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Crow  作者: むー2
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第40話:震天(しんてん)

【皇都・北の龍穴(古き寺院・地下回廊)】

北の龍穴から放たれるのは、空間そのものを削り取るような高周期の振動。その震源地に、四天王の一角、鯰魔人キャットフィッシュがいた。

「ヌルヌルと逃げるのは終わりだ。この震動で、皇都のいしずえごと貴様らを粉砕してやろう」

対峙するのは、藤岡大佐と『玄武』のみ。他の隊員は、ここへ至るまでの激戦で既に離脱していた。藤岡は玄武の重厚な火力を盾に、カドゥケウス銃を正確に連射する。だが、キャットフィッシュが放つ強烈な振動波は、弾丸を空中で霧散させ、玄武の重装甲さえも内側から震わせて破壊しようとする。

「……流石に四天王。一筋縄ではいかんか」

「ホーラ、膝をつけ! 地に這いつくばって、バラバラになるがいい!」

勝利を確信した魔人が、最大出力の振動波を解き放とうとしたその時、藤岡大佐は静かに銃を収めた。彼は一斉射撃で一瞬の隙を作ると、大きく距離を取り、地を蹴って立った。

足を肩幅より少し広めに開き、左足を前、右足を後ろに。重心を低く落とし、全身の筋肉をバネのようにしならせる。右腕を体の前で軽く曲げ、左腕を力強く後ろに引く。指先まで神経を研ぎ澄ませ、鋭い「爪」を立てるような構え。

「藤岡大佐、何をするつもりだ!?」

モニター越しの磐城長官が叫ぶ。藤岡は迷いなく、魂の底から咆哮した。

「……合体ッ!!」

その声に呼応し、玄武が粒子状に分解。藤岡大佐を包み込むように収束し、眩い白煙が地下回廊を埋め尽くした。

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