『元ネタ』を知る大人たちは、ただただ狂喜乱舞していた。
「あ、また『OSSAN』ってアカウントが最高額の赤スパを連投してるよ。……ええっと、『さすがみどりはん。わてらの出来ないことを平然とやってのける』……? 『あこがれる』の文字もないし、『しびれる』の文字も書いてないよ。ねぇ、なんでこの人書かないの?」
サクラが無邪気にコメントを読み上げる。
「いや知らねぇよ! ってかその『OSSAN』って、どう考えてもあのドローンの『おっさんAI』の本体じゃねぇのか!? テキストの口調が1ミリも隠す気ゼロじゃねぇか!」
スズカが思わず声を張り上げた。
「ええ。時折、スイちゃんのチャンネルの節目に現れては、こうして一般人では躊躇するような高額な投げ銭をされていかれますね」
「……あいつ、ただの純粋なスイのファンやってんじゃねぇか!本当にAIなのかよ!?」
スズカの真っ当すぎるツッコミが炸裂する。けれど、私はそれどころではなかった。机の木目を涙で濡らしながら、ただただ自分の迂闊さを呪う。
「んで、なんでスイの奴はああまで落ち込んでんだよ。たかが名前の元ネタが被ったくらい、気にする必要もねぇだろうに」
「ええっと、それがですね、スズカさん。スイちゃんの番組内で発表されたファンネームは、視聴者の方々にめちゃくちゃ気に入られてそのまま定着してしまいまして……。今や視聴者の方たちは、自分たちを誇らしげに『葉っぱ隊員』と名乗り出したそうです。それで、その日のライブ配信からは、スイちゃんが何をしても、コメント欄が――」
「やったー!」
「うれしいな!」
「やったー! やったー!」
「――という定型文のコメントだけで画面が埋め尽くされるようになってしまいまして……」
「ああ、これか! 完全にイジられてるなぁ、これ! スイの奴、画面の中でマジで泣きそうな顔して困り果ててんじゃん!」
動画のアーカイブを見ながら、スズカが大爆笑する。
「……それもありまして、スイちゃん学校でもずっと『なんで事前に検索して確認しなかったの……』とか、『失敗した、失敗した、私は失敗した……』って、ずっとあんな感じでブツブツ呟いていまして……」
ヒマリが同情に満ちた目で私を撫でてくれる。
「ねぇ、スイちゃん。サクラ、タイムマシーンをメモ帳で作ろうか? 過去に戻って動画消してくる?」
「サクラ、それは科学の歪みを生むからやめなさい……うぅ……」
「まあサクラの突拍子もない提案はともかくとしてだ。やっちまったもんは、もう今さらしょうがねぇんだよ! ネットに一度流れたものは消えねぇんだから、切り替えていこうぜ、スイ!」
スズカのどこまでもポジティブな――悪く言えばちょっと無神経な励ましが、この時ばかりは少しだけ羨ましく感じられた。
私はまだ、どうしても気持ちの切り替えなんてできそうにない。だけど、せっかく今日の放課後もこうして貴重な時間を割いて集まってくれた彼女たちに対して、いつまでも泣いて殻に閉じこもっているのは申し訳ない。
「……ふぅ。……そう、ね。クヨクヨしてても、始まった配信は止まらないわよね……」
私は涙をゴシゴシと袖で拭い、ようやく重い顔を上げた。
両手で自分の両頬をパチン!と叩き、リーダーとしての意識を無理やり呼び覚ます。
「……よし! 今日の活動内容を決めましょうか!」
私の(涙目での)復活宣言に、メンバーたちは待ってましたとばかりに、一斉に笑みを浮かべて頷くのだった。
「それで、今日の活動内容なんだけど……。十階層ではコリーダを安定して倒せるようになったから、今度は同じ十階層のエリア内にあるっていう『遺跡』に行ってみようと思うの」
「おう! 良いんじゃねぇか、新エリア開拓だな!」
スズカが拳を握って真っ先に賛成する。
「そこって、すっごくでっかい塔なんだよね?」
サクラが記憶を遡るように人差し指を顎に当てた。
「千メートルは優に超える建造物らしいですから、塔と言えば塔なんでしょうけど……。AIさんの話では、かなり遠い場所にあるそうですわね。そうなると、今回はその遠出用の『準備』が本日のお題、でしょうか?」
ヒマリがさすがの察しの良さで私を見る。私は大きく頷いた。
「そうなの。今までは数時間の短期探索だったから、小さなポーチや手持ちの荷物でもなんとかなってたけど……この間のコリーダの時のように、いきなり十キロの牛肉なんかをドロップされたら、さすがに持ち運びに困るでしょ? だから、何か大きな運搬用に良さそうなバッグとか、魔道具を買いたいなと思って」
「なるほどな。そうするってぇと、またあのおっさんAIの知恵を借りる出番か?」
「…………。今、あの丸っこい機体を目の前に出されたら、私は素手でアレを跡形もなくスクラップに潰すことができる気がするわ」
私が笑顔のまま静かに拳を握りしめると、ゴゴゴゴ……と不穏なオーラが立ち上った。
「……おい、そこまで怒る必要ねぇだろうが。あいつはあいつで、いちファンとして純粋にお前を応援して投げ銭してくれてんだからよ」
「そうだとしても! あの『OSSAN』の確信犯的な煽りコメントがなければ、他のリスナーたちだってあそこまでお祭り騒ぎしなかったはずよ! 絶対にわざと同調させて楽しんでたわ!」
後からアーカイブを思い返しても、あの最高額の赤スパチャは確実にコメント欄のノリを固定化させる起爆剤になっていた。まあ、私のところのリスナーたちは元々そういう悪ノリが大好きな人たちばかりだから、一概に全部があいつのせいとは断言できないけれど……それでも悔しいものは悔しい。
「スイちゃん。ビークール(Be cool)だよ」
サクラが私の肩にそっと手を置き、やけに澄んだ目で諭してきた。
「……サクラ、発音がなんか妙にネイティブでおかしいけど……ハァ、わかってるわよ。……すー、はー。……よし、落ち着いたわ。というわけで、今日は大人しくお買い物に行きます」
「買うものはもう決まっていまして?」
「ええ。移動自体は、スズカのストームサンダーで送ってもらうつもりだから、行き帰りの道中で不意にモンスターに遭遇するリスクはそこまで気にしなくて良いと思うの。そうすると、実質その塔のふもとに行くだけにするから……」
「おいおい! 行くだけじゃつまんねぇだろう! せっかくそんなデカい場所に行くんだ、なか探検しようぜ、探検!」
「そうそう! 探検、探検ー!」
スズカとサクラが、遠足を前にした子供のように目を輝かせて騒ぎ出す。
「と、まあ……この二人がこういう風に言うことは最初から目に見えて分かってたからね。今回は塔の内部で一泊か二泊、連泊する感じの本格的なキャンプ探検になると思うの。だから今回は、お家のこともあるし無理に付き合う必要はないわよ、ヒマリ」
「ふふ、お気遣いありがとうございます。そちらの方でしたら、家の方に事情を話して許可をいただけば問題ありませんので、喜んでご一緒させていただきますわ」
「本当に? なら良かった! ――そうなると、テントとかシュラフ(寝袋)みたいな、本格的なキャンプ用品が欲しくなるわね。でも、ギルドの正規店で買うと高いし、そういう日用品雑貨ってどこで探せばいいのかしら……」
「それなら、フリーマーケットエリアだな。ショウコの奴に頼めば、なんとか集めてくれるんじゃねぇか?」
スズカが妙案を思いついたようにパチンと指を鳴らした。
「ショウコさん? あの人って、主に武器とか防具の売買が専門じゃないの?」
「いや、あいつは基本何でも屋だからな仕入れたものなら、使えるものは何でも適当に安く売ってるからな。だから直接頼み込んでおけば、次の遠征までには掘り出し物のキャンプギアとかを安く仕入れておいてくれるんじゃないのか?」
「なるほど……スズカがそう言うなら、特に他にアテがあるわけでもなかったし、フリーマーケットのショウコさんのところに行ってみましょうか!」
今日の明確な目的が決まったことで、私たちはようやく重い腰を上げて席を立った。
レストラン街を抜け、安くて怪しい掘り出し物が並ぶ、ストレージマーケット内の『フリーマーケットエリア』へと、私たちは賑やかに向かうのだった。
そうして私たちは、レストラン街の熱気を後にし、ストレージマーケットの一角にある『フリーマーケットエリア』へとやって来た。
所狭しと並ぶ怪しげな露店や、トラベラーたちが持ち寄った中古の装備品の山をかき分けながら、お目当ての人物を探す。
「いつもだったらあの辺の特等席に店を構えてるはずなんだけど……あっ、いたいた! おーーーい、ショウコ!」
相変わらず、お世辞にも堅気とは思えない、裏社会の凄腕ディーラーのようなピリついた雰囲気を醸し出すショウコさんを発見し、スズカが遠慮のない大きな声を張り上げた。
こちらの声に気がついたショウコさんは、咥えていたタバコの煙をふぅと吐き出し、軽く手を上げて応える。
「よう、スズカ。それにそっちの可愛いお嬢さんらも。どうした? もしかして、この前私が渡した防具に、何か問題でもあったかい?」
「いえ! いただいた防具はどれも本当に問題なく、むしろ大変重宝しています!」
私は一歩前に出て、ペコリと頭を下げた。
「そうかい。そいつはよかった。お嬢さんらの命を守ったんなら重畳だ。――で、防具に問題がないなら、今日はどうしたんだい? また装備品に何か新しい付与でもして欲しいってか?」
「いえ、付与ではないんですが……。実は私たち、今度ちょっとした『遠征』を行おうと思いまして。それに必要な道具類を、もし良ければショウコさんのところで安く買わせてもらえればな、と思って相談に来たんです」
「なるほどねぇ、遠征か……」
ショウコさんはふむ、と顎を撫で、品定めするような鋭い目で私たちを見つめた。
「ちなみに、どこの階層に行くつもりだい?」
「十階層になります」
「十階層、ね。私は直接行ったことはないけど、噂じゃかなり遠い場所にあるって聞いてるよ。あんたら、まさかあそこまで徒歩で行くつもりかい? 行き帰りの道中と、現地での探索まで含んだら、一ヶ月じゃ到底時間が足りないだろう?」
「あー、そこは大丈夫です! 移動の手段に関しては、ちょっとした対策を立ててあるので。だから今回は、現地で一日か二日程度、安全にキャンプができる設備が欲しくて」
私の言葉を聞いたショウコさんは、少し意外そうな顔をした後、店の奥にある荷物棚に視線を向けた。
「テント用品なら、中古のやつがあるにはあるが……。ハッキリ言って、あんたらにはお勧めできないね」
「な、なんでですか!? あ、もしかして……中古だけど凄く値段が高いとか……?」
私が財布の紐を気にして身構えると、ショウコさんは首を横に振った。
「いや、値段は一般に流通しているキャンプ用テントと変わらないよ。そうじゃなくてね。……いいかい、普通の地上でのキャンプだって、夜中に野生動物やら、犯罪紛いのタチの悪い奴らに襲われる可能性はあるんだ。ましてやダンジョン内は、地上の法律が一切適用されない場所だ。あんたらみたいな若くて可愛い女の子たちだけでペラペラのテントに泊まってみな。悪いカモがネギ背負ってやってきたとしか思わない奴らに、確実に狙われるよ」
「そんなの、襲ってきた奴らを全員まとめてぶっとばせば良いだろう?」
スズカが拳をポキポキと鳴らしながら不敵に笑う。するとショウコさんは、スズカの額を小突くようにしてため息をついた。
「あのな、スズカ。全員が全員、あんたみたいに規格外に動ける子達ばかりじゃないだろう? チームの年長者なんだから、もっと周りの安全面に気ぃ配ってやりなよ」
「……ちぇっ、わかってるよ」
ショウコさんの言葉に本気の怒りは入っていないと分かっているものの、スズカは少しバツが悪そうにそっぽを向いて言い放った。
その様子を見て、ショウコさんは苦笑しながら再びタバコを咥える。
「まあ、移動には何か特別な『足』を使うらしいが……。もしそいつが、後ろに何かを繋げて引っ張れる『牽引』タイプのやつなら、私はテントじゃなくて『キャンピングトレーラー』のようなもんを使うのをお勧めするよ」
「え? キャンピングトレーラー、ですか? ですけど、私たちはほんの一日か二日程度泊まるだけですし、そこまでの大きな買い物をしたりするのは、さすがにその……私たちの予算が……」
私が一気に冷や汗をかき始めると、ショウコさんはニヤリと不敵に笑った。
「安心しな、お嬢さん。あんたらの懐事情くらい、ちゃんと考慮してやるよ。私が勧めてるのは『購入』じゃなくて『レンタル』さ」
「えっ!? そんなものまで、レンタルとして貸し出しがあるんですか!?」
「あるさ。今の世の中、何から何までレンタルだのサブスクだの貸し出しがあるからね。ちょうど私のところの倉庫にも、トラベラー用の頑丈なやつが眠ってるよ。一日で十万ほどだね。装甲の頑丈性はあんたらが今着てる防具以上。盗難防止や防犯のセキュリティシステムも軍用並みにきちんとしてるし、内部のキッチンや水回りも問題なく扱える。というか、普通にそこで生活して住めるレベルさ。どうだい? 今ここで決めてくれるなら、遠征用の一週間分の水や食料、その他の消耗品の備品も全部ひっくるめて、十万と言いたいところだが、サービス価格の『六万』でどうだい?」
「え!? ちょ、ちょっと待ってください……!」
提示された金額的には、一週間分の食料付きで六万ならもの凄く安そうに思える。けれど、いかんせんダンジョン用トレーラーの相場というものが分からず、私はヒマリちゃんと顔を見合わせた。
「スイ、ショウコの奴、これかなり安く言ってるぞ」
それまで黙って聞いていたスズカが、目を細めてショウコさんを睨む。
「おいショウコ。それ、なんか訳ありとか、問題があるやつか?」
「ハハ、疑うのは無理もないけど、問題なんて何一つないよ。安い理由は単純さ。今のトラベラーたちはみんな、自前に何かしらを持つ奴も現れてる。だからだんだんとこういう大型のトレーラーをレンタルで使わなくなくて、ずっと倉庫で埃を被ってる状態さ。中古で出しても買い手がつかなくてね……ああ、ちなみにあんたらが買ってくれるってなら、一発『二百万』で手を打つけど、どうだい?」
「すみません! さすがに二百万円は逆立ちしても払えませんので、レンタルでお願いします!」
私は大慌てで両手を振った。
「ははは、了解。じゃあ、一週間後の貸し出しで良いかい?」
「はい! 遠征にはそのくらいに行く予定でしたから、それまでに私たちも必要な準備を整えておきます!」
「よし、決まりだ。じゃあこっちも、水回りの点検と消耗品の補充をばっちり準備しておくよ。――ああ、そうだ。食料とかをあらかじめ詰め込む関係上、今回は『先払い』で頼むよ。一日二日って言ってたけど、レンタル期間は一日にするかい? それとも二日にするかい?」
「もし、現地の探索で予定が少し伸びてしまった場合は、どうなりますか?」
「その時は、帰ってきた後に事後清算で追加料金をもらうよ。その時はさすがに追加分の食料とかの費用は引いてあげるからさ」
「わかりました。それなら、大事を取って最初から『二日間』でお願いします」
「二日だね。まいどあり。ばっちり極上の移動拠点を、一週間後までに用意しておくよ」
私はその場で、ショウコさんに二日分のレンタル費用を先払いし、領収書を受け取ってトレーラーの予約を完了させた。
ずっしりとした大人の取引を終え、私はメンバーたちを振り返る。
「それじゃあ私たちは、遠征当日までの間に、各自でできる限りの準備をしておきましょうか!」
「おーーー! サクラ、お菓子いっぱい買う! 遠足のお菓子!」
サクラが両手を上げてピョンピョンと跳ねる。
「こらこら、遠足じゃないんだからほどほどにしなさいよ?」
「はーい! スーちゃん、ヒマリちゃんは何のお菓子がいい?」
すっかりお泊まり遠足気分のサクラに触発されたのか、スズカもヒマリちゃんも「私はポテチだな!」「では私は少し上質なチョコレートを……」と、なんだかとても楽しそうに計画を立て始めている。
そんな三人の賑やかな姿を見つめながら、……かく言う私自身も、初めての「ダンジョン内での一泊二日の遠征キャンプ」という響きに、胸の奥が少なからずドキドキと興奮で高鳴っているのを、隠しきれずにいるのだった。
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