37.昇格?
ボクは、再びピンヒールに履き替えると、ズヴァルト、メラース、ノワール、レッドの背中を順に踏んで行った。
しかも、今回はサービスで、ちょっと強めに踏んであげた。
ただ、傍目には、どう見ても治療しているようには見えないだろう。
ハイヒールで踏むとハイヒールが発動するなんて、普通は考えない。
プレイとしか思えないだろう。
その辺にいる周りの人達……特に女性達は、まるで汚いモノでも見るような嫌悪感に満ちた視線をボク達の方に向けていた。
一般的思考では、こう言ったことは理解不能だろう。
『消毒だ!』
と言いながら火炎放射する輩が出てきてもおかしくないレベルで、汚物認識されているような気がする。
それから、ベルデだけど……。
一瞬、蹴飛ばしてやろうかと思ったけど、後々面倒になるのはイヤなので(後々蹴飛ばして欲しいってリクエストが来そうなので)、ボクは、
「今回だけ、特別ですよ」
とだけ言うと、ベルデの背中を踏んであげた。
次は、仮病治療は無いぞ!
また、今回もジノンから、
「リマも頼む」
と言われた……と言うか、彼が言ってくれた。
「了解」
ボクは、リマの背中を軽く踏んだ。
リマの場合は、そう言った趣味は無いはずだからね。
踏まれて喜ぶなんてことは無いだろう。
一先ず、同行者全員の体調が回復した。
これより後半戦に突入する。
「では、ルカ。試験会場に移動する」
「はい」
ギルド長のレッドに言われて、ボク達は試験会場へと移動した。
ここからが、お楽しみタイムだ!
試験会場には、既に十人くらいのギルドスタッフ達が待機していた。
前回と同様、杖を持った結界魔法使い達もいる。
ボクは、試験会場中央に移動した。
三人のうちの誰が担当官になるのかなって思っていたけど……。
何故か、ズヴァルト、メラース、ノワールの三人が試験会場中央に来たよ。
もしかして三人が相手(4P)?
『取説君:ルカ‐0721号は複数プレイにも対応します』
なら、三人共奴隷にしてやるよ。
覚悟しろよ!
ボクは、アイテムボックスから、一本鞭とピンヒールを取り出した。
そして、ボクがピンヒールに履き替えると、結界魔法使いのギルドスタッフ達が一斉に立ち上がった。
「結界!」
「結界!」
「結界!」
試験会場に結界が張られた。
前回と同様に、これでボクのフェロモン魔法や超高HP……ハレンチパワーをカットする。
ズヴァルト達は、ボクを見ながら、
「全く以てケシカラン」
「同感ですな。何度見ても、本当にケシカラン。まさしく、ガン……ですな」
「これは、さすがに、イラ……って思いますな」
って口を揃えて言っていた。
たしかにボクも、我ながらケシカランって思っているよ。
存在自体も癌だし、マジメモードのヤツ等(特に女性)からすれば、イラってくるタイプって自覚もあるよ。
なので、イチイチ声に出さないでくれって言いたい。
「では、はじめ!」
ギルド長の声で、試験が開始された……わけだけど……。
ボクも、今回は最初からホンキで行く!
「フェロモン魔法全開! HP上限値まで上昇!」
結界内が、超高濃度のフェロモン魔法で包まれた。
しかも、人類史上、最もエロい人間女性の2万5千倍ものエロい雰囲気……超高HPが放出されている。
HPはハレンチパワーね。
なので、一般男性が平静を保つことなんて到底不可能なはずだ。
「全く以てケシカラン」
「同感ですな。何度見ても、本当にケシカラン。まさしく、ガン……ですな」
「これは、さすがに、イラ……って思いますな」
彼等は、さっきと同じセリフを繰り返していた。
ただ、顔が妙ににやけていて、完全にエロオヤジに変わっていた。
それと、ズヴァルトの視線はボクの胸に、メラースの視線はボクの股間に、ノワールの視線はボクの口元に注がれていた。
『取説君:ルカ‐0721号は、エロ男子達の視線が具体的に何処に剥いている……ではなく向いているかを完全に判別します』
そして、再び彼等は、また同じセルフを繰り返したんだけど、なんか変な言葉が追加されていた。
「全く以てケシカラン……胸が」
「同感ですな。何度見ても、本当にケシカラン……下半身が。まさしく、顔面騎乗……してもらいたいものですな」
「これは、さすがに、イラ……マ〇オをしたい……って思いますな」
ケシカランだの何だのって、そう言う意味かよ!
コイツ等、ナンダカンダ言いながら、心の底では、ボクに、ベルデ以上のことをして欲しかったんじゃないか?
恐らく、ベルデに、
『お前が担当するとはケシカラン』
って言ったのは、ベルデに嫉妬していたからだろう。
なら、余計に遠慮は要らないな。
「SP上限値まで上昇! MP30!」
ボクは、女王様モードに移行すると、鞭を床に打ち付けた。
『ペシッ!』
と痛々しい音がしたけど、女王様モードに入っている今のボクにとっては、非常に心地良い響きだ。
コイツ等三人にとっても、興味深い音のようだ。
恍惚の表情を浮かべながら、ハアハア言っている。
「女王様。是非、我々にご褒美を」
さっき、
『イラ〇チオをしたい』
とか、攻め側男性的な発言をしていたノワールも、一瞬でM男と化した。
それだけ女王様モードのパワーは凄いってことだ。
「ご褒美は、イイ子にしていた人にあげるモノでしょ? いったい、どんな風にイイ子にしていたの?」
「女王様には、S嬢らしく、Sランクに昇格させていただきます!」
S嬢だからSランクって……。
良く分からないけど、この瞬間、ボクは降格するどころかSランクに昇格することが決まってしまった。
この再審査の一部始終も、当然、魔法石で記録している。
なので、単に言質を取っただけではなく、証拠まで残っていることになる。
後になって、
『やっぱり、それは無し!』
って言われそうだけど……。
しかし、この場では、一応、
『ランクアップさせるからご褒美が欲しい』
ってことでプレイ上の話は成立するか。
きっと、この場だけの、
『口から出まかせ』
だろうけど。
「そう。じゃあ、全員、服を脱ぎなさい」
「はい、女王様……いえ、痴天使様!」
智天使じゃなくて痴天使かよ!
別にイイケド……。
三人が服を脱いでパンツ一丁になった。
そして、その場に正座。
一方、ボクはアイテムボックスから赤い蝋燭を取り出すと、パチンと指を鳴らした。
これだけで、ボクは蠟燭に火を点けることができる。
『取説君:ルカ‐0721号は、性活魔法として蠟燭に火を灯すことが出来ます』
そして、先ずズヴァルトとメラースは放置プレイ。
ノワールの背中に、ボクは鞭を打ち込み、さらに蝋燭を垂らした。
涙を流しながらノワールは喜んでいたよ。
続いてメラース。
顔面騎乗はパスだけど……、代わりにコイツは縄で縛ってあげた。
勿論、亀甲縛りだ。
『取説君:ルカ‐0721号が出来る縛り方は、亀甲縛りだけです』
さらに、ここに蝋燭を垂らす。
メラースは、身体をピクピクさせながら喜んでいた。
最後はズヴァルト。
ボクは、コイツを四つん這いにさせ、背中の上に馬乗りした。
さらに一本鞭を折りたたんで、それを使ってコイツの尻をペシペシ叩いた。
ズヴァルトは、完全に馬になり切って、
「ヒヒーン!」
とか言っていたけど、大丈夫か、この男?
でも、喜んでいるからイイか……。
…
…
…
こんなアホな光景が一時間くらいに渡って繰り広げられた。
ギルド職員達は、こぞって失笑していたよ。
さすがに相手がエロ過ぎ……なんだけど、そうじゃなくて、偉過ぎるから、指をさして笑うなんてできない。
今回ばかりは、レッドもリマも、笑いを堪えるのに必死だった。
心の底では大爆笑しているだろうけど。
…
…
…
❖ ❖ ❖
ある意味、楽しませてもらったけど、結構、ボクの方は重労働だ。
しかも三人同時相手だから、ベルデの時の比じゃない。
『注:SMとは単純にSがMをいじめる行為ではありません。SがMに愛情を持って叩く等の肉体労働、すなわち奉仕をします。また、Sを正しく行うためにはM男やM子の要求に沿うよう奉仕しなくてはなりません』
ボクは人間じゃないから疲れないけど、これを仕事としてやっている人って、マジで大変じゃないかって思う。
「フェロモン魔法出力、下限値まで低下! HP50! SP、MP設定0!」
結構な時間になったので、ボクは、女王様モードを解除した。
そろそろ終了にしてイイだろう。
結界魔法使い達が結界を解いた。
ズヴァルト達は、正気に戻ったけど、いつの間にかパンツ一丁になっていたわけだし、全身が赤い蝋まみれになっている。
普通なら、
『いったい何があったんだ?』
と思うだろう。
ところが、コイツ等の反応は違っていた。
「何故、何も覚えていないんだ!?」
「せっかくのプレイが」
「俺の記憶を返せ!」
少なくとも、ナニをやっていたのかは理解しているようだ。
ベルデがボクの試験担当官をやった時の映像を見ているわけだから、どんな風に事が展開していったかの予想はついているってことなんだろうけど……。
ただ、覚えていないことにショックを受けていると言うことは、やっぱり、望んで、そう言うことをしに来たってことだな、コイツ等。




